ガンパウダー・ミルクシェイク / カレンギラン主演。凄腕の女殺し屋が標的の娘を保護したことから組織に追われることに。母の同僚が運営する図書館に助けを求めるが……。タランティーノ、ジョン・ウィック的面白さ炸裂のハードアクション。

長身美女カレンギラン扮する暗殺組織の凄腕殺し屋と少女との組み合わせで送るアクション作品。保護した少女を護るため、送られてくる刺客たちと戦いを繰り広げる。彼女が頼るのは母親の同業者が運営する図書館で、彼女たちも普通じゃなかった。
母が失踪し傷心したものの、大人になった自分もまた殺し屋となったサムは暗殺組織に属して任務をこなしていたが、とある標的を殺したときに娘のことを聞く。まだ小さいエミリーを保護し、金を手に入れてしまったことで追われる身となった彼女。母の同業者が運営する図書館を訪れると、そこは様々な銃がある「武器庫」だった。彼女たちのサポートを受けつつ、ついにはサムは母親とも再会するが……。
エミリー役に『マイ・スパイ』などのクロエ・コールマンのほか、レナ・ヘディ、カーラ・グギーノ、ミシェル・ヨー、アンジェラ・バセット、ポール・ジアマッティら共演。
あらすじ
クライム・シティの暗殺組織に所属する女殺し屋サム(カレン・ギラン)は、ある夜標的の娘であるエミリー(クロエ・コールマン)を保護したことで、組織から追われる身となってしまう。襲い掛かってくる刺客たちをかわし夜の街を疾走する二人は、元殺し屋の3人の女たちが運営する図書館に駆け込む。そこは本だけでなく、数多くの銃火器が隠されている武器庫でもあった。(シネマ・トゥデイより)


個人的にカレン・ギランは僕の中で「トップレベルに美人」だと思う女優さんの一人であり、それが「戦う強い女性」映画の主演というだけでもうめちゃくちゃテンション上がります。しかもB級の匂いのするハードボイルドはちゃめちゃアクションってことなんでね、どれだけツボを刺激してくるんだっていう話です。

予告動画の冒頭とか、全身黒いコートと帽子でなんとなく男装っぽい雰囲気を思わせますが、基本的に「殺し屋+少女」っていうある意味で王道ジャンルの一つをなぞってるので、面白くないわけがないんですよね。実際のところエミリー役のクロエ・コールマン出てた『マイスパイ』も似た作品だと思いますし。冷酷な仕事人間の殺し屋が、少女だけには優しい。それが心にグッとくるんです。

でもこのガンパウダー〜は「母と娘」っていう意味でも重要で、それが冒頭で触れてる通りサムはずっと母と離れ離れになっていたため「親を失って孤独になること」に対して誰よりも感情移入してしまった。だいたい父親を殺してるのは自分だし、直接の原因ですからね。罪悪感というのもあったでしょう。でもそれ以上に母性を感じます。本気を出さなきゃやられるってのあるけど、絶対に守るって決めた時の強さ。母の強さです。もちろん『その事実をどう伝えるか』という葛藤も出てきますし。

その母親も中盤あたりで再会し、他の同業者たち含めて共闘してくれます。大人なら「サムを巻き込まないために離れたんだな」ってわかるけど、サムにとって、少なくとも当時は寂しさや怒りの方が大きかったはず。もうちょとなんかあってもいいいかな?ってくらいドライなのは驚きましたが、まあ殺し屋だしな……という謎の納得もあったりして。基本的に出てくる人みんなネジがぶっ飛んでる感があります。

エミリーに対しての想いはサムだけじゃなくてカーラ・グギーノ演じるマデリンも結構強くて。お客さんが来てくれたことを誰よりも喜んでくれたり、中盤あたりは彼女の文字通りの盾となって必死に孤軍奮闘していてサブキャラクターの中では一番スポットが当たっていたように思います。みんなそれぞれ武器が違ったりするんですが、やっぱりミシェル・ヨーがカンフーなのは流石の一言。2023年、オスカーおめでとうございます(本日)

アクションは売りにしてるだけあってもうめっちゃくちゃ気持ちよくて、PG12なんでそこまで血飛沫ブシャーとかはないけどバンバンやられていきます。記事タイトルで「タランティーノ作品」「ジョン・ウィック」って書いたけど、それらが好きなら絶対に気にいるはずです。ボーリング場とか、終盤近くの図書館での乱戦も見応えあるんですが、個人的に一番良かったのは歯医者のシーン。かなりピンチな状態なのに、機転とアシストによってまるでピタゴラスイッチのように敵がやられてく爽快感。間抜けだっていうのもあるけど、サムがそれなりに修羅場もくぐってきた、安全地帯から銃を打つだけじゃないんだなってわかるのがいいです。あとポルシェのシーンも好き。

演出もちょっとアメコミとかゲームっぽい印象受けて、やってることきついけどポップなんですよね。スースクまでグロくないけどそういう感じ。あとはこの映画も音楽の使い方がとても好き。戦闘シーンやそれ以外のシーンを盛り上げる曲がたくさんあって、サントラ聴いていたくなります。

オチも非常にスカッとしてて、天丼される「8歳と9ヶ月」がとても癒された。区切りのいいところで終わってるけど、この「ファミリー」の戦いをまだまだ見たくなる余韻がありましたね。続編とかどうなってるんだろ。と思って調べたら制作決定してるようです。楽しみだなぁ。

無双っていう言葉がぴったりの、女性陣のはちゃめちゃっぷりに頭空っぽにして楽しめるエンタメ作品なのでドンパチや多少の血が平気な方は是非に。

WOWOWオンデマンドで吹き替え版で視聴。
契約していた2月中は字幕版しか放送してくれなかった(笑)


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