デス・ウィッシュ / ブルースウィルスで『狼よさらば』をリメイク。妻を強盗に殺された外科医は、復讐を決意。銃も初めて手に入れた男が、夜な夜な"一人自警団"として悪を退治するように。そしてついに犯人を突き止め……。

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チャールズブロンソンの代表作の一つ「狼よさらば」にアレンジを加えてリベンジしたクライムアクション作品。主演はブルース・ウィルス、監督するのは最近はホラー以外もヒットを飛ばす、鬼才イーライロス。
強盗団が自宅に進入。妻を殺され、娘も昏睡状態になってしまったことで悲しみにくれる外科医ポール。捜査がなかなか進展しないことに苛立ちが募るうち、自らの手で制裁を加えることを決意。銃も手に入れ、夜の街で見知らぬ女性を救ったことをきっかけに彼のやる気はみなぎり、夜ごと悪人を退治していつしか有名人になっていく。そしてついに犯人グループが判明し……。
主人公の弟役にヴィンセント・ドノフリオ、捜査にあたる刑事にディーン・ノリスら共演。
あらすじ
犯罪が多発しているシカゴ。外科医のポール・カージー(ブルース・ウィリス)は、犯罪に巻き込まれて次々と運ばれてくる患者を診る殺伐とした毎日を送っていた。ある日、彼が家を留守にしていた時に何者かに妻を殺され、娘は昏睡(こんすい)状態になってしまう。警察の捜査がなかなか進まないことに怒りを爆発させた彼は、犯人を捜し出して抹殺することを決意する。(シネマ・トゥデイより)


狼よさらばの原題が"Death Wish"なのですが、今回は邦題もそのままデスウィッシュなので調べないとリメイク作品だと気づかない人も多いかも。元々の原作小説が1972年ですから相当古いのですが、それゆえ王道の面白さがありスカッとさせてくれます。
まず今回の主人公ポールは外科医なので(リメイク元は設計士)、最初からめちゃ強いとかではなく、あくまで普通の人。銃の使い方も映像見つつ覚えるという感じ。実際最初の悪党退治の時に左手を負傷しちゃってますしね。そこで早々にばれる流れかとも予想したんですが、かなり終盤にならないと刑事さんはポールを疑いません。それだけそういう行動と結びつかない人物という意味でもあって、その昼と夜のギャップが面白かったです。

普通の人、と書きましたけどアレンジした医者という設定がうまく活かされていて、上で触れた怪我以外にも色々負傷したタイミングでも病院の世話にならずに自分で手当てできますし、さらに犯行グループの情報を聞き出すための拷問として存分に知識を活用。殺さずに痛みだけを与え続けるという、「神経へのダメージ」は見てるこっちまで震えましたよ、めっちゃ痛そう。yahoo!映画の解説欄にて「イーライロスらしい」みたいな書かれ方してて笑いました。この人ホラーでもかなりヒット飛ばしてる監督なんで確かにそういう描写はよく見ます。
予告動画ラストで映るカウンセラーとの会話シーンも最初は魂が抜けたみたいな顔なのに悪党退治し出してから生き生きしてるのは不謹慎ながら笑えました。悪人といえども殺していくので「死神」なんてあだ名つけられちゃってますけど、街の皆さんはほぼ好意的に受け止めてる模様なのも話がブレなくてよかったですよね。ただ金持ちだからって理由だけでターゲットにされて無残に殺されて、その犯人に復讐する。シンプルだけど共感しやすい王道ストーリー。
そうそう、「コミックに出てくるヒーローみたい」って声があったり、顔を隠すためにパーカーのフードかぶって夜に活動してる姿とかはブルースウィリスの『アンブレイカブル』(シリーズ)を彷彿とさせてニヤリとしました。これは絶対狙ってやってると思います。

強盗側はポールのことを知ってるけど、ポールは犯人たちの顔を知らないという状況の中で悪党退治しながらだんだんと近づいていくのもスリリングでしたけど、中盤あたりの「盗んだ時計をしてる奴を発見」した時からテンションが一気に上がっていく感じがたまらなかったです。何がなんでも全員あぶり出して復讐を遂げるんだっていう強い意志。あの偶然の巡り合わせは天が手助けしたとしか言いようがないです。この際ポールがしていることの倫理的な是非は抜きにして、ずっと応援してました。所々やりすぎでは?って時もありましたけど(笑)

ヴィンセント・ドノフリオが演じてる弟は序盤こそたかる様なそぶりで不安もあったのですが、実は犯罪者と繋がってたなんていう胸糞要素もなく、兄を心配しまた諌めようとする良い人ポジションで見直しました。普段の様子などから刑事さんにこっちが疑われちゃって可哀想。確かにもし被害者家族の復讐が動機だったとして誰がやりそうかと言われたらポールより弟の方がしっくりきますよ。警察が自警行為を認める、あるいは見逃すはずないし、この作品に至ってはあまりに有能だと主人公の邪魔する結果になるのでここも良かったと思います。しかもラスト……。

前述の通り非常にシンプルで、最後にはスカッとできる作品なのですが、R15+指定なので悪党はバンバンやられますし、一部とても痛そうなシーンもありますのでそこだけご注意を。ただの外科医だった男が復讐に燃え、正義という大義を得て死神として覚醒していく姿を不謹慎でも応援したくなるそういう映画でした。

ゲオの準新作88円セールにて宅配レンタル。Blu-rayにて吹き替え版を視聴しました。


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デス・ウィッシュ[Blu-ray]

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