ジョジョの奇妙な冒険part9「ジョジョランズ」第5話 (2023/6/19) ネタバレを含む感想。ついに岸辺露伴と対峙するドラゴナら強盗チーム。経験値の差ゆえか、圧倒的な優位にたたれてしまう。しかも手にしたはずのダイヤはこぼれ落ち……?

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前回までは……
見張のジョディオを除く強盗チーム3人を襲うピンチ。透明だか強靭な素材でできたワイヤーが四肢に食い込んでいくが、各々のスタンド能力を使いなんとか解決。このスタンド攻撃の本体は猫なのかも確定できないまま、ついに岸辺露伴が彼の前に姿を表す。ヘヴンズドアーで素性も知られた上で無力化されてしまうパコとウサギ。ドラゴナは掴んでいたはずのダイヤモンドをなぜか落としてしまう。
本編のネタバレを含んだ感想です。



先月の感想はこちら
ジョジョの奇妙な冒険part9「ジョジョランズ」第4話 (2023/5/19) ネタバレを含む感想。押し入った別荘の家主=岸辺露伴がスタンド使いだと判明し焦るジョディオ。仲間たちも透明なワイヤーが四肢に絡まりピンチに。しかも本体は猫!?

http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/JOJOLands004.html

#005 ノンベンバーレイン 11月の雨

強盗チーム、絶望的状況
2人が結束バンドで後ろ手を拘束され、唯一無事のドラゴナも「露伴にやられる順番待ち」をしているような状態。そりゃ誰だってビビりますよね。ただダイヤを取るだけの簡単なお仕事だったはずなのに。一応身バレの対策をしつつもどこかゆるーい感じでここまできてましたから、実際ここまでのピンチは経験してなかったんでしょうね。一方で露伴は(前回も触れましたがこの際どの世界の、とかは無視するにしても) 色々と修羅場を潜ってきてる。スタンドで触れただけっていうのはチート級ですけど状況判断能力とかで圧倒的に分がある。淡々と警察に通報し、「無抵抗で捕まる方がいい」なんて脅されてさぞや動揺してることでしょう。結構長い時間ドラゴナが荒い呼吸とうめき声とかしか出してないのはなかなかシュールでしたけど(笑)

露伴から「離れない」ルール
ドラゴナがもう一つ混乱しているのがダイヤモンドの件。前回までを読んでた時はダイヤそのものが不思議なパワーを持っていると疑ってなかったのですが、盗まれていたはずの紙幣がいつの間にか散乱してたりして。間違ってましたね。露伴、あるいはこの家から離れられないのがルール。持ち逃げよしようとしてもダメなんです。手から落ちるならまだしも、離れたマグカップの中に瞬間移動するのは理屈に合わない。乱暴に補完するなら、漫画のネタか何かで「岩」を手に入れたら、価値のあるものが手ばせなくなってしまった。どこの溶岩なのか調べて、調査にやってきたということでしょうか。うん。前回も書いたけど普通に露伴目線の短編作れるよこれ。

真打登場、露伴VSジョディオ
今回のサブタイトルがノンベンバーレインだったので本格的に露伴相手に使うと思ってましたが、部屋の中で一回使っただけで本体が近くにいることを察知して行動してくの強い。スタンド使いという存在を知っていて、奇妙なことが起きたら攻撃だって思うのは当然だとしてももっと様子見とかするだろ普通。
でもそんな彼の好奇心まで読んで利用した攻撃だったのか、のこのこ調べに中心部移動してしまったことが仇になって階下に落ちて拘束される流れ。なんといっても主人公ですからね。これでジョディオまでコテンパンだったらいきなり格下げすぎちゃうとは思ってましたが、想像以上にクレバーな戦闘してて嬉しかったです。しかもそこから彼の反撃が止まらなない。
最初に「オレが尊敬してる漫画家」って表現して(嘘偽りないけど) 少し気を緩ませてからの、優位にたった交渉。一気に形成が逆転するのがめちゃくちゃ気持ちよかったし、前から触れた通り一方的に露伴も下げないからそこもよかった。あと尊敬するって言われて反応する露伴も好き。

まず何も言わない状態で通報取消を頼んで、僕らジョジョラーへのファァンサービスとしての露伴の「断る」をやったあとの「アチャ」っていうのがすでに勝利を確信してて15歳ってことを忘れちゃうし、「そっかー、やっぱりすんなり行かないか。じゃあ酷いことするけどいい?」っていう風んな悪役ムーブなのがニヤける。ここでもまた作品の話して和やかな雰囲気にしつつ、「ファンだからわかる」と完全に露伴がここにいる理由をあてて見せて、もっとも価値のあるものを交渉材料に持ってくる。人質とってるようなものだよこれ(笑)
これまた賛否両論ありそうだけど、2個のうち1個ぶっ壊しちゃうのもぶっ飛んでる。無邪気な感じでヤベェことしていく。ほんとジョジョの主人公としていなかったタイプ。
壊した時のどじゃーんも7部で好きな擬音だったので嬉しい。

勝負がついた後のやりとり
このクソ野郎って叫んだり色々あったけど、最終的にジョディオだけ呼び出して、助言めいたことを話してくれる。ジョジョはこれまでも前の部のキャラが登場することはありましたが、すっごく王道の「前作主人公からの激励」ぽさあってなんか良かったです。定助かなり好きだけど、あえて8部キャラじゃない露伴だったからこその大人の余裕もあったし、ジョディオにとても憧れの漫画家という存在なのも大きかった。
野暮なことをいうと、「スタンドという名称はどうしてみんな使ってるのか」にも通じるところですが、露伴まで「そういうメカニズムが次第に手に入っていく」って表現してるのがちょっと面白かった。大富豪になれる。連載開始前、そして彼本人のモノローグ=将来の夢を後押しする一言。
多分もう2度と会わないんだろうけど「またあおうきっとな」って静かな流れがいい。
僕が思っていた主人公としてのきっちり活躍させつつ、露伴の格を落とさないっていう理想をちゃんとやってくれてて最高だった。


終わらない悪夢。マスカーニャスタンド猫
※マスカーニャはポケモンネタです。ググってみてください。
そんな感じで綺麗に終わったのに、まさかの猫編スタート。やっぱりこれは露伴の仲間ではなかったのね。しかも複数いるし。言われてみれば「3人では足りなかった」の伏線がまだだった。家の中でさえあのワイヤー見ずらかったのにさ、ジャングルじゃどうなっちゃうんだよ。追われてる方が罠仕掛けて脚とか最悪首とか、っていうのはアクション映画でよく見るやつですけどね。すでにそこらじゅうに張り巡らされてるのか。土地勘ある(?)猫たちに先回りされるか。文字通りに受け取れば誰かを見殺し、あるいは見捨ててどうにかするっていうのが素直が予想ですけどね。

一応ダイヤ強奪編のうち、「VS露伴」は終わったので猫から逃れつつって感じで続いていくんでしょうか。どんなものかはいずれにせよ「お金持ちにしてくれる」溶岩。スタンド使いが惹かれ合うように、危険だが乗り越えれば莫大な富を得るっていう出来事が次から次へ舞い込むイメージかな。溶岩調べにいくのか?とか予想してましたけど思ったよりあっさり。「そういうもの」として考えるのが良さそう。なんだかシュガーマウンテンとかミラグロマン、あとは露伴のバッグのやつ思い起こされますね。富のために何かを失うことになるのか。それとも。
露伴は好きだけど出過ぎて9部キャラの存在感消さないくらいの絶妙なバランスで終わって良かったです。新作も待ってます。


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