地味目な女子高校生ミリーは街に現れた連続殺人鬼に襲われるも、凶器に使われた不思議な力を持つ短剣によって彼と精神が入れ替わってしまう。しかも24時間以内にもう一度刺して元に戻らない限り、一生そのままということも判明。経緯を話して信じてくれた友人たちのサポートを受けながら立ち向かおうとするが、殺人鬼は女子の姿のまま犠牲者を出し続け……。
主演であるキャスリン・ニュートン、ヴィンス・ヴォーンがそれぞれ演じ分けるほか、セレステ・オコナー、ミシャ・オシェロヴィッチら共演。
あらすじ
さえない毎日を送る地味な女子高生ミリー(キャスリン・ニュートン)は、指名手配中の連続殺人鬼ブッチャー(ヴィンス・ヴォーン)に襲われ鋭利な凶器で突き刺されてしまう。やがて彼女が意識を取り戻すと、なんと中年男のブッチャーと体が入れ替わっていた。24時間以内に入れ替わりを解かないと一生元の姿に戻れなくなるミリーは、自分の体を取り戻すため、女子高生姿で大量殺人を企てるブッチャーに立ち向かう。(シネマ・トゥデイより)
予告動画だと意図的に隠されていますが、殺人鬼ブッチャーが中に入ってイケイケになったミリーも最初とのギャップで見応えあるものの、それ以上に面白いのはミリーの精神が入った方のブッチャー。大の男が女性っぽい仕草や、喋り方するのも笑えるし、途中で実の母親に言い寄られそうになるトラブルなどなど、これぞ入れ替わりものの醍醐味だよなーって流れにニヤニヤしちゃいます。もちろん君の名は。でもお馴染み(?)のミリーの胸を触ってみるや、逆に立ちションするベタなあれこれもあります。バレないようにしようとかっていう努力はするものの口調はそのままなので、結果的にオネェっぽくなってる吹き替え担当の江原正士さん、最高でした。いつもトムハンクスとかやる人が、って想像してみてください。
調べたり教師に聞いたりして「不思議なパワーで入れ替わる、24時間以内に同じことして戻らないと一生そのまま」とサラッと判明するため非常に分かりやすくて、【そういうものなんだ】って受け入れやすくていいですね。だから主人公チームの目的が一気に明確になる。ただそのためには『指名手配中の殺人者の見た目してるから通報されるし、みんな逃げていく』という障害はありますし、殺人鬼側もとにかく気に入らないものを殺したがってバンバン犠牲者が出ていって、タイムリミット抜きにしても早く止めないと。しかも相手が気を許すからか女性の体は都合がいいと見えて両者同士での戦いにも発展していく。分かりやすいけどいろんな要素が絡み合ってて、でもテンポよく進むから飽きません。
ちょっとグロ注意な面でもあるのですが、今回ものすごい殺し方のバリエーションが出てくるので不謹慎ですがそこも見どころの一つかな、と。体を冷やす最新機器の温度をいじって凍死させるっていう割と綺麗なものから、木材加工用のノコギリで体が真っ二つという目を背けたくなるものまで、冒頭のおっさん状態かと入れ替わったあとでかなりの犠牲者が出てしまってます。一応女子高生ってことで身体能力に限界があり、負けそうになっちゃうのがリアルでした。逆にミリーの方は大男なので中身がアレでも結構戦えるっていうのがいいですね。問題は事情しらない第三者から見たら確実に女の子の方に味方されてしまうことなんですが。
そういったホラーや殺人鬼とのバトルに合わせて、ミリー本人の家庭の問題、そしてラブロマンス要素があるのも良かった。最初に触れている通りかなり引っ込み思案な子なんですが、それには父を失ったことも関係していて。逆かと思った母親の勘違いシーンも、そんな娘との接し方を模索している親目線の苦悩とかが伺えてちょっと感動するし、妹の自立を応援しつつも自分が頑張らなきゃとやってるカッコいいお姉さんとかもいいキャラしてました。自分の行きたい学校のことを言い出せない、学園祭なのに親とのお出かけを優先ということだけでもどんな子か分かりますよね。それでもミリーの魅力に気がついている人もいて、アメフト部員のブッカーは最初の時点からかなりいい感じなんですよね。途中でお互い両思いだって判明して、その後の展開がちょっとしたギャグシーンになってますが、そのままのミリーを分かってくれてる人がいて良かった。
もちろん友人二人も欠かせなくて。特にゲイの方は母親を巻き込みながら必死に殺人鬼を逃さないでくれたり、恋の成就を応援してくれたりとナイスな働きをしてくれました。殺人鬼の見た目に若干惹かれかけてたのも笑えます。信じてもらえないために主人公を入れて高校生4人だけのチームだから結構勝ち目薄いんですけどね、友情のパワー炸裂でした。そして遅刻しがちなミリーの伏線をうまく回収したのも好き。
ホラーありがちな「終わったかと思いきや……」で一捻りありますが、最後はハッピーエンドで良かった。今回の騒動によってミリーも少し前向きに成長できたかな、って気がしてニヤッ笑える終わり方で気持ちよかったです。でも冷静になると高校とかすごい被害になってるんだよなぁ。都市伝説どころか、現実としてめちゃくちゃ語り継がれることになりそう。ハッピーデスデイも続編あったし、あの不思議な短剣があるかぎりやろうと思えば続きもできそうなんだよな〜淡い期待は捨てずにいたいと思います。
R15+だし、これでもかというグロがあるのでそこはご注意ですが、そういうのを笑ってみられる人やホラーコメディ好きにはもちろんのこと、入れ替わりのドタバタで笑わせてくれるの耐性ある人には見て欲しいなぁと。予告見た時のワクワクを裏切らない面白さでした。
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