監督・脚本はオリヴィエ・アフォンソ(これ以外の作品は見つかりません)、出演者はヴィクトル・アルチュス・ソラ、ロマノン・アゼム、ルイーズ・ブラシェール、ティファニー・ダビオ、マルゴ・デュフレーヌら。
あらすじ
深い森の中で道に迷った女子バレー部の一行は、異常なハンターたちに狙われる羽目に。追い詰められた体育会系女子は、鍛え上げた根性で生き残る道を模索するが…。(ネトフリ作品紹介より)
ファルコンズの面々を演じてる女優さんを羅列していますが、調べたところいずれもB級作品に出ている方々。これもまああまり予算もかけてなさそうな作品なので、ネトフリ作品であると同時に「アルバトロス・フィルム」的映画と思ってもらって良いかと。
そもそも女子軍団がやばいハンターたちに絡まれて追いかけられ、反撃して画面は血しぶきオンパレード、という時点で細かいストーリー抜きにして見られる作品ですし、そういうの期待して見てる人も少ないとは思いますけど。
まず面白かったのは、別にチームメンバー同士がすっごく仲良しじゃないってこと。冒頭に申し訳程度に試合シーンが挿入されますが、スカウトマンぽいに声をかけられる人とそうじゃない人のバチバチとか、彼氏と浮気されたとか、結構ドロドロ。いじめまでは行かないですけど、ちょっと鈍臭い感じの子がいじられてたり、力関係がある程度伺えます。
一番うざくてある意味で存在感があったのはモルガンヌという黒人パーマ女性。かなり上昇志向があって周りにも結構キツイ言動なんですが、普通こういう作品だと戦闘能力にも長けてるキャラとして設定。ムカつくけど有能、って流れになるか、前述のいじめてた子に助けられて一目置くっていうエピソードくるんだろうな、って予想してたんです。でも実際は別のキャラがかなり有能だし(まあ、意外にも男性コーチが結構活躍します)、なんか口だけって感じでびっくり。しかもとんでもない足の引っ張り方しますからね。一番ヘイト集めてると思います。ポールダンスっぽい動きをして山賊たちを煽ったのも狙われる一因になってますし。
B級ホラーお馴染みのお色気要素ですが、この映画では女子たちがそういう方向も結構ズバズバ言及しちゃったり、横に並んで野外で排尿、色仕掛けするために下着を見せる程度。糞尿をためている池に落ちるとか、そういう汚いシーンの方が多かったです。まあグロ方面に全振り。
スプラッターコメディと説明した通りバンバン血しぶきが出ますし、欠損もあります。原題はGirls with Ballsのところ「スパイク・ガールズ」というグループ名(個人的にはスタンド名でもありますが)に似た邦題にしているだけあって、スパイクしてボールをぶつけて山賊たちを出血させるシーンなんてのもあります。予告にも写ってますよね。ただどんなに威力あってもあんな風にはならないだろ、せいぜい鼻血だろっていう野暮なツッコミはこの手の映画には不要です。その他ナタっぽいものだったり工具、自動車、色々で応戦していきます。山賊たちも倒れますが、残念ながらファルコンズたちも何人か犠牲になるんですけども……。
山賊集団は変な宗教っぽさもありましたし、見た目が少し異質(何か障害かも)に描かれています。その他にも偶然居合わせたボーイスカウトっぽい子供達の前で大人を殺したり、色々とブラックでしたね。しかもその子供の中に黒人でサングラスかけたキャラを登場させ、先生が何を投げて受け取れない→「君が盲目なの忘れてた」なんてシーンまであります。毎回言いますがこの辺のギャグセンスがいまいちのれないんですよねー。
全編を通じてギター弾きがたりでストーリーテラーっぽい謎の男が登場しますが、別段本筋に絡む訳でもなく最後まで謎のままでした。「この映画の教訓は〜♪」なんて歌ってます。吹き替え版と、字幕で微妙に訳し方が違うのが面白かったです。
もう「こういう作品」と割り切って見る上でも頭空っぽにしながら楽しめて面白かったですし、妙にリアリティがあるファルコンズメンバー同士の関係性の描き方だったり、どちらかの一方的な無双にならなかったなどの意外性があって楽しめました。
ネトフリにて吹き替え版で視聴。
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