【アメコミ海外ドラマ】 ドゥーム・パトロール / DCコミック原作。事故やトラウマで特殊なパワーを持つものたちが、彼らを受け入れてくれた「チーフ」を救うため、時に悪と戦い、時に自分自身と向き合う。シーズン1がU-NEXTで独占配信中。

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アメコミ原作海外ドラマの紹介です。バットマン、スーパーマンなどの方、DCコミック原作の実写ドラマシリーズであり、数年前にはじまったものの日本じゃなかなか配信してくれなかった作品「ドゥーム・パトロール」もうシーズン3まで来ているのですが、U-NEXTさんでシーズン1が日本独占配信(見放題)週2話ずつ追加されて先日ついに最終15話まで来て、僕も見終わりましたので過度のネタバレにならないようにレビューしたいと思います。
あらすじ
全身フルメタルのロボットマン、負のエネルギーを宿すネガティブマン、64の人格を持つクレイジー・ジェーン、体がスライムのように変形するエラスティ・ウーマン、『ジャスティス・リーグ』のサイボーグといった、個性豊かなメンバーが登場するドゥーム・パトロール。過去の事故やトラウマから力を持ち、見た目も大きく変わってしまったため、人目につかない邸宅で暮らしている彼らが、正体不明の悪党「Mr.ノーバディ」にさらわれたチーフを救出するため、各地で起こる怪事件に赴く。(シネマトゥデイより)


実はドゥームパトロールは日本でNetflix配信されている同じくアメコミドラマ「タイタンズ」のエピソードの中で先にその姿が出てきていて、(厳密にいうとチーフ役のキャスト変わってるし、正式製作前のお試し版です) 一応同じ世界観ということになってます。だからスタートしてから早く日本に来ないかなーと心待ちにしてたんですけどね。かなり時間かかりました。
前に触れたこともありますが、そもそもDCはアメリカでは自分ところの動画サービスをやっていて最初はそこでの配信、その後にHBO Maxで配信という経緯があり、今回日本でU-NEXTへの「HBO作品集中」の一環としてようやく初上陸してくれたかたち。DCドラマでまだきてないのがいくつかあるので、そちらもぜひぜひU-NEXTさんに頑張ってほしい。スターガールはCWになったから、くるならhuluさんかな……。

内容はというと「いわゆるヒーローもの」とは決して言えず、一目につかないように共に暮らしていたメンバーたちが、彼らをかくまい親のようなような存在であったチーフを救うために迷いながらもも協力して真相にたどり着くという展開。だからすっごい文句たらたらだしチームワークもクソ(失礼)もない。でもエピソードを追うごとに一人ひとりの過去に何があって、そして何に悩んでいるのかが掘り下げられ、それを乗り越えながら成長していきます。サブタイトルが「●●パトロール」と統一されていて、そのままストレートに各キャラクターがメインになってる回もある。

ヴィラン(悪役)としてはチーフに恨みを抱える「ミスターノーバディ」がいて、ずっとかき回したり苦しめたりしてくるのでそこは分かりやすいのですが、この人ほんとメタネタ大好きで、画面のこちら側に向かって平気で話しかけてきます。終盤とかそれが生きてきますが、このドラマの【ナレーター】なんですよね。街に大穴を開けたりとか結構な規模で悪事を働きますが、本人と直接戦う、とかでもない。彼なりに一番チーフを苦しめられるような筋書きに仕向けていくという、悪なりのビジョンがあって行動してるタイプです。

筋肉を動かすことで能力が発動する男や、通り=町全体として一個の存在、顎髭ハンター。さらには研究所の「ヒップ」などなど、メインキャラ意外にも個性的な面々が多数登場して、それだけでも異色なドラマでした。戦闘シーンが全くないわけではないですが、あくまでメインは精神的な成長。例えば実写映画ジャスティスリーグに登場したサイボーグも主要メンバーですが、この世界だとまだリーグに入ってないという設定。ああいう体になった経緯というトラウマや父への不信感などで本領発揮できないのとかいいバランスでした。

ただ配信サービスだからなのかエログロ方面は若干大人向け。たぶんR指定入ってるはずですが、普通に血飛沫バンバン出ますし、数回あるベッドシーンでの女性のトップレスなどもありましたのでお子さんとか注意してください。ネガティブマンがゲイなので男性同士のラブロマンスが多々ありました。そのネガティブマンは全身包帯、ロボットマンは脳みそ以外ブリキの体なんですが、回想シーンや精神的イメージ等で人間そのものの姿して描写されるので演じているマット・ボマー、ブレンダン・フレイザーが声以外でも出番あって嬉しかったです。

声といえばマットボマーは僕の好きなドラマ「ホワイトカラー」の時と同じ高橋広樹さんで聴き馴染みがありましたし、複数の人格が切り替わるクレイジージェーン役の潘めぐみさんの演じ分けがうまくてとても良かった。U-NEXTで見ている「ヤングシェルドン」でやってる可愛らしい声や、ドスのきいた暴力女性や、ラブコメ大好きのお花畑系とかほんと凄い。演じているダイアン・ゲレーロさんはオレンジイズニューブラックなどが有名ですが、人格の変化と同時に髪型やメイクまでガラッと変わるのでそこも見応えありました。

王道の流れですが、最終決戦に向かう直前で一回チームがバラバラになってしまうのですが、そこから再び心が通じて全員で協力するのは熱い展開でしたね。結構グロいというか正直あまり見たくない戦いなのですが(笑)、当初からの目標だったことが達成できた爽快感が良かった。この勝ち方もすごい変化球でくるので非常にこのドラマっぽい。勝ったには勝ったんですけど、あの後どうなるんだろうって気になる終わり方だし。

どのキャラクターも魅力的で、それぞれの背景に共感できるようになってるのも良かったですね。個人的にはドロドロになっちゃうリタがいいですね。人生を振り返って後悔することっていっぱいあるし、そういう罪悪感がストレスになる。彼女じゃないから流石に体は変化しないけど、自分自身を好きにになれるか、とか万人に共通するテーマだと思う。父と娘の関係を扱ってるクリフ(ロボットマン)も泣かせます。明かされる真相や、娘への対処。ワニとの戦いまでありましたし。

普通のアメコミ作品だと思うとちょっとびっくりしますが、凸凹チームがより強固な信頼で繋がっていくプロセスや、ブラックユーモアでダークな世界観が面白くておすすめです。

ドゥームパトロール シーズン1全15話は字幕吹き替え共にU-NEXTにて日本独占配信中。


↓海外版Blu-rayなのでご注意。

Doom Patrol: The Complete First Season [Blu-ray]

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