巷で国家錬金術師ばかりが殺される事件が起き、その犯人はイシュバール殲滅作戦での生き残り、通称傷の男スカーだった。当然エドもその命を狙われるが、彼と家族同然であるウィンリィの両親とスカーにはとある因縁が。いっぽうシン国から不老不死を求めて新勢力がやってきたり、前作からの悪役であるホムンクルスたちの暗躍も続く。それぞれの運命が交錯し、衝撃的な展開に。
本田翼、ディーン・フジオカといった前作のキャストに加え、新田真剣佑や舘ひろし、内野聖陽などが参戦。
あらすじ
エドワード・エルリック(山田涼介)は、セントラルシティで起きている国家錬金術師連続殺人事件の犯人で、顔に大きな十字傷のある男スカー(新田真剣佑)に攻撃される。少数民族イシュヴァール人のスカーは、かつて国家錬金術師たちが投入された内乱で兄と故郷を奪われていた。(シネマ・トゥデイより)
※3作目「最後の錬成」とのW予告編になっており、今回紹介する「復讐者スカー」では登場しないキャラも映っています。ご注意ください。
1作目が公開されてから結構経っていたので制作のニュースを聞いたときはすごく驚いたし、かなり序盤の内容だったにも関わらず2,3作目で一気に最後までやるってなって2度びっくり。実際「復讐者スカー」かなり色んな要素が追加されてくるのでテンポはすごくいいのですが、原作未読の人ついてこれるかな?っていう不安も若干あります。
でもタイトルにするくらいなので、「イシュヴァール殲滅作戦」関連のエピソードはものすごい丁寧に作ってて、こんな時代だからこその戦禍の悲惨さと残されたものの憎しみ、辛さがものすごく心にきます。国家錬金術師だって好きでやったわけじゃない人もほとんどだし、とにかく全員皆殺しにするっていう方法が正しいかは置いといてもスカーが復讐したくなる気持ちも理解できますよね。というかよりによってキンブリーを見ちゃってるから余計にタチが悪い。サイコパスキャラだからな……。新キャストの山田裕貴さん、出番は少ないけどめちゃくちゃインパクトある演技しててすごく存在感あった。
だからこそその憎しみに対しての師匠や、亡き兄の言葉もすごく泣けて。理不尽は許してはいけないけど、誰かが耐えなければ連鎖は止まらなくなる。冒頭で触れた通りスカーとウィンリーの両親との関係で彼女と因縁があるわけですが、お互いの葛藤の末に悲劇を防げるのは良かった。これはまあ原作が素晴らしい。そもそもスカーもメイと過ごしてるところとか見てわかる通り基本的には善人なんですよね。ただ復讐に燃えてるだけで。真剣佑さんは割とドライな表情もかっこいい役者さんだと思いますが、ほんと胸に秘めた怒りとか悲しみがとても似合ってたと思います。
スカーをはじめとしたバトルシーンは前作以上にパワーアップしてて、彼の特技である「破壊すること」はやっぱり映像で見るとめちゃくちゃ映えます。エドたちの錬金術も色々やってたし、もちろんハリウッド大作からは劣りますけど、CGも頑張ってた印象。スピード感ありましたね。他にも新キャラ同士であるのリンとキングブラッドレイ戦とかアクション映画として見応え十分。特に後者はオーラがすごいキャラクターですが、舘さんよく受けてくれたなぁと。そこにもちろんホムンクルスやリンの部下たちも絡んでくるし。
そうそう、リンの部下ランファンもカッコよかったし、終盤でのやりとりも涙なしには見れなかった。カンフーであり同時に忍者ぽさもあって荒川先生いいキャラ出したなぁって当時も好きでした。この陣営とは序盤での列車バトルも面白かったな。錬金術以外での活躍。一方でホムンクルスは今回はまだ前作キャストたちが絡んでくるのみで(大統領もいるか)、共通の敵って印象。お父様とか、彼らがやろうとしてることとかは次回に持ち越し。楽しみだ。
スカーの復讐への執着をある程度終わらせつつ、「マジでどうなるの?」というところで終わっています。僕は原作最後まで知ってるからだけど完全初見だと1ヶ月が長く感じたかもですね。ネトフリに配信開始されたので視聴しましたが、9月下旬現在まだ「復讐者スカー」のみで、「最後の錬成」は未配信。素直に考えれば劇場公開と同じだけの期間、つまり1ヶ月明けて来月にはそちらも配信されるでしょう。
漫画の実写版特有の「コスプレしてる感」もどうしてもありますが、キャストそれぞれが世界観を大事にして演じてるの伝わってきますし、1作目よりもパワーアップしてるのは一目瞭然ですので原作やアニメで中身知ってる方も初見の方もぜひ。
Netflixにて視聴。
22年9月20より配信中。
外国では少し早めに公開されましたが、非英語圏での(週間?)視聴者数が4位だったとか。
未だソフト情報が出ていませんので、とりあえず1作目のbru-rayのリンク貼っておきます。
鋼の錬金術師 ブルーレイ [Blu-ray]
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