ワイルド・スピード/ジェットブレイク /ヴィン・ディーゼル主演。数々の修羅場をくぐってきたドミニクとそのファミリーたち。今度は実の弟ジェイコブが立ちはだかり、戦いのスケールはさらに大きく。しかし彼らの暴走は止まらない。

スピンオフを含めない本編だけで実に9作目となる、大ヒットカーアクション映画「ワイルドスピード」の最新作。監督は「ユーロミッション」をはじめ過去4作を手がけてきたジャスティン・リンがカムバックしたほか、主演のヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターらお馴染みの面々が集結。ファミリーのド派手な大冒険が描かれる。
幼い子供と共に幸せに暮らしていたドミニクだったが、またしても危険が迫る。しかも刺客となって現れたのは疎遠になっていた実の弟ジェイコブ。戦闘機とドッキングする車や、超強力な電磁石、さらには地球全体を脅かす装置など驚きの兵器が登場し、死と隣り合わせの戦いが続く。ファミリーの結束で乗り切ろうとするが……。
過去作出演のサン・カン、ルーカル・ブラックが再登場するほか、前作よりシャーリーズセロン、スピンオフよりヘレンミレンら共演。
あらすじ
レティ(ミシェル・ロドリゲス)と幼い息子のブライアンと共に穏やかに暮らすドミニク(ヴィン・ディーゼル)の前に、実の弟ジェイコブ(ジョン・シナ)が刺客となって現れ、次々に攻撃を仕掛けてくる。かつての宿敵サイファー(シャーリーズ・セロン)ともつながるジェイコブは、ある恐ろしい計画を実行しようとしていた。彼らの陰謀を阻止するため、ドミニクはファミリーと一丸となって立ち向かう。(シネマ・トゥデイより)


邦題のサブタイトルで毎回中身をある程度予測できるようになってますが、今回はほんと度肝を抜かれました。予告編をよくよく見るとわかるんですが、そこまでやっちゃうのかよとマジで衝撃を受けます。
さらに加えて懐かしキャラたちが多数登場しますし、これまで以上に「ファミリー」を強調した作品になってたなぁと。シリーズを追ってきた人ほど、感動ポイントがいくつもあります。役割分担がなされるのでそれぞれのメンバーにも活躍の場面、見せ場があってグッとくるし、スケールが大きくてシリアスな中でも黒人コンビの掛け合いなど、適度にコミカルなシーンがあるのもいいです。危険と隣り合わせなのに今まで無事ってことは不死身なんじゃないのかって真面目な顔して言い出したり、磁石をふざけに使ったり。ただ3作目の主人公ショーンが想像以上に老けてて正直そこは笑ってました。

ハンが復活した(生きていた)というのも目玉ですが、女性陣が彼を探しにきたのが「日本」というのも嬉しいポイント。まあ例によってなんちゃってジャパンなんですけど、それはそれで嬉しい。今触れた3作目の舞台だったり、日本車が出てきたりと割とワイスピでも大事にされてるんですけどね。(柴田理恵さん演じる教師大好き) 障子だったり、行燈風のライトだったり、わかりやすさ優先の「外国人が考える日本」の描写はぜひ実際に見てほしいです。

そうやってファミリーの絆を描きつつ、メインの敵が実の弟。という設定も面白くて。最序盤でガッツリ回想入れたり、一応今回初登場(後付けとか言わない)の割には色々と感情移入できるようになっています。そもそもフィクションにおいて、価値観の違いとか親のことも含めて溝ができ、『疎遠だった兄弟』というのは割とベタな設定なのでお互いがどういう気持ちかも掴みやすいですよね。兄にも、そして弟にも言い分があって、ボタンのかけ違いが起きてしまった。これ、最終的に共闘という流れがあるなって予想できちゃいますよね……。

映像的な見どころもたくさんあって、特に予告でも使われているチェーンだけで崖から飛ぶシーンはめちゃくちゃ見応えありますし、これドムだから受け入れてるけど無茶苦茶ですよね。今更ですけど、カーチェイス映画の枠を完全に超えている。そこに至るまでも地雷原を仲間みんなで突っ切るとかもやるし、吊り橋をギリギリで渡るとか単なるスピード感とか抜きしてずっとスリルあります。敵も本気で撃ってくるし、マジで命の危険が続く。おまけにジェイコブは戦闘機にドッキングして颯爽とさっていくし。理解が追いつかない感覚です。

同時にロマンある装置の超強力な電磁石。これワイスピとかじゃなく1個の映画題材にできるだろってくらいものすごい装置で、映画の中で惜しげもなく色んな使い方しててめちゃくちゃワクワクします。金属ってことで車までくっつくんですよね。そのオンとオフの切り替えや、出力のコントロール。さらには複数同時などバリエーション使ってくるし、それをカーチェイスの中でやってのける。やばいですよ。
何しても勝てないと思ってた装甲車がああいいう形でやられるのも見応えあるんだけど、その後にドムがやってのける行動のも好き。

もちろん他のチームのドライビングテクも見事で、何が「ジェット」なのかというコミカルコンビはもちろんのこと、『スーパーコンボ』で登場したあの老美女がまたクソかっこいんだよね。ほんとワイスピワールドが広がったなぁってしみじみ感じる。この映画、女性も戦うし、運転するし、魅力的です。敵であるシャーリーズセロンも良かった。

全てが終わった後のみんなで食事会ってのもただでさえ感動的なのに、ちゃんとあのキャラをああいう形でアレするのはほんとずるい。もっと前のシーンでも「一番頼れる男」として名前が出てきて、この映画の中に生きてるんだなって泣けます。

いよいよ次の2作品でワイスピは完結と大々的に発表されてるのでそれを思うと寂しさもありますが、そこに向けてファミリーがまた一丸となった戦いだったジェットブレイク。見終わった後にまた過去シリーズを見たくなりますし、慣れた監督だけあってアクションと同じくらいメンバーの絆、そしてキャラの描写があったのが嬉しかったです。一応一瞬だけどガルガドットも(映像の流用かな)出てますし。

その一方で仮に初めて見るよって人も単純にアクションそのものがトップレベルのクオリティですので、9作目ということに物おじせずに気軽に見て欲しい気持ちもあります。このキャラはどんな関係なのか、って気になったら他にも手を出していけばいいし。基本は単発で楽しめますので。

DMM様から動画クーポンをいただいて、HD画質吹き替え版でレンタル視聴。



動画はこちら https://amzn.to/3mxEGmu

この記事へのコメント