【ディズニー+】チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ / 世界中で愛されるシマリスの名コンビが大活躍するアクション作品。TVシリーズ終了後に解散していた彼が、仲間のために大冒険。ツッコミが追いつかないほど小ネタの応酬で送る、やりすぎコメディ。

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ディズニーの名キャラクター、チップとデールを主役にし実写とCGアニメの融合で送るアクション映画。人気TVシリーズの終了とともに疎遠になってしまった二人が、仲間もターゲットになっているアニメキャラ誘拐事件を解決するために奔走。ディズニーや会社を超えたゲストキャラ、ネタが盛りだくさんで驚きの連続。
小さい頃から親友だったシマリスのチップとデールは80年代終わりから放送された「チップとデールの大作戦」がヒットし一躍スターに。しかし番組が終了するとそれぞれ別の道をあゆみはじめ、一方は「過去のキャリアにしがみつく男」、もう一方は保険のセールマンとなっていた。巷ではアニメキャラが誘拐され、魔改造されては海賊版映画の撮影に利用されるという事件が起きており、レスキューレンジャーの仲間モンティも消えてしまう。助け出すために再びコンビで動くことになるのだが……。
チップとデールの吹き替えをそれぞれ石川界人、野島裕史が担当。
あらすじ
子どものころからの友人、チップとデールは大人になり、ショービジネスの世界へ進んだ。主演TVシリーズをきっかけに、二人は世界中で大人気を博し一世を風靡する。しかし、その栄光は長くは続かず、シリーズは打ち切り。レスキュー・レンジャーズは解散。いまや二人は別々の人生を送っていた。しかし、かつての仲間が事件に巻き込まれ、再びタッグを組むことに!?(ディズニー作品HPより)


僕が87年生まれということもあって、劇中で言及されている「レスキューレンジャー」はテレビ東京で放送されたものをよく見ていました。先にバラしてしまうとEDでもアレンジ版が流されるんですが、メインテーマ(OP)の『チ・チ・チ チッパ(ン)デール♪』はほんと懐かしくて、一緒になって歌えるレベル。
それが実はテレビ番組として撮影していたもので、本人たちはただの役者。今回の映画も新作というよりは、「かつて演じてた大冒険を実際にやってしまうなんて〜」っていうスタイルなのですごく大人向けな内容だと思います。そもそも往年のスターが集まるイベントでサイン会やってたり、もう一方は完全に芸能界から離れて保険のセールスマンやってるって時点ですごいよ。攫われてしまうモンタリーも違法な(?)チーズの依存症になってたりするし、現実の厳しさを描きすぎ。

やりたい放題なのはそういう部分だけじゃなくて、今回とにかくいろんなキャラクターが登場します。先日紹介した「スペースプレイヤーズ」もすごかったけど、こっちは会社の垣根とか超えまくる。ディズニーの傘下が増えてるからそれだけでも十分たくさんいて、たとえばSWネタとか、アベンジャーズのあの俳優さんが本人役で出てたりとかまあまあ許容範囲なんですが、マイリトルポニーやシンプソンズ、リックアンドモーティ、イベントのシーンではしっかり映らないまでもDCコミックのキャラだったりインディージョーンズだったりツッコミが追いつかないレベルで登場します。一番ひどいのは「アグリーソニック」。であまりにも「醜い(アグリー)」ためにボツにされた実写映画の初期デザインがそのままキャラとして登場。一時期ネットミームになってたけど、ディズニーの映画に出ちゃうなんてね。「歯がきもい」っていう要素をしつこいほどに強調してて笑ってしまいます。

映像的な表現も壁を超えた感があって、「CG手術を受けた」というデールは今風のモフモフ立体デザイン、チップは昔ながらのアニメ調(実写版トムとジェリー的)という違うスタイルなのに違和感なく同じ画面にいるし、その技術の進化そのものをネタにして「ミュージカル映画「キャット」はキモい」とか、「ポーラーエクスプレスはキャラの目線があってない」と名指しでおちょくってました。『ひつじのショーン』みたいなクレイアニメのキャラが警部として登場しますが、彼だけはフレームレートが低くて、妙にカクカクしてるのが芸が細かくて笑います。(パラパラ漫画の枚数が少なくて動きがぎこちない感覚)そうやってリアルなところとキャラクターとして割り切ってるところもすごいんですよね。ネズミや蛇が苦手な人はご注意ください。

ストーリー展開としても最序盤にチップとデールの出会いを描いてることで親友二人が大人になって離れたけどーっていう王道の感動がありましたし、ぬいぐるみを見て死んだと勘違いしたチップの言葉とかオチが読めても結構ジーンときました。あとはメダル(メンコ)の劇中での扱いもうまかったな。象徴的でもあり、文字通り最後の切り札。ちなみに冒頭で触れた通り石川さんと野島さんというイケボの共演なんで、可愛らしい姿とそのギャップも含めてめちゃくちゃ良かったですし、一方僕らの知ってる甲高い声も「テレビ用に作っていた」という設定で出てきますのでご安心を。なんかもう過去のTVアニメまともに見れそうもない。良くも悪くもすごい題材で映画作っちゃったな。

あとは悪役がね……。超有名キャラが酷い姿になって悪の道に落ちてるので、思い入れがあるほどにショックを受けると思います。海賊版作られるのを逆手に取って、「キャラクターを改造し、コピー品をつくってお金儲け」って風刺してるところまでは良かったんですけど、ディズニーのあの人が元締めやってるのがなぁ。ラスボスらしく最後にはすごい姿になってしまうのですが、そこもウッディとかラルフとかね、最終的には慣れちゃうけど、すごいことやってしまってる。
ちなみに味方の中の裏切り者については180度の捻りを2回やってベタな展開にした、って感じ。唯一の人間の仲間が黒人女性っていうのはこのご時世だからこそあえてやってるな、って気もしますし。

アクション要素としても追いかけたり追いかけられたりも多いし、緊迫感もそれなりに。「ラップをやらせて人気取りなんかするわけないだろ」ってスペースジャムに向けて言ってるわけじゃないよな、とか潜入、スパイというシーンもありますし、飛行機で敵のアジトに乗り込む、赤外線レーザーをかいくぐるなどなど手に汗握る展開も多々あって面白かったな。繰り返しますがそれら全てを小さいシマリスがやってるからこその可愛さがあるんですよ。「ズボンは履いてない」「誇っていうことかよ」ってセリフ笑ったけど、いろんな衣装出るのも見どころかも。

チップとデールの出てくる普通の映画を想像するとあまりのはちゃめちゃっぷりに振り落とされてしまうくらい、もうディズニーの本気のおふざけが見られますので子供というよりはそういうネタがわかる大人の方がニヤニヤしながら楽しめるかもしれない。レスキューレンジャーを見ていた世代に直撃って感じですので、ぜひぜひ。
ちなみにそのテレビシリーズもディズニー+で配信中なので、テイストの違いを楽しむのも一つかもしれません。

ディズニー+にて吹き替え版を視聴。
5/20より独占配信中。


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