ダーティ・グランパ / ロバート・デ・ニーロ&ザック・エフロン主演、お下品バディムービー。フロリダ旅行に行くことなった祖父と孫。人生の伴侶を失った反動からか、ドン引きするくらい奔放になった祖父に最初こそ振り回されぱなしだったのだが……。

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デ・ニーロがお下品なワードを連発するR15+のバディムービー。長年連れ添った伴侶を失い、その妻との思い出の場所であるフロリダ旅行を計画した彼は葬儀に参加していた堅物弁護士である孫を同行者に使命。こちらは1週間後に結婚式を控えた身なのだが、祖父はタガが外れたように酒に葉巻、出会った女性にはみんな声をかける勢いでナンパとやりたい邦題で振り回されぱなし。しかしだんだん影響を受け、はじけはじめるが……。
お笑いだけじゃなく二人の絆にホロっとさせられる、痛快バディムービー。
孫をハイスクールミュージカル他のザックエフロンが演じる他、 ゾーイ・ドゥイッチ、オーブリー・プラザ共演。
あらすじ
1週間後に挙式予定のカタブツ弁護士ジェイソン(ザック・エフロン)は、祖母の逝去の知らせを受けて葬儀に参列する。彼は一人残された祖父ディック(ロバート・デ・ニーロ)に半ば引きずられるように、祖父母の思い出の場所フロリダへと旅に出る。ところが、ディックは40年ぶりの独身生活をエンジョイし、朝から酒浸りで葉巻を吹かし、ナンパに明け暮れ……。(シネマ・トゥデイより)


予告動画の時点でもだいぶソフトな意訳してる方なのですが、こういった下ネタに対しての抵抗さえなければ問題なく、むしろ笑ってゲラゲラ見られる作品です。個人的はデニーロがここまで言うのかっていう事実の方が面白くて、「年末のガキ使、笑ってはいけない特番に大御所が出てくる」のを見てるような気分でした。19年の例で言えば稲垣さんとかまさにお下品ネタをやらされていましたよね……。

ある意味では「おふざけパーティ」をテーマにした作品に近いものがあり、全体的に「ハメを外しすぎてしまってる」だけで基本としては祖父と孫の旅路を描いた、バディもの、ロードムービー的な要素がメイン。孫のジェイソンはかなり真面目な弁護士なのでなんとか軌道修正しようと奮闘するわけですが、その辺りも凸凹コンビっぽくて笑えるんですよね。ただそれも序盤のうちで、だんだんと彼に染まって、一緒におふざけしはじめてしまう。特にコカインでらりった時が凄かったんですが、これも普段押さえ込んでる反動なのかなと思うと納得できます。
ちょいちょい「無理して本来の自分を隠してる」「本当は写真の道に進みたかった」というのが分かってくるんです。ずっと妻が死んだから晴れて自由を満喫するんだ、女性と寝たいんだ!って自分のことばっかり言ってたディックですけど、孫に素直になってほしいっていうのがあっ端だと思います。一緒にバカやるのが本当に楽しそうだったし。

ラブロマンス要素としては、旅で出会った3人組のうちの一人がジェイソンの大学の同窓生で、彼女のしてる活動自体が写真への情熱を再び思い出させるという流れがストーリー展開として自然で良かった。もう一人がディックに負けないぐらい過激な言動なキャラクターなので、こっちのカップルが王道路線な分癒され(?)ます。さんざん煽った結果、最後の最後にラブシーンがあるのですが、「おじいちゃんが言いそうな言葉」を言わせたのは苦笑。本当にジジイ好きだったのね。演じてるのはオーブリー・プラザ。X-menドラマ「レギオン」を思い出しましたが、調べると他のお下品系コメディにも出ている模様(笑)
そしてその二人の女性の友人であるブラッドリー。ディックはブラックジョークも結構連発するんですが、彼の場合はゲイであることをさんざんいじり倒してて正直憎みあってるくらいだったのに、彼が別の集団に絡まれたときの反応はめちゃくちゃカッコ良かったですね。そこからの流れで喧嘩になり、予告動画の「まずは孫に一発パンチの犠牲になってもらう」のシーンにつながります。欲を言うとデニーロのアクションが見れたら最高でしたけど、あそこは文字通り『気がつくと一瞬で数人をボコボコにしていた』という描写。彼が本当はどんな経歴だったのかもご注目。

お話の展開としてはとても予想しやすく、まあそうなるよね、っていう方向になります。爺さんと旅行したばっかりに……と新婦のことちょっと同情してたのですが、「そうでもないかも」と思わせる事実がサラッと流れるので笑いました。お堅い弁護士のイメージしかなかったジェイソンはとんだ笑い物になっっちゃいましたけど、不思議と晴れやかな気持ちでケリをつけて、自分の気持ちに素直になれたから良かった。ブッ飛んだ爺ちゃんだったけど、確実に孫の一生を良いものに導いてあげれたと思います。やり方が荒療治すぎたけど。

下ネタ、ドラッグ、酒、ブラックジョーク、前述の通りこういった要素がふんだんにあるので、苦手などころか眉を潜める人、ドン引きしちゃう人もいるかも思いますが、自分の欲求に正直な祖父に影響され、孫が自分の本当の気持ちに気がつき正しい選択をできるという感動モノという側面もありますので、耐性あるよ、という方はぜひ見てほしい作品だと思います。ただ子供には絶対に見せちゃダメなのは間違いない。

Netflixにて吹き替え版で視聴。

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