【amazonオリジナル】シンデレラ / ディズニー映画でお馴染みのあの有名童話を現代風ミュージカルにアレンジして実写化。エラの幸せは、人生の成功とは、自分の夢の実現!? グラミー賞ノミネート歌手カミラ・カベロ主演。

cinderella.png
Amazonプライムオリジナル映画として配信中の、実写版シンデレラ。誰もが知るおとぎ話を現代の価値観でアレンジし、歌唱シーン満載のミュージカル映画に仕上げる。主演は歌手のカミラ・カベロ。
共演はイディナ・メンゼル、ミニー・ドライヴァー、ジェームズ・コーデン、ニコラス・ガリツィン、ビリー・ポーター、ピアース・ブロスナンら。
あらすじ
継母や姉二人とともに暮らしているエラには自分のデザインした服を世に出したいという野望があったが、家の仕事に忙しい毎日や価値観によって実現できずにいた。作品第一号を買ってくれたのはお忍びで街にやってきてた王子様。彼は親からすすめられる縁談を断り続けていたのだが、信念を持って夢に生きるエラに惹かれ始める。再会したいと、結婚相手探しを兼ねた舞踏会が開かれることになるが、肝心の彼女は留守番をさせられる。しかしこっそり育てていた蝶々が羽化したかと思えばそれは魔法使いの姿に変わり……。


フェアリーゴッドマザーが黒人のLGBT!? (劇中ではファビュラスゴッドマザーと名乗ってました)や、王子との結婚こそが1番の幸せではない、というように現代のアップデートした価値観をふんだんに盛り込んだアレンジになっていて、舞踏会へいくのに魔法を使うことや、ガラスの靴の要素など基本を押さえつつも全く新しいシンデレラになってました。ただ予告、事前情報で思い描く「今はこうだよね」っていう範疇ではあったので展開自体は割と読みやすいです。環境問題とか、兄以上に政策にご執心の妹の存在とかね。

この映画の見どころといえばやっぱりミュージカルシーンでメインのオリジナル曲「ミリオン・トゥ・ワン」も印象的でいい歌なんですけど、クイーンとかマドンナの名曲をストーリーに合わせてうまい具合に入れてくるのでテンション上がります。誰もが一度は聞いたことあるかもってラインナップですし、洋楽だけど歌詞が出てくれるのでその内容が分かります。ちなみにラップもあって、吹き替え版では木村昴さんが担当し、唯一例外として日本語ラップを披露。ノリノリでした。

魔法によってネズミが御者になるんですが、その中の一人をジェームズ・コーデンがやっててびっくり。見終わった後にこの映画は元々彼が原案だというのにも驚きました。ディズニー映画じゃないけどちょいちょいネズミ3匹の会話シーンがあるので苦手な人はご注意ください。でも彼らは直接意思疎通できてるわけじゃないけどシンデレラの苦労や夢を理解していて応援してくれる存在として良かったと思います。約束の場所に辿り着けるためのアシストとかグッジョブでしたし。

協力、とまでは行かないまでも、継母が従来のような悪意100%じゃないのも見ていて不快にならなくて好きなポイント。彼女もまた「一度は夢を追いかけた女性」という設定になってるので、エラのことを思っての行動というフォローがされています。王様とかこの人とかは「こういうのが幸せなんだ、こうするのが一番なんだ」っていう旧時代的な価値観で止まってる象徴として描かれていますね。彼らなりの苦労があったし、選択肢が少なかっただろうなっていうちょっとは同情するし。

まあでも王女が割と奔放に育ってたり、王子の友達が(高貴な家柄かもしれないとはいえ)王族一家とごく普通に接してるところを見るとどちらかといえば最初から理解ある父親だったかもしれませんね。国民の想像する王にならなきゃってのが悪い方に出ちゃった。ピアースブロスナンは僕の中でジェームズボンドのカッコいいイメージが強いのですが、「ファイアサーガ」などのちょいコミカルな作品にも出てて今のキャリアもすごく好きです。

オリジナルに沿うように、魔法がとけかけながらお城を走り去り、唯一残ったガラスの靴を頼りに王子一行が家々を回るという展開ですが、そこに「結婚か、夢か」という要素を合わせてアレンジ。エラが、というよりも王子がどう選択するかが鍵なんですけど、誰も予想するような「これしかないよな」って方向でハッピーエンドに向かいます。
ディズニーのティーン向け映画同様に最後にはみんな出てきてダンス。見ていてこっちまでハッピーな気持ちになりました。

そうそう、これもデザインが需要な要素なので各登場人物の衣装もそれぞれ凝っててそこも注目ポイントだと思います。舞踏会のシーンでは顕著でしたね。シンデレラ本人の衣装もいいのですが、エラの売り物第一号の使い方がうまくて、なるほどなーって感心しちゃいました。

ピッチ・パーフェクトのシリーズの脚本家ケイ・キャノンが手がけてますのであれが好きな人や、ミュージカル映画ファンは特に楽しめる作品だと思います。

Amazonプライムビデオで吹き替え版で視聴。


シンデレラ

この記事へのコメント