アガサ・クリスティー ねじれた家 / ミステリの女王本人がお気に入りの一つだと名前をあげる推理小説を実写化。大富豪が毒殺され、調査することになった私立探偵。調べれば調べるほど、家族全員が怪しく見えてきて……。

sick_chuusya.png
その作品の多くが世界中でドラマ化映画化されているミステリの女王ことアガサ・クリスティーの作品を原作にした推理群像劇。一代で大富豪となった男が志望し、その孫娘と個人的な知り合いだった私立探偵が調査することに。故人の若き妻、前妻の姉、子供や孫たち。どれも一癖も二癖もある家族たちの話を聞くうち、誰もが犯行可能で動機もあるように思えてくる。ねじれた家(族)の中で、犯人はいったい誰なのか。
主人公の探偵役にマックス・アイアンズの他、グレン・ローズ、ステファニー・マーティーニ、クリスティナ・ヘンドリックスら共演。
監督は「サラの鍵」などのジル・パケ=ブランネールス。
あらすじ
文なしから大富豪になったレオニデスが毒殺され、私立探偵のチャールズ(マックス・アイアンズ)が捜査に乗り出す。屋敷には愛人がいるらしい若い後妻、映画製作の資金が欲しい長男ら一族が勢ぞろいしており、巨額の遺産をめぐって火花を散らしていた。捜査が進むにつれチャールズは、一族全員に動機があることに気が付く。 (シネマ・トゥデイより)


これもお恥ずかしながら原作未読の状態での視聴でしたので、例によって探偵と一緒になって犯人探しを楽しむことができました。こういう「全員容疑者」「途中で状況証拠的に怪しい人物が出るけど真犯人は別にいるっぽい」という王道パターンは燃えますよね。しかも予告動画でしめされてる通り、家族それぞれがほんと癖のあるタイプなので誰が犯人でもおかしくないと思えてくる。冒頭で女性が注射するところから始まるので犯人バラしちゃう方向なのかと思ったら、そうそうに「治療薬と毒をすり替えてた」可能性が出てくるので、そのシーンだけじゃ何も決定だにならないという。ちなみに後妻ブレンダが注射したそうなんですが、遺産目当てに殺したなんてのはありきたりすぎて真っ先に除外したくなりますよね。

舞台が大富豪の家族なので屋敷内や服装だけでも豪華なんですけど、そのブレンダ(クリスティーナ・ヘンドリックス)や、主人公に依頼する孫娘ソフィア(ステファニー・マーティーニ)共に美人ですし、イーディス(グレン・ローズ)はただものじゃないオーラ纏っててカッコいいしで画面全体が華やかでした。イーディスはモグラ退治にショットガン持ち出してくるんだもの。圧倒されちゃうよ。その美形ゆえの愛憎・色仕掛けという要素も真相を解明する中で手がかりになってきまして。劇中でも「群の中に獲物を入れてその様子を見て楽しんでた」と表現されるように、後妻ブレンダにはみんな惚れちゃってるみたいなのもわかる気がするし、一方でソフィアと主人公は元恋人なのかも?正しい判断できるのか?=彼女が犯人なのか??と色々と惑わされました。

子供たちも大人に負けずに個性的で、生意気な口を聞いて、家族間の諍いを煽って楽しんでる長男も年相応で面白かったですし、自身を「ホームズ」と呼び、主人公チャールズをワトソン扱いしてた末っ子ジョセフィンも実際に事件の真相に一番近かったりとかなり重要なポジションでしたね。ほとチャールズは話を聞いたりするのがメインであまり探偵らしい行動をとらないのでそこが新鮮でしたね。ジョセフィンのノートの存在の方が大きかった。

その他こっそり愛し合ってた二人の手紙や、故人の回顧録、遺言状など怪しさ満点の要素が出てきますが、僕としては中盤あたりで「もしかしてそうかな」と犯人に目星はつきました。そこを分かった上でもどう決着するのか読めませんでしたし、はっきり行って映画のオチとしてはかりの予想外なものだったので、いい意味で衝撃的でした。

一度後妻ブレンダが犯人だとなった時、自分だってかつてはその美貌にやられてたにも関わらず「ひどい女だ」と肖像画を外して足蹴にするキャラクターがいたりとか、ある人に大金が入ると分かった途端にすり寄ってくる様子だとか、人間の欲とか本性というものが垣間見れたののも面白くて、たしかにねじれた家だったなぁと。巨大なパワーをもった大富豪が頂点にいて、その人物がなくなったことでバランスが崩れてく。犯人探しそのもの以上に、そういう人間味あふれるキャラを眺めてるのも楽しかったです。

あ、そうそう、CIA関連の要素が思わせぶりであんまり本編に関係なかったのが気になって調べたところ、原作ではチャールズは外交官のままなんですね。映画だとやめて探偵になったという設定でした。

WOWOWにて吹き替え版を録画、視聴。




この記事へのコメント