ファンタスティック・ビーストと魔法の旅 / ハリポタの作者が描く、あのシリーズより過去の物語。９０年代のNYにやってきた一人の魔法使い。彼のカバンには秘密があり・・・。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2017年10月18日 19:00

ファンタスティック・ビーストと魔法の旅 / ハリポタの作者が描く、あのシリーズより過去の物語。９０年代のNYにやってきた一人の魔法使い。彼のカバンには秘密があり・・・。

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ハリポタの中で登場している教科書「幻の動物とその生息地」そのタイトルがつけられたこの映画は、原作者JKローリングが初めて映画の脚本に参加し、新たに描かれる「あそこよりちょっとだけ過去」の物語。舞台は９０年代のNY。例によって魔法や魔法使いの存在は隠されている中で一人の青年が外国からやってきます。しかしそこで事故が起き、彼と、普通の人間のカバンが入れ替わってしまい・・・。
タイトルに偽りなしな幻想的な生物たちの姿や、想像を超えるパワーを持った存在の迫力あるシーンに目が奪われる。番外編なんて呼んだら失礼なハリポタ新章。
エディレッドメインの他、キャサリンウォーターストン、コリンファレル、エズラミラーなど共演。そして終盤にはびっくりなゲストも。
あらすじ
魔法動物学者ニュート・スキャマンダー（エディ・レッドメイン）は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ（キャサリン・ウォーターストン）らと共に追跡を開始するが……。(シネマ・トゥデイより)

前述の通りタイトルというか原題の「FANTASTIC BEASTS AND WHERE TO FIND THEM」はハリーポッターの作品内で登場する教科書の一つであり、一言で言うと図鑑の様なもの。この本自体は副読本と言う形で日本語でも発売されていますが、図鑑なので小説ではありません。この映画はJKローリングが脚本に参加して作られた新作。一応英語、ハードカバーで「映画のシナリオ本(＝ノベライズ)」も出ていますが、翻訳はまだ先なのかな。

さて内容ですが、舞台をシリーズより過去に設定しているため、ほとんの登場人物が初めまして。ファンサービス的に名前が出てきたり、あるいは原作で名前しか出てなかった人物が・・・と言うのはありますがわずかなので、ある意味では「仮にハリーポッターシリーズを一つも見たことないよ」っていう人でも問題なく楽しめます。
序盤で魔法使いの置かれた状況と言うのは説明されると言うか見ればすぐわかります。この映画だとノーマジなんて言い方をしてますが、マグル、つまり普通の人間は魔法の存在を知らないから、バレちゃいけないわけです。だから魔法省をはじめきっちりとしたルールがあり、それを破ることがないようにしてます。

一方主人公のニュートは「魔法生物たちは悪さしないよ」って言う考え方の人物なので、カバンにとんでもないものがあっても普通にNYに来ちゃいます。だからそれがバレない様にしなきゃ行けないのに、なんと脱走してしまうのです。これがね、メインのお話の一つで、カバンを取り違えたことで色々知ってしまったノーマジのおじさんジェイコブらと共に「大捕物」を繰り広げます。普通の動物に似てる、けど全然違う魔法生物たちはどれも面白おかしく、かつ映像の綺麗さに圧倒されます。おそらく意図的にNYの街並みを灰色っぽく描いてるので、カラフルな魔法生物たちが映えるんですよ。コミカルで最高。

もう一つは強大な力を持つと言う存在。それもNYの街で猛威をふるってて、お偉方を中心になんとかしようと躍起になってます。途中ニュートたちのことを知って裁判にかけたりもしますが、最後はそのやばい奴が出てそれどころじゃなくなっていきます。この辺のストーリーは最初物語にどう絡むのか全貌が見えにくくなってて、特徴的な髪型のエズラミラー(ジャスティスリーグでフラッシュ役が楽しみ！)くんの影のある役とか、シリアスさが前述のコミカルパートをうまく引き立てていたと思います。

全体的なお話は割と予想しやすく、魔法生物、可愛くてすごい！って感じの締め方でしたが、裏にいる悪の存在とその正体(&演じてる人)が結構びっくりで、もう終わりか、って油断してただけにインパクト大でした。

散々「ノーマジには秘密は知られてはならない」って強調してたので、ジェイコブのストーリーがどうなるかととても不安だったのですが、最後の最後、僕の大好きな方向で話が進んでかなり最高でした。やっぱりこうでなくちゃね。二人のヒロインも魅力的でした。

すでに3作目くらいまでの政策が予定されていて、次は前述の悪役との対決なんかも描かれるそうですが、ここから本家ハリポタの様な人気シリーズになっていて欲しいです。エディレッドメインさんは過去の作品でその演技力がすごいってのは知ってたつもりでしたが、つぶらな瞳が「動物学者」っぽさにぴったりで愛される主人公だなって思いました。

Netflixにて吹き替え版で視聴。

僕の予想では今年のクリスマス近くに金曜ロードショーでやるだろうと睨んでます笑