キングギドラも登場した「ゴジラ キングオブモンスターズ」の続編であり、同一世界観で繋がっている【モンスター・ヴァース】の第4作、ついにキングコングがゴジラと戦う! SFファンタジー要素をプラスした、ダイナミック怪獣アクション大作。
巨大怪獣たちを調べる機関モナークは髑髏島にてキングコングを保護していたが、コングとゴジラには過去から因縁があることがわかってくる。一方テクノロジー企業のエイペックスは怪獣のルーツが地球奥深くにあると考え調査したいと考えており、コングの帰巣本能を使って案内させようと計画。さらにはある機械を秘密裏に作っていた。それに気づいたゴジラは施設を攻撃。さらには移動中のコングに対して対戦を挑むのだが……。
怪獣同士の大迫力のバトルや、地底に隠された世界。さらには第三勢力とも思えるアレが登場し、バトルもどんどんヒートアップ。
新キャラとしてアレクサンダー・スカルスガルドに加え、これまでのシリーズからたミリー・ボビー・ブラウンやカイル・チャンドラーなどが集結
。さらには小栗旬も参加。
あらすじ
モンスターたちの戦いの後、特務機関モナークが巨大怪獣(タイタン)の故郷(ルーツ)の手掛かりを探る中、深海からゴジラが再び現れる。世界の危機を前にゴジラが暴れまわる原因を見いだせない人類は、キングコングを髑髏島(スカルアイランド)から連れ出し、ゴジラと対決させようとする。(シネマ・トゥデイより)
個人的には今までのシリーズ4作の中でも一番面白くて、やっぱり今回も怪獣VS怪獣のシーンはかなり見応えありました。もちろんタイトルになってる2体のゴジラとキングコングのバトルもいいけど、そこにサプライズでアレが入ってくるっていう。公開の日程がズレたことで先におもちゃが発売されてネタバレを喰らった人も多いかと思いますが、前回示唆されてた、キングギドラの首から作ったアレです。
それぞれ主役映画をやった後でその二つが合流するっていうのはMCUやDCEU(スーパーマン系)でも盛り上がるポイントですが、個人的にはキングコングの方が圧倒的に肩入れしちゃってましてね。ゴジラも基本人類の敵ではないし、ただ無作為に暴れ回るわけじゃないから単体ではものすごく魅力だし、強いしかっこいいのは間違いない。でですが、コングの「手話で意思疎通できる」が強すぎる。女の子との絆が描かれたり、ある程度誘導したにせよ「人類の仲間」としての側面がずっとあるので自ずと主人公っぽさある。過去4作にしてもゴジラ2 コング1とスポット当たった回数に偏りあるしね。
一方でこれまでの歴史があるからこそゴジラの行動理由も理解できて、キングギドラを倒して王の座に君臨してる彼が「人類が良からぬことをしてる」と気づいて攻撃してくるのはかなり真っ当。エイペックスというわかりやすい悪徳巨大企業があって、前述の「アレ」を作ったり、地底のエネルギーを悪用しようとしている。渡辺謙さん演じる博士はその最期を含めてかなりいいキャラしてたのに、小栗旬を抜擢しての息子はかなりの悪者でしたね。わかりやすさ優先でしょうが兵器を操作するときに白目になるのがなんかシュールだった。
当時芦田愛菜さんが演じてた女の子(吹き替えが芦田さんが担当)や、その父(おっさんなのに田中圭さんの声が違和感と当時も触れたはず)などのゴジラ方面のキャラに加えて「ザ・陰謀論者」のバーニーらがエイペックスの闇を暴くというストーリーも並行で描かれ、何をやろうとしてるのかこっち経由で判明してくる構図なのも面白かった。地底を目指す「コングチーム(ゴジラが妨害してくる)」と「企業へのスパイチーム」の2本。漂白剤で全身を洗うとかマジでやばい奴だけど、最終盤を含めやる時はやるので面白かった。
地底の不思議空間とかも単純にすごい綺麗だしワクワクするし、話は違うけどアントマン3作目が楽しみになったり。この辺りのSFファンタジーっぽさは日本の特撮からするとかなり変わっているポイントだと思いますが、「ド派手バトルが見れれば細かいことはいいんだよ」状態になっていくので僕はアリだと思いました。重力反転に対応したビークルでコングのあとを追う、とかちょっと別ジャンルな気もしないでもないんだけどね。
そのバトルは大きく分けて前半と後半に二つあって、海を舞台にした2体のいわば初戦。夕焼けをバックに巨体同士がぶつかっていく様がとにかく良かったし、なんとも言えないエモさがありました。一発一発が重いんですよね。怪獣の王だし。ちなみに戦闘が映えるように2体は大体おんなじような大きさという設定になってます。
次は地底で武器を手に入れたコングの、夜の香港を舞台にした第2ラウンド。予告でもわかるけどゲームの背景かっていうくらい、ビルのネオンがめちゃくちゃ映えるんで、ここまで振り切ってると清々しいです。ゴジラが口から出す光線や背ビレとかの青白い光と、カラフルなネオン。倒壊した影響で地面はそこかしこで火災が起きてる。猿だから武器を使えるっていうのも面白かったし、それによっていい勝負になるのが。ただ爪で胸を引っ掛れまくったり、結構痛そうでしたけどね。予告でも使われてるけど、顔めっちゃ近づけて咆哮し合うのがすごかった。流石にあの距離で光線出されたら即死だけども。
そこに乱入してくるのが例のあれ。個人的にはもう少しデブっててもいいかな(線が細い)と思ったんですが、見終わったチェックした情報によるとターミネーターを意識したデザインということでそれを聞くとなんとなく納得できるかも目が光る感じとか、青に対応する赤っていうのがこれまたいい。出自というか開発経緯含めてこれもシンプルな悪役ですからね。光と影っていう大正さがよかった。殺意むき出し、いろんな装備で襲ってくるし。
こうなるともうそういう流れだろうな、って待っていた通り、そいつに対して一時的にゴジラとコングの共闘へ。これがまあ熱かった。それまでのライバルが別の悪を前に手をくむってのは少年漫画やゲームでも燃える展開ですけど、協力技まで見せてくれますからね。そこまでやっちゃうの!?っていう衝撃。エンチャント。勝利の瞬間もすごいよかった。やっぱりこれコングの方がスポット当たってるよ。
これまでも描かれてきた通りゴジラは悪じゃないので、共闘のあともこれまたハッピーエンドってん感じで爽やかに終わるのもよかった。コングは完全にあの境遇を受け入れてるんですね。ある意味で一区切りした感じもありますが、どうやら続編映画やドラマシリーズも制作予定らしいのでそちらも楽しみに待ちたいと思います。
シリーズ4作目で人間キャスト続投もされてますし、これまで怪獣が人間とどのような経緯でああいいう関係性になったかを知る上でも3作見てからの方が間違いなくのめり込めるはず。でもゴジラやキングコングってこんな感じっていうのがある程度わかっていれば十分ついてこれるお話になっていると思いますので、大迫力のバトルを楽しみたい方はお気軽にぜひ。
Netflixにて吹き替え版で視聴。
19:00
この記事へのコメント