シングルマザーのキャリーはずっと疎遠だった父のイゴン・スペングラー博士が亡くなったことを知り、子供2人と共にオクラホマに引っ越してくる。その街では長い間地震など異常現象が多発していており、そこの影にはゴーストが関わっていた。変わり者として有名だった博士は死ぬまでずっと退治する準備をしており、孫のフィービーはそれを引き続いてゴーストたちとの戦いをすることになる。
フィン・ウルフハード、ポールラッドのほか、ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン、アニー・ポッツ、シガニー・ウィーバーといった過去作キャストも登場。
あらすじ
母と兄(フィン・ウォルフハード)と共に田舎に引っ越してきたフィービー(マッケナ・グレイス)は、祖父が遺(のこ)した古い家で暮らし始めるが、街ではおよそ30年にわたり原因不明の地震が続いていた。ある日、フィービーは床下で不思議な装置を見つけ、さらに祖父の遺品を探るうちにゴーストを捕獲するための装置「プロトンパック」を発見。その後、彼女は祖父がかつてゴーストでいっぱいのニューヨークを救った「ゴーストバスターズ」の一員だったことを知るが、街はさらなる異変に見舞われる。(シネマ・トゥデイより)
前回リブート版の時も前作キャストのカメオ出演等あったものの明確な続編という感じではなかったのですが(同じ建物などは出てくる)、こちらはオリジナルメンバーの孫たちが主人公ということで2作目と完全に地続きの物語。実際その俳優さんはすでにこの世を去ってしまったので、劇中での友人たちの反応も単純に演技だけじゃないと思います。
ここで紹介した時にも触れましたが、多分かなーり昔に見たきりなんで80年代の2作品の記憶がほぼない状態なんですが(いつか見直します)、公開当時の感想をチラ見したときはオマージュも散りばめられてるってことでファンにとってカメオ出演以上にグッとくるものがあったようです。
上記あらすじでも強調されている通り、主人公は孫のフィービーであり、子どもたちがゴースト退治に奮闘する物語。なんというか夏休みに友人たちとワイワイ見たくなるような、そんなワクワクがいっぱいの作品でかなり面白かった。
変わり者だったおじいちゃんの残したものを少しずつ発掘する中で、そもそものゴーストの存在を知り、Youtubeで当時のゴーストバスターズの活躍を知り、っていう具合に【今回初めてゴーストバスターズに触れたよ】っていう視聴者とシンクロするような作りにしてるのはとても上手いと思いました。一緒になって体験していく。秀才だけど人付き合いが苦手で、という(女の子だけど)いわゆるオタク青年ものっぽい要素もありますが、そんな彼女が目を輝かせてのめり込んでいく姿は見てるこっちもテンション上がります。一方でゴーストにかまけてたことで母キャリーにとってはいい父親とは言えなかったからこその温度差も気持ちがわかるだけに切ない。浮いちゃうからか「自分らしさを出さないで」ってアドバイスするのもなかなか強烈。
中盤くらいまでのフィービーのサポート役としてポールラッド扮するこいい加減な教師が登場。補習の代わりにホラー映画見せるなよっていう。なんかキャリーと急接近しすぎでこの要素いるかな?と思ったけど、ゴースト復活関連で敵側にとって意味のある展開だった。途中からは別ルートで描かれていたお兄ちゃんトレヴァーが合流。例の車を運転する人がいないとね。演じてるフィン・ウルフハードくんはスティーブンキング原作の「IT」シリーズに出てましたね。バイト先の一目惚れ相手にことごとくあしらわれてるのがなんか可哀想だった。だから後半頑張ってたけど。
もう1人のレギュラーキャラ、通称ポッドキャスト。この子もフィービーとは別ベクトルのちょっと浮いちゃうタイプで、先日紹介したゴジラVSコングの陰謀論者を彷彿とさせた。でもやっぱり中身は年相応で「良かったら授業で何かするときペアになってくれない」ってのがこれまた可愛らしかった。極端に足を引っ張るとかもないし、ユーモア担当としてすごく良かった。フィービーの理系ジョークってウケない前提だからこの子のおかげで場が和んでた。声はコナンでお馴染みの高山みなみさんがやってるんですが、【ペロッと舐めるシーン】があって、もしかしてこのためだけにキャスティングしたのか?と妙に面白かった。(コナンが青酸カリの味を確かめる有名なシーンがある)
事前情報とかでもガッツリ出てた、白くてふわふわした可愛らしいゴーストも出てきますが、後半からはほとんど「化け物」とか、人の姿をした悪の存在を相手にしていく感じに変わります。今の映像技術でそれ自体もめちゃくちゃリアルですし、何よりビームとか捕獲機のエフェクトがめちゃくちゃ映える。暗い中で光だけが強調されるシーンとかは本当に綺麗だったし、同時に装備自体が80年代のロマンあふれるデザインだから余計にワクワクしました。こういう機能の車あったら楽しいだろうなってのがそのまま映像化されている楽しさ。オリジナルを大事にした結果ですよね。
すでに触れたカメオ出演にしてもキャストがちょっと出てくるのではなく、同じ役柄で意味のある形で物語に絡んでくるんで感動もひとしおでした。特にラスト近辺は僕のように記憶がおぼろげでも、そして見たことない人でもどれだけ感動的かは伝わると思います。本当にいい仲間だし、それが今回きちんと受け継がれた。ちなみに吹き替えも可能な限りソフト版の人が再演しています。
街の危機のため、祖父の跡を継いで孫が奮闘するという素直なストーリー。適度にユーモアを入れつつ迫力あるところはあって、遊園地のアトラクションを体験したような、文字通りのアドベンチャー映画だったと思います。
過去作ファンだけでなく、知らない人もぜひ。
・「ゴーストバスターズ」→「ゴーストバスターズ2」→「ゴーストバースターズアフターライフ(これ)」
・「ゴーストバスターズ(2016)」
こういう時系列です。
Amazonプライムビデオにて吹き替え版で視聴。
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