【Netflix】デイ・シフト / ジェイミーフォックス主演。家族にも黙ってヴァンパイアハンターとして働く男。子供との生活を守るためにお金を稼ごうと躍起になるが、強力なヴァンパイアの怒りを買ってしまい……スヌープ・ドッグも出演。

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Netflixオリジナル作品。ジェイミー・フォックス主演でヴァンパイアとハンターとの戦いを描く。監督は『ジョン・ウィック』シリーズなどに携わってきたJ・J・ペリー。
ロサンゼルスでプール清掃員として働く男バド。しかしその正体はヴァンパイアハンターであり、彼らを退治してその牙を奪い売ることで生計を立てていた。別居中の妻と娘のために大金が必要になったため、過去の行いのせいで距離をおいていた国際的な組織に再び参加。ずっと内勤だった若者セスをお目付役にすることを条件に仕事を開始するが、かなり手強いヴァンパイアに目をつけられ家族ともども狙われることに……。
デイブ・フランコ、スヌープ・ドッグ、ナターシャ・リュー・ボルディッゾ、ミーガン・グッド、カーラ・ソウザら共演。
あらすじ
アメリカ・ロサンゼルス。プール清掃の仕事に従事する男(ジェイミー・フォックス)は、娘に何不自由ない暮らしをさせるため地道に働いているが、その正体はバンパイアハンターだった。バンパイアハンターの国際組織の一員として、吸血鬼退治で生計を立てる中、男は急きょ大金を工面しなければならなくなる。(シネマ・トゥデイより)


タイトルのデイシフトは文字通り日勤のことで、ヴァンパイアの設定上夜の方が稼ぎがいいにも関わらず問題児だから日勤しかやらせてもらえない……的な感じ。最終盤の対決は夜ですけど。ご存知の通りヴァンパイア映画は色々あって、ゾンビ同様にその作品によって性質が異なるんですけど、この映画だと「大まかに5種類のタイプに分類できる」「身体能力がすごい」「心臓に悔い+頭を切らないと復活する種族もいる」「牙を抜き取ってハンターはそれを売る」「転生システムのようなものがある」などなど。
そもそも結構な数がいそうなのにその存在は公にされてないっぽい印象を受けますし、若干ネタバレになりますけど吸血鬼でも仲間として共闘してくれる存在がいたりと比較的隠れて暮らしてるイメージですね。

まあこの作品【ジョンウィックに携わってきた人が監督】なことでもわかる通り、とにかくアクションがすごいです。そこが1番のセールスポイントだから、細かい部分にツッコミを入れるのは野暮というもの。予告でも使われている「おばあさんが話しかけてきたと思ったらヴァンパイア」なシーンのキレがマジでやばいです。多用されるかな?と身構えてたらそうでもなかったのですが「関節があらぬ方向に曲がる」という演出もこの映画の印象的な演出の一つで、人間じゃないものが痛みとか超越してとにかく殺意剥き出しで襲ってくる。ハンターたちもそれに負けじと切り刻むってテンポの良さがほんと痺れます。

バド一人だけではなく、途中で共闘することになるナザリアン兄弟。戦力外の素人セスと合わせて4人で大量のヴァンパイアを相手にするんですけど、いろんな武器が登場するし、兄弟で協力プレイするしで痺れます。ガンフー炸裂です。靴のつま先に刃を仕込んで、蹴りながら切り付けるのとか、弾がなくなったら一発だけ投げて空中でリロードして即撃ち&絶命とかロマンあふれるシーンもあります。もちろんバドも問題児ってだけで実力はかなりのもので、修羅場を潜ってきたからこその臨機応変なプレイ、罠があってそこも良かった。

そういうセスも完全お荷物枠から少しずう役に立つようになってきて、はみ出しものと新人のバディモノ的な面白さがずっと続いてました。お漏らしやゲロなど恒例行事になっていくし、克服したと思ったのに……。ああいう展開になるのは若干予想してましたけど、性格そのものや関係性が変わっていく方が面白かった。規約まじめ人間が、クソとかいうようになるとは……。

もう一人忘れちゃいけないのがスヌープ・ドッグ演じるビッグジョン。この人はわかりやすいほど有名人をゲストに呼びました、って感じでしたが、最強ハンターとしてのオーラが半端なくてカッコ良かった。大量のヴァンパイア相手にガトリングはやっぱり爽快感がありましたし、その後のシーンでも主人公をアシストするナイスな活躍。そもそもこの人の紹介じゃなかったら協会に復帰(?)できてないですからね。いい役だったなぁと。ちなみに協会の隠れ蓑であるクリーニング店が日本人経営の設定で、松永幸さん演じるmomokoが出てきます。年中無休とか書いてあった。なぜかエンドクレジットだとmimokoになってるの直してほしい(笑)

最初に触れた通り後半は家族にも危険が迫るのですが、その中で追手たちとのカーチェイスシーンがガッツリ入るのもスピード感あって良かったし、ヘッドホンしてiPadのゲームやらせてたのに最終的には外のバトルの方が面白くなっちゃうのは笑います。度胸あるな〜。映画ラストで「私もハンターになりたい」って言ってましたが、続編があったらもしかして……。子持ちハンターってのも映画映えしそう。

ラストバトルはそんな娘や奥さんを人質に取られた状態での大ボスとのバトル。色々設定があってワクワクしましたが、結局のところは最初のお婆さん殺したことで恨みを買ったというシンプルな構図。ただ他の種族とはレベルが違うから難儀するっていう。一発一発が重そうな攻撃など、人に在らざるものとの戦闘っぽさが出てて良かった。個人的にグッときたのは最後の最後で最序盤と同じ戦法を使うところ。やっぱりバドもかっこいいです。

ヴァンパイアという設定のおかげで敵がありえない動き、スピードを出してくるのでジョンウィックとかとはまた違うテンポの良さ、グロいけどかっこいいバトルシーンがバンバン出てきて、アクション映画としてもめちゃくちゃ面白かった。同時にバディモノや、どんなに強くても家族の前では秘密もあるしどうも強く出れない父親の哀愁なんかもあってコメディ要素も好きでした。ジェイミーフォックスはネトフリ映画に何度か出てますけど、これもお気に入りの一本になりました。

Netflixにて吹き替え版で視聴。
22年8月上旬より配信中。

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