「1話完結型」の「犯罪調査もの」のよくある海外ドラマなのですが、特徴的なのが悪魔の存在だったり、サブタイトルの通りに超常現象を扱っている点が魅力。製作総指揮は「グッド・ワイフ」のロバート&ミシェル・キング夫妻が担当してることも話題です。
主人公となるのは異色の3人組で、容疑者の心理鑑定をしている臨床心理学者クリステン、見習い神父デヴィット、そして便利屋のベン。それぞれ「ウェストワールド」カーチャ・ヘルダース。「ルークケイジ」マイク・コルター。アーシフ・マンドヴィが演じています。
ことの発端が描かれる1話では、クリステンが心理鑑定している容疑者が「悪魔に憑かれていて、意識が飛んでいる間にそいつが犯罪を犯した」と主張。そこに似たようなケースを扱ってきたデイヴィットとベンが入ってきて、そこにトリックがないかを調べ始めることが描かれます。
実際この事件の場合は結果的には「悪魔ではなかった」わけですが、神の存在を信じるように悪魔も信じているデヴィットと、科学やメカに強くて考えられる原因を潰していくベンという二者の違いがまず面白くてコンビものでもありだと感じるくらい。でもそこにすでにキリスト教への思いが薄れてて、かつ医学的な見地で判断できるヒロインのクリステンが入ったことで多角的に調べられるようになって、さらにチームがパワーアップ。
クリステンは結婚していているものの、山岳ガイドなどを務める夫は遠い場所に。そのせいかデイヴィットとどことなく惹かれあっていくというラブロマンス要素がありますし、家の修理やセキュリティアップを依頼したことでベンも彼女の4人の子供たちと仲良くなっていくし、私生活でのつながりも強まっていきます。
1話完結といいつつも縦軸ストーリーも展開していき、それが「敵」と表現した精神科医 タウンゼンド。「LOST」「パーソンオブインタレスト」のマイケル・エマーソンがやっているいかにも嫌な男ですが、悪魔的な存在だと吹聴し、クリステンの邪魔ばかりしてきます。気持ち悪さがすごい。しかもこの人、彼女に近づくために母と付き合うようになっていく。
このね、クリステンの母シェリルも本当に嫌い。この作品で気に入らないところあげるとすれば真っ先にこの人の行動をあげる。いかにタウンゼントが危険な人かを説明してるにも関わらず聞くみみ持たないで親密になっていくし、孫には要らぬアドバイスしてトラブルが起きると知らん顔。悪魔とかじゃないけど身内にこんなに振り回されるの勘弁してほしいよ……。
あと欠点というか注意するならば題材が題材だけに結構グロかったり怖いシーンもあるのでそこも万人にお勧めしにくいポイントでした。とある動画がきっかけでおかしくなってしまうという回の時、刃物で自分を傷つけるっていうまであって日本じゃ絶対あそこまで描写しないよな、と。やりすぎ。
これが予告編です。サムネイルで映っているのが左から順にタウンゼント(敵)、クリステン、デヴィット、ベンです。
予告ではうまく隠されていますが、ザ・悪魔って見た目のものも出てきますし、夢とはいえそいつが指を切り落としたりと想像してた以上にホラードラマなんで、耐性がない人には絶対見ないでください。
とは言えキリスト教のネガティブな部分が見えてきたり、超常現象と思われたものが種明かしされて「そういうことなのか」って納得するスッキリ感が毎回味わえて期待してた面白さは間違いなくあったのでおすすめです。前述の通りとりあえずシーズン1を最後まで見ました。
先に言っておくとそれでも「理解を超えている」設定もあるので、全部が全部科学で説明がついてるわけではありません。ぶっちゃけ、悪魔が本当にいるのかも、って感じがしています。
現在シーズン4までで、huluでは23年3月現在S3まで字幕吹替とも配信中。
文字通り怖いもの見たさがある人、ぜひに。
サブミリナル効果みたいに一瞬だけパズルのピースが映るシーンが1話につき3回ほど出てくるんですが、情報知らないで見てたら自分がおかしくなったのかと思って焦りましたよ……。
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