いとこ同士のクラレンスとレル。レルは迷い猫にキアヌと名付け可愛がっていたが、二人が外出中に勘違いで家が荒らされ、ギャングにキアヌが奪われてしまう。意を決して彼らのアジトへ取り戻しに向かうも、伝説の殺し屋兄弟と勘違いされてしまう。キアヌのため、なり済ますことにするが、ワルとしての実力を試されることとになり……。
ティファニー・ハディッシュ、メソッド・マンら共演。
あらすじ
いとこ同士の冴えない2人クラレンスとレル。ある時、レルの家が隣の麻薬密売人の家と間違われてギャングに荒らされ、レルがかわいがっていた子猫のキアヌが連れ去られてしまう。キアヌなしの生活など考えられないレルは、クラレンスとともにワルを装ってギャングのアジトに乗り込む。2人はボスのチェダーに勘違いされたのをいいことに、伝説の殺し屋兄弟のふりをしながら、アジトにいたキアヌを取り返そうとするのだが……。(WOWOWより)
主演二人の俳優さん、スキンヘッドの方キーガン＝マイケル・キーは「トゥモローワールド」や「ファイティング・ファイア」最近だとネトフリ映画「ザ・プロム」に出てましたが、もう一人のジョーダン・ピールは監督業としても好調で、あの「ゲット・アウト」や「アス」のメガホンをとった人です。見た目コメディにぴったりって感じなのにね。冒頭でも触れましたがこのコンビでやってるTVショーがかなりヒットしているようで、でも揃っての主演はこれが初だとか。
コメディ作品なので、終始ありえない展開とギャグが連発され、肩の力を抜いて楽しめる映画なんですが「無事にキアヌ取り戻せるのか」「偽物だってバレないか」というヒヤヒヤもありますし、ちょいちょい出てくるキアヌがめちゃくちゃ可愛くて期待通りの面白さでした。あまりにもレルは溺愛しすぎて映画パロディのカレンダーを作ってるんですが、エンディングシーンでそれが流れますのでお楽しみに。もう最高。
クラレンスが真面目な人間で「ワム！」のジョージマイケルを聴いてるというギャングとは真逆なタイプ。なのに本物連中に手本を見せることになっちゃって、あまり嘘はつかずにいかに煙にまくかみたいな流れが地味に面白かった。単純に解散して引退状態だったのを「その後姿を見たものはいない」＝「明言はしないけどきっと殺した」とか。車の中で合唱するシーンも微笑ましい。
一方でレルは麻薬売買を直接担当することになり、B級コメディでお馴染みのあの女優(本人役でカメオ出演)らと危険なゲームをすることに。同行した女性ギャングのハイCを演じてるのは「クレイジー・グッド」のティファニー・ハディッシュで、この人もいいコメディエンヌなんですが、今回はコミカルは少なめ。それも終盤に明らかになる事実でちょっと納得です。
ストーリーが進んでいくにつれて段々馴染んじゃうというか、チームワークが出てきてくのも面白い。特にクラレンスはもっとハメを外せって言われるくらいだったのに対してどんどん言葉がワルになっていくし(予告で奥さんがびっくりしてる下り)、ドラッグのおかげで妄想見ちゃうし(キアヌリーブスの声はここで聞けます。) できれば法を犯したくないな〜って及び腰のレルとは温度差が出てくるのですが、結局二人とも一線を声ちゃうという。
ホンモノがどこかで出てくるのは最初からわかってたことですが、ああいう結果になるなんて。キアヌがいい仕事するんですよね。あれも伏線なのかよ、って。コメディならではの力技にもはやあっぱれでした。ただまだまだピンチは続き、そこからは怒涛の展開へ。結構ガッツリと銃撃シーンがあって見応えありますし、車での爆走も緊迫感があって良かった。ここでもキアヌがまたかわいい。さすがタイトルなだけあります。
明るい話なのでハッピーエンドなのは初めから決まってることでしょうが、作ろうと思えば続編作れそうな終わり方したのも笑えました。「一生子猫のまま、とという難病」って。またキアヌが見れるならどんなぶっ飛んだ設定でも許せちゃいますけどね。そのくらい可愛かった。壮絶な抗争を走って逃げるところとか、助けるところとかちっちゃいのが一生懸命やってるのはほんとにヤバいです。ほんと癒された。
バカバカしいコメディが好きな方、猫好きな方に特におすすめしたい映画。
WOWOWで録画、最近huluで字幕版を視聴。
キアヌ [Blu-ray]
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