当初の任務だったダイヤモンドに加え、なぜか「価値あるものを引き寄せる」溶岩を手にして別荘を出れたジョディオチームを再びスタンド使いの猫たちが襲う。透明で、かつ強靭なワイヤーによってまたしても苦しめられる仲間たち。ジョディオは宙吊り、ドラゴナとパコは縫い合わされた状況下で頼みのウサギは溶岩を持って消えてしまう。ノーベンバーレインでなんとか周囲のワイヤーは無効化するもピンチは変わらず……。
本編のネタバレを含んだ感想です。
先月の感想はこちら
ジョジョの奇妙な冒険part9「ジョジョランズ」第6話 (2023/7/19) ネタバレを含む感想。露伴と取引をして犠牲者が出ることなく別荘を後にできたジョディオ一行。価値あるものが集まる溶岩を託されたことが、吉と出るか凶と出るか。
http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/JOJOLands006.html
#007 ジャングルの攻防 その2
宙吊りになりながら考えをめぐらすジョディオ
ページスタートから見開きで逆さまになったジョディオとその下のドラゴナたちを見下ろすカット、臨場感があります。すででワイヤーが取れないことは我々読者も、そしてドラゴナたちも実体験済み。何かとっておきの解決策を思いつかない限りゴリ押しではダメ。猫たちが初登場した時から僕も考えていることですが、「猫の目的」「彼と露伴の関係性」についてジョディオもまた思いめぐらせていて、無関係だと結論づけ、さらには「溶岩を狙っている」と予想します。ここまでの状況から考えるとそれが一番自然ですよね。価値のあるものがたぐりよせられるという不思議なアイテムがあるなら、それを見張る存在がいても不思議じゃない。
前回のラストでスタンド能力によって浮遊するワイヤーは無力化できたものの、ワイヤーが硬すぎて切れないのか、それともワイヤーだけピンポイントで切れないのかな？もしそうならコントロールの問題か？って疑問でした。全員相当苦労してるからスタンド能力でワイヤーを切断するのは不可能で、一番の答えは【射程】でした。自分を吊るした枝までの距離が7mあり、そこには届かない。地上から7mか本体から7mなのか。高すぎるってセリフから考えて前者かな。
仲間を見捨てない男パコ
ミサイルを撃ち落とすように、ワイヤーが飛んでくるたびにノーヴェバーレインで無効化し続ければ安心だからジョディオの真下が一番の安全地帯にも関わらず、彼を助けよと動き出すのは結構カッコ良かった。その筋肉(というかスタンド能力)を使って幹をのぼってときの擬音が「ムキッ」なのはなかなかシュールですけど、この前の天井のエアコンといい【接着】っぽい使い方で想像以上に応用が効いてますね。真横まで並んで、前回と同じくキリキリとワイヤーを切ろうとするのですが、ここで猫と目があう。マジで怖いわ。
攻撃を緩めない猫、3匹もいる
そんな奮闘をいにかいさず、幹を登ったり枝から顔を出す猫。ここでチームも3匹いることを認識したんですね。「地の利を得た」じゃないけど、より高いところにいる方が有利なのは明白で、さらにワイヤーが降ってくるという恐怖。完全に絶対絶命ですよ。というかホラー映画の影響でワイヤーが食い込むってめちゃちゃトラウマなんだからやめてくれ……(笑)パコとドラゴナが一気に気を失うも、ノーヴェンバーレインを真横に発動してなんとか猫1匹に一矢報いる。下方向だとまだ雨粒だけど、ここまでくると水の弾丸ですよね。射程こそあるけど、以前触れたような「砲台」のイメージが強い。
その逃げ遅れた奴が一時的に(?)リタイアしたおかげでワイヤーはゆるまって2人が意識を取り戻すまでは良かったけど、残りの2匹が怒りモードに。ゲームでよくある「同時に倒さないと発狂して強くなるタイプ」だこれ。どことなくシーサーっぽさあるし、やっぱり守り神か。
ワイヤーがネットに。しかし頼れるアイツがカムバック
さらにワイヤーが絡まり合い、おおきな網＝ネットに。完全に獲物じゃないか。どうするのよって思ったところで、ヒーロー登場。前回の感想で、「ウサギが車で思い切り体当たりしてくれる」って書いたけど実現しましたね。映画とかで裏切り者かと思いきや裏切ってないパターンはたまにあるので荒木先生もそれを意識してると思います。ゾンビ映画とかかな。勢いによって猫たちが幹から逃げざるを得なくなりネットが緩みます。
しかもすでにあらゆる下準備は終わっているという周到さ。高価なキャビアを肉に混ぜて猫に食べさせたことで、溶岩の引き寄せパワーの対象にしてしまいました。そしてスタンド能力で網を複製し、猫2匹を捕獲。いやーぶっちぎりで一番有能だったね。そもそも別荘ですぐにスタンド能力だと看破してたし、初登場に比べて別人のように活躍してる。
今後溶岩のパワーがもたらす不幸
チョットマッテクダサイのフェイクは一時的なものだから、捕まえてる間に別の方法で無力化する必要があるとはいえ一応は猫たちとの戦いに勝ったと言える。でも今後ずっとこの溶岩のパワーによって振り回されるとしたらとんでもないことだよね。まさか動物が食べた物さえ対象になるとするとめちゃくちゃ大変。前にも触れたけどダイヤをボスに渡したり売ろうとしても溶岩から離れさせることすら難しいんじゃないのか。そして何より「他言無用」って言われたのに全員にバレて、ウサギが一番そのルールを応用してるくらいだし。全然ジョディオが譲り受けたって感じがしないですよね(笑) 一応今回はウサギの「逃げたんじゃなくて一旦戻っただけ」を100%信じるとしても、いつ裏切るか分からないし。そもそもがボスがつけた監視役的なあれなのかも(ちょっと間抜けなのは演技) とりあえずのトラブルが一段落しただけに色々考えちゃいます。
もっと長引くかな、と若干の不安もありましたが、とりあえずワイヤーとの戦いはこれで終わりかな。序盤ですがそれぞれのスタンド能力が色々みられて面白かったですよね。個人的にはすでに触れたおりパコが応用がきいてすごい。味方チームはしばらくこれで固定？でも旅立つ時の「3人ではダメだった」が犠牲者が出そうで怖いんだよな〜。無理やり考えれば今回のウサギがいて助かったことを指してるで終わらせて欲しいけどみんないいキャラしてるから退場してほしくない。
今回はいつもの連載と同じくらいのページ数あってとても満足感ありました。
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