モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンというレジェンド達の共演で送る、タイトル通りジーサンたちの銀行強盗を描く痛快ムービー。一生懸命働いてきたにも関わらず年金は停止され、家も差し押さえの危機になったジョーは、古くからの親友と共に自分たちを苦しめた銀行をおそうことを計画。経験のない彼らは、まず怪しげな男にコーチを頼むが……
上記3人に加え、クリストファーロイドやマットディロンら共演。
あらすじ
ジョーは離婚して戻ってきた娘とその孫と一緒に暮らしながら、親友のウィリー、アルとブルックリンの公園でローンボウリングをして過ごすのが日課。40年間同じ会社で勤め上げ、定年後は慎ましい老後生活を送る3人だったが、会社の合併によって彼らの年金が消えてしまった。これまでの生活を取り戻し、愛する家族と仲間たちとの幸せな余生を続けるために、彼らは“銀行のお金を奪う”という大胆かつ危険な計画を決意するが…。(スターチャンネル作品詳細ページより)
老人達がはっちゃける系の作品もこれまでいくつか見てきましたが、こちらも例によって期待を裏切らない傑作映画でした。特にハラハラ感と老人特有のユーモアのセンス、そしてラストにかけての胸をうつドラマ的要素も含めてほんと大好きなタイプの作品です。
映画全体の時間は98分と短めですし、テンポよく進んでいくのでほんとあっという間って感じ。それなのに前述の要素がふんだんに入ってるのでとっても満足感があります。冒頭、若者の銀行強盗に偶然居合わせたジョーですが、それをヒントに「自分もやって見るか!」となるのが面白くて。老人なんだら当然失敗するだろ、っていう流れは、序盤で「スーパーでの万引き」をすることでこれでもかってほど間抜けな姿をやってくれるのでそこで十分に笑えます。ポケットとか服の間に隠すっていう大胆すぎる犯行で、当然バレちゃう。
そこからツテを頼りに本格的な準備に入っていくのですが、主人公が単純にジーサンっていうだけで完全にクライムサスペンスの王道。めっちゃハラハラします。家が差し押さえられる期日=決行日へのカウントダウンも合間って、だんだんとコメディよりだった流れが緊張感に満ちていくのが本当に心地よかった。
下手すりゃ失敗して残りの人生刑務所で過ごすことになるかも。そんなリスクにあえて飛び込むのは他でもない親友と共に挑むから。この3人の関係性がめっちゃ面白くて、ダイナーでの食事シーンなどの何気ない日常が挟まれるからこそ、「こうやってずーっと一緒に生きてきたんだなぁ」って実感できてそこも良かったですし、そんな仲間だからこそ言えなかった秘密というのも、ちょっとわかる気がします。そのあたりの要素も当然映画後半になって絡んでいくので目が離せませんでした。
入念に準備を重ねたおかげかアクシデントがあったものの強盗そのものは本当に一瞬で終わって、「猫のお腹撫でてポーズ」などユーモアがありつつもサクッと終わったのはびっくり。問題はその後で、刑事にバレやしないかとか、前述のウィリーの秘密などが絡んだヒューマンドラマ要素になっていく。
一番泣けたのは面通し(容疑者を何人も並べて、誰が犯人か目撃者に答えさせる)シーンですね。ほんと感極まりました。
意外だったのは映画終盤のとあるサプライズで、序盤に伏線かなと思わせてたあれがなんともなくて忘れかけた頃に繋がった気持ちよさ。ほんと予想外でした。
スターチャンネルにて吹き替え版を録画して視聴しましたが、名優達の吹き替えがいつも通りの人たちだったのも満足。刑事役のマットディロンが「ウェイワードパインズ S1」の時と同じ津田さんだったのも良かったです。
見終わって調べたら脚本を担当したのが「ヴィンセントが教えてくれたこと」のセオドア・メルフィらしく、納得しました。そちらも近いうちに紹介できればと思ってます。
ジーサンズ はじめての強盗 [Blu-ray]
posted with amazlet at 18.05.14
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント (2018-04-18)
売り上げランキング: 2,952
売り上げランキング: 2,952
動画はこちら
人気ブログランキング参加中。
この記事へのコメント