ジョジョの奇妙な冒険part9「ジョジョランズ」第19話 (2024/9/19) ネタバレを含む感想。 / ウサギを治療するために訪れた病院で、刺客たちの本体と遭遇。ふしぎな弾丸に苦しめられ、まずはパコが孤立無援に。

前回までは……。
治療に訪れた病院にてジョディオたちがタブレットを操作し、ハウラー社土地差し押さえが承認された結果、やりたい放題だった社長アッカハウラーの元に銀行があらわれ貸付金全額回収を宣言。急激な金の流れに溶岩の存在を感じ取った彼は、ボビージーンとルルちゃんへ改めてジョディオたちを始末するように指示を送る。一方でウサギを苦しめる病巣を特定するためMRI利用を目指して病院にやってきた彼らだったが、その動きを読まれボビーの銃弾に襲われてしまう……。
本編のネタバレを含んだ感想です。

前回↓


ジョジョの奇妙な冒険part9「ジョジョランズ」第18話 (2024/8/19) ネタバレを含む感想。 / 溶岩によって富が移動しつつあり、窮地に陥るハウラー社社長。改めてジョディオたち始末の指示を出す。ウサギの中のバグを見つけられないまま彼らを銃弾が襲う。
http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/JOJOLands018.html



#019 グローリー・デイズ その1

扉絵の「死線が降り注ぐ」って文字からすでに不穏なわけですが、ノーヴェンバーレインの雨がバリアとなってジョディオとパコが守られているようにも感じるので、ピンチではあるものの死亡フラグは回避されたのか?とも勘繰ってしまいます。
パコはいまエレベーターの中で孤立無縁っていうのもあるけど、ただひとり身元がバレてしまってるんですよね。それが不安で、ネットの感想とかでも今回の冒頭は彼の過去回想から&そして退場かなんて最悪を想定して身構えている人も……。

ハウラー家、ハワイ成り上がり物語
その予想をいい意味で裏切るように、はじまったのはアッカ・ハウラーの祖先の回想でした。いかにして推定資産500億ドルの富を得たのか。ハワイ島の「火山」という土地の性質とそこでの水脈における独占的な発展。ハンターハンターほどじゃないにせよ、結構な文字数ありました(笑)
ただ気になるのはこれがあくまで『報道された経緯』ってところなんですよね。どこかのタイミングで溶岩のパワーが関わってる可能性もあるし、その力を知ったからこそ他の人間を近づかせないようにしているわけで。
港の権利や軍需産業、思ってたよりもがっつり色々やってるし、「バレなきゃいい」の精神で悪どいこともやってる。そしてそこのタイミングでやっと司法のメスが入ったわけね。生まれながらの6代目、42歳ってここまでめちゃくちゃ恵まれていたんだろうなー。
銀行員は凶弾にたおれたけど、それで追及の手がとまるわけないし。全部ジョディオたちがいただきだな。ほんと天国から地獄。回想ながれたことで完全にフラグが立ちましたね。
スタンド持ちっぽいからルルちゃんたちの次に直接対決か??

エレベーターから出れないパコ、本体に気づくジョディオの慧眼(けいがん)
仲間に教えたくても教えられないもどかしさこそあるものの、パコがなんとか持ちこたえてるのは嬉しかった。全部が終われば合流できるし、そこまで頑張ってほしい。一方でこちらも1人になってしまったジョディオですが、ルルちゃんの鼻血に気づいて刺客の正体だと看破。このクレバーさがカッコいいんだよなぁ。
ドラゴナのスタンドでがんばってバグを捕まえた結果、ダメージが本体であるルルちゃんへフィードバック。これもまたチームプレイですね。おとした人形を拾いあげてる間中ずっとボビーは銃を構えてるし、映像とかだったらこの瞬間だけBGMがなくなって緊迫感が最高潮になってそう。そのくらい読んでてビリビリきました。
そしてバレた、って瞬間2発発射。

雨粒の防御壁。逃げを選択するジョディオと巻き込まれる部外者たち
こっちもすかさずノーヴェンバー・レインで防御体制をとりますが、過去にもでてきた「バリア」的な使い方。雨粒=水の勢いで弾丸の勢いを殺したり弾道を変えたり。いわゆる砲撃というか攻撃だけじゃないのがこのスタンドの強みだな。
自らの手にも被弾してしまったボビーですが、「参ったなルルちゃん」「この後の掃除が大変になりそうだぜ」って言いながらスッと銃を構えるシーンがほんとカッコよくてシビれました。「やれやれだぜ」って感じですよね。
ボビーはセリフがいちいち印象に残るんだよなー。
でも残念なことに「流れ弾で部外者が死のうとお構いなし」だったのです。これ悪役として、非情なヒットマンとしては大正解だしクール。なんらならさらに魅力的に見えました。ただ前回も触れましたが、(ルルちゃんに比べて)「アッカに信頼されてない」、金だけの関係っぽさがあったので【主人公チーム入り】を密かに期待してたのです。ここまで悪人だとちょっと難しいかなと。ジョディオたちも犯罪者だけど、どこで線をひくか、ボビーとは違う。命の軽視はしてないし。

「暗殺」の域を越えた今、真の目的を知るボビー。増えるバグ。
病院の職員や患者などおかまいなしでまさしく「虐殺」みたいな状況になってるわけですが、ここで改めて「ルルちゃんしか知らない情報」を聞き出すボビー。乱暴な言い方すれば、単純に雇われたヒットマンとして最低限仕事をするだけでは割に合わないですよね。しかもルルちゃんベラベラしゃべっちゃうし。どんな力があるかにせよ、溶岩が貴重なものだとわかってる人数が増えると混戦になってきていいですね。
ルルちゃんもジョディオを「司令塔」と評価してるのは嬉しい反面、それは同時に最優先で排除されるってことでね。【みんないつか事故か病気で死ぬ】この内容言うのは3回目くらい?ルルちゃんそうとうなトラウマがあるんだろうね。
MRIの磁力の設定は絶対に活かしてくると思いましたが、なんと人形のパーツで弾丸のように彼らの元に近づけてさらにバグを送り込んでくるとは。今はウサギだけになったのに、3人とも攻撃受けたらさらにまずいことになるよね。地味にジョディオもくらってるみたいだし。

捜査官ボビー・ジーンによる『狩り』の時間がスタート。
ここからは完全にボビー目線になって、距離をとったジョディオの追跡が描かれます。ほんとどっちが主役かわからない。応援しちゃいけないけどめっちゃカッコいいです。袋小路、トイレまでおいつめ。男子トイレ女子トイレの2択。「悩むなぁ」とか言いながら心なしか楽しそうなのは気のせいだろうか。
片方をチェックしてガラ空きになった背中に不意打ちするジョディオですが、それすらも読まれてた。この年齢重ねてるからこその経験値を感じさせるムーヴがいいんだよなぁ。追加で全弾おいうちして、すぐに再装填。逃走先のトイレにも撃ち込みながら突入していく。殺意高すぎ。
上半分見開きでトイレの見開き、どの個室に入ってるかわからないものの扉1枚しかへだててない心細さと、追い詰めたボビーの背中。めっちゃ好きな構図です。
さらに運がわることに、ルルちゃんのバグによってジョディオも呼吸困難に。防御一方、悪化していく症状。これいまやパコのほうが安全だよね
……。

という、めっちゃピンチの状況で今月はおしまい。
ボビーは能力も強いし殺意も高いけど、それ以上に場数踏んでるからこそくるターゲットの動き予測とかね。心理というか頭脳戦がめっちゃ面白い。ジョディオもチームいちの賢さあるし、今月だけでめちゃくちゃのめり込んじゃった。9部を代表するベストバウトの一つになりそうな予感。
同時進行でもろもろやばいっていうのもハラハラするし。

やっと出てきた【次号休載です】の文字。ここまで9部開始からノンストップですからね。読者としては嬉しいけど、しっかり休養して末長くジョジョを堪能させていただきたい。

さらに『ジョジョマガジン JOJO magazine 2024 WINTER』が12月18日に発売決定。ジョジョだらけのムック本、第四弾。3ヶ月後ですが、早くもamazonに商品ページできてるので物理書籍買うぞーって方は今のうちに予約を。たぶん今回も付録が付いてくると思います。
※毎回電子版も同時発売なので僕はそちらで購入予定。
発売が近づいたら改めてお知らせ記事作るつもりです。

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