独身女性が羨む御曹司をゲットした主人公へのいじめ、価値観があわず認めてくれない母。一筋縄では行かないものの、彼女の強さに影響されその反応は変わっていく様を、豪華な映像で描く現代のシンデラストーリー。
レイチェル役にコンスタンス・ウー(グランドイリュージョン)、恋人の母役にミシェル・ヨー。オーシャンズ8にも出演のオークワフィナら出演。日系イギリス人のソノヤ・ミズノも。
あらすじ
ニューヨーカーのレイチェル(コンスタンス・ウー)は、親友の結婚式に出るためにシンガポールに行くという恋人ニック(ヘンリー・ゴールディング)に同行する。ニックの家族と対面することも決まったレイチェルは、彼がシンガポールの富豪一族の御曹司だと知って驚く。レイチェルはニックの母親のエレナ(ミシェル・ヨー)と会うが、彼女は自分たちの交際を良く思っていなかった。(シネマ・トゥデイより)
公開当時の予告の時点ですごい題材だなぁと思ってましたが、その豪華さに圧倒されます。親友ペクリンの家のシーンなど、若干「合成っぽさ」を感じる時もあったものの、狂ってるほどお金持ちな一族の暮らしぶり、パーティの様子など見てるだけで羨ましかったです。バチェラーパーティの規模も大きすぎて驚かされますし。
お母親や金持ち連中から認めてもらえないレイチェルが一部の優しい人々に支えらえれながらそれでもなにクソーと立ち向かっていくメインのストーリーがあるのはもちろんですが、彼女に好意的ないとこの一人アストリッドも準主役級にスポットが当たります。演じてるのはここでも紹介した海外ドラマ「ヒューマンズ」の主役アンドロイド・ミアを演じてるジェンマ・チャン。彼女もまた金持ちじゃない普通の男と結婚しているのですが、どうやら浮気されているようで……。
ドラマ「ダイナスティ」の面白さの1つでもあったのですが、金持ちなのに、いや金持ちだからこそすっごい俗っぽいんですよね、みんな。冒頭で里帰りについてきてくれ、って言われた様子を偶然見ていたアジア人によって一気に拡散され、30秒後には「恋人も一緒なの?」って母親から電話かかってくる以上さ。SNSでレイチェルの素性についてあれこれ噂が広がり、誰も心当たりがなくて「もしかして令嬢とかではないの?」ってなっていくのは現代っぽくて面白かった。母エレノアの友人たちも興味津々だし、実際にシンガポールに行ってからもレイチェルはずっと好奇の目に晒されることに。彼女のベットに残されていたメッセージ(いじめ)も予想以上にキツいもので、どんだけ性格悪いんだよって思います。
一方で先に触れたアストリッドや、又従兄弟で美的センスがあり調達係もかねるオネェキャラのオリバー、そしてレイチェルの大学時代からの友人ペクリンなど、彼女の見方もいます。こういうときニックが助けなきゃと思うのですが、バチェラーパーティということで男性陣女性陣別れていたのが上手いなぁと思いました。いきなり孤軍奮闘してる感じ。オネェがああでもないこうでもないって勝負服を選ぶシーンはラブコメあるあるで面白かった。あるあると言えば予告動画にもある「フィンガーボールの水を飲みそうになる」も笑いましたけど。
ペクリン家面々もいい意味で人間味あって、自由気ままに行きそうな長女はほんといいキャラしてましたね。最初に触れた通りオーシャンズ8でも存在感があったオークワフィナが演じてます。ニック家のせいで霞んじゃうだけで彼女の家もお金持ちではあるんですけど、よりレイチェルに近い価値観を持った仲間がいてくれたのは心強かったです。
劇中でも、中国系"アメリカ人"と揶揄される通り、やはり今風というか、エレノアとの考え方が違って衝突しちゃうんですよね。彼女の口から語られる、自分が嫁であった頃の話。全てを諦めて家のために尽くすことを選んだからこそ、同じようにしてくれる人じゃなきゃ結婚を許せない。ここのお話に限らず、世代間、そしてお国柄によってどうしても価値観が違ってきちゃいますよね。そして不安だからこそ、レイチェルの素性を調べてしまう。信頼されてないと思ったら、彼女だっ手歩み寄れない。
どう反撃するんだろう、ちゃんと結婚でハッピーエンドを迎えられるのかとストーリーが進むにつれだんだんワクワクが大きくなるのですが、めちゃくちゃスカッとしましたよ。この勝負、嫁の勝ちだ。あまり書くとネタバレになるので伏せますが、麻雀やりながら啖呵きるシーン、そして飛行機内のでのアレ。中盤あたりで指輪を登場させたことで、あれだけで母親が負けたことがわかるのもうまいと思いました。
単純にお金持ちの生活を見てるだでも楽しめますし、そのあとのドロドロ女同士のバトル(いかに主人公が立ち向かい、勝つのか)と見応えばっちりでした。「マテリアルガール」「好きにならずにいられない」そして「イエロー」と、内容にもリンクしてる劇中歌もよくて、そこも見どころです。
ちなみに冒頭で触れた日本人とイギリス人のハーフであるソノヤ・ミズノさんはメインイベントである「友人の結婚式」における花嫁役です。メガネ女子だし、このカップルもレイチェルにとって大事な存在でした。あと日本要素というとペクリン家の双子ちゃんが「くまモン」のスマホケース使ってましたので、注意深く見てみてください。
WOWOWにて字幕版を録画、視聴。
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