アンディは誕生日に高性能のAI人形をプレゼントされるのだが、それはどこか様子がおかしい。工場でちょっとした改造を施された彼はチャッキーと名乗り、色々な制限が解除された状態だった。引越し直後で友達がいないアンディにとって大事な存在となり、友情を育んでいくかに見えたが、些細な愚痴を本気にしてチャッキーはやり過ぎてしまう。
ガブリエル・ベイトマン主演。母親役に「レギオン」などのオーブリー・プラザ、ブライアン・タイリー・ヘンリーら共演。チャッキーの声をマークハミルが担当。
あらすじ
引っ越し直後で近所に友達がいない少年、アンディ(ガブリエル・ベイトマン)は、誕生日に母親(オーブリー・プラザ)からバディ人形をもらう。その人形は最先端テクノロジー企業・カスラン社の新商品で、音声認識やセンサー付きカメラなど高度な機能を備えていた。人形は“チャッキー”と名乗り、アンディに一番の親友だと話し掛ける。しかしこの人形は欠陥品だった。(シネマ・トゥデイより)
僕はチャッキーという名前こそ知ってるものの漠然としたイメージしか知らず、いきなりこの最新版から見てしまった形になります。でもAI搭載の人形、それが誤作動、暴走したら他の電子機器も操るっていう設定が非常に面白くて。仮にオリジナルシリーズが存在しなくていきなりこれが世に出たとしても普通にヒットしたんじゃないかなーと思います。こういう「ありえるかもしれない」って絶妙なラインがうまい。
どうやらオリジナル版は黒魔術とかそっち系で命を吹き込まれたって感じらしいのですが、不気味さはそちらの方があるかも知れませんね。
それと同時にバディ人形という、子供と友情を育んでいく商品だからなのかチャッキー自身も最初はそこまでやばいやつではなくて、普通にアンディ大好きって感情しかないんですよね。色々弄られていた結果としてセーフティ機能が麻痺して人間などに危害が加えられるようになってたり、汚い言葉もしゃべれたり。それが悪ガキたちの影響を受けたり、歪んだ愛情の影響なので「良かれと思って」暴走していく。
特にまだあのくらいの年齢なのに母親の恋人とか複雑な心境なのはよくわかりますし、敵意をむけるのも自然だと思う。だからこそ彼にとってもまたチャッキーが良き友人という存在になっていくわけですが、ブレーキのようなものがないからまずかった。いなければいいっていう言葉を文字通りに受け取ってしまうし、殺人という一線を超えていく。ホラー耐性なしにみる人はいないと思いますがちょいちょいグロいですからご注意くださいね。
オリジナル言語はスターウォーズのルークなどでお馴染みのマーク・ハミルさんがやってますが、吹き替えもいつも担当してる島田敏がチャッキーもやってます。高めの声なので本当に無邪気で可愛らしいのにやってることがぶっ飛んでいるというギャップがより強調されています。「ずっと友達」ってセリフが怖い怖い。
様子がおかしくなったことでアンディは一度手放しますが、そこを拾ってしまう人がいる。この人がやられるあたりから現代版チャッキーの真骨頂で部屋の温度の設定を操作したり、ノコギリを作動させたりとかなりエグい方法を活用してきます。その後も自動運転車を乗っ取ったり、家電店のテレビにビデオを映したり。ある意味でAIの反乱、ハイテク機器、スマート家電に潜む弱点をついてて前述の通り今だからできるアレンジだったなぁと思います。
見終わった後に知ったのですが「ITそれが見えたら終わり」のスタッフが携わっているせいもあって、ラストに関してはアンディとその友達がチームを組んで立ち向かっていくのは見応えありましたし、ワクワクします。相手が相手なので大人たちでさえバンバンやられていくし、グロいし緊迫感もあるんですが、流石に子供の主人公がやられるわけないという安心感もありますし(笑)、ただいい友達になれたはずのチャッキーを退治しなきゃならないのはなんとも言えない切なさがあります。色々痛そうなのでそこもご注意ください。
一つだけネタバレしちゃうと、全部が終わってもまた復活しそうな雰囲気を残して終わります。これは見る前からなんとなく読めていました。wikipediaみて想像以上にシリーズ作品あって驚きましたが、うまくいけばこのリメイク版から新シリーズに繋げていくのかも。
人形が悪さするっていうとどこかコミカルで、出オチ感のあるイメージもあったのですが、実際に初めてみると想像以上にスプラッターホラーでしたし、IT機器である設定を活かして見入っちゃう展開でした。怖いんだけどどこかチャッキーにも感情移入しちゃう、そんな映画。
WOWOWで録画&Netflixにて吹き替え版を視聴。
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