でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード / エミリーが不思議な縁で出会った赤い子犬。一晩だけ共に過ごすはずが翌朝には超巨大に。普通のペット同様に絆を深めるが、利用しようと企む企業が現れて……。モフモフに癒されるアドベンチャー。

ノーマン・ブリッドウェルの児童書「クリフォード おおきな おおきな あかい いぬ」をCGと共に実写化したファミリー向けムービー。主人公で大きな犬の飼い主となる少女エミリーとしてダービー・キャンプ主演。監督は「アルビン4」などのウォルト・ベッカー。
母親が仕事で出張することになり、ちょっとダメなおじさんケイシーに面倒を見てもらうことになった少女エミリー。公園に来ていた不思議なテントの中で赤い犬に出会い一目惚れするのだが当然飼うわけにもいかず。しかし家に帰るとその犬がいつの間にかリュックの中におり、クリフォードと名づけて可愛がる。そこまではよかったものの、翌朝なぜかクリフォードは部屋いっぱいのデカさに巨大化。奮闘虚しくその存在が色々な人にバレてしまうが、その可愛さや賢さで人気者になるクリフォード。同時に生物研究の企業からも狙われることになってしまうが……。
不思議なおじいさん役にジョン・クリーズ。ケイシーおじさんにジャック・ホワイトホールのほか、トニー・ヘイル、シエンナ・ギロリーら共演。
あらすじ
エミリーは、ニューヨーク・マンハッタンの公園で赤い子犬を拾い、クリフォードと名前を付ける。クリフォードは中身は子犬のまま、飼い主のエミリーが愛情を注いだ分だけ翌朝には体が大きくなってしまう。そんな状況の中、ある企業の社長がクリフォードをさらおうとし、エミリーや友人のオーウェンらはクリフォードを守ろうとする。(シネマ・トゥデイより)


主役の女の子に既視感あると思ったら「ベンジー」や「クリスマスクロニクル」1&2の子だったようで。いずれも大好きな作品でしたが、今回僕が犬好きってことを度外視しててもめちゃくちゃ良かった。巨大な犬が出てくる時点でCGなのは当たり前なんですけれども、挙動自体は本物のラブラドールそのもの、いやむしろ可愛さマシマシなので基本的にずっとその魅力にメロメロ状態でした。表情が良すぎる。
ちなみにちょっとしか出番ないものの母親やってるのはシエンナ・ギロリー。実写映画版バイオハザードからかなり経ってるとはいえ、調べるまで全く気づかなった。

最初に触れた通り児童書が原作なんですが、結論から言うと「なぜ赤いのか」「なぜ巨大化したのか」は最後まで明かされないままでした。そういうものとして受け入れる感じ。劇中では【エミリーの愛が大きくした】的な表現されています。紹介してくれたブリットウェルさんがある意味サンタクロースというか、不思議パワーを持ったおじいさんって感じでしたし、彼がそういうならそうなんだろうなっていう納得しちゃいます。『どこかのタイミングで小さくなるのかな?』と予想しながら見ていたのですが……。

ファミリームービーなのでクリフォードの可愛さに加えて彼がヤンチャすることで起きるドタバタも面白おかしく書かれていて、好奇心全開で動いた結果振り回される流れは他人事だからこそとても面白かった。家の中とかめちゃくちゃだけど。しかも賢さもあって、落ちそうな人を助けたり、エミリーとは完全に意思疎通してるのが可愛かった。間違ってパグを口の中に入れてしまうのとか(すぐ吐いた)、守るために子供たちだけで車を運転するシーンもあるからからPG12扱いですが、全体としては小さい子でも安心して見られる映画だとは思います。

クリフォードの活躍などによって溜飲を下げられる流れになるものの、同級生が意地悪で「チャリティーとしての空き缶集め」してることを笑ったり、奨学金や編入のことを揶揄されたりというシーンの方が個人的に心をいためました。先生とか、エミリーに惚れてる秀才アジア人オーウェンという存在がいるから完全には孤立してないのが救いですけど。めちゃくちゃ賢い子だから、やっかまれてるだけなんですけどね。

もう1人のメインキャラ、ケイシーおじさんは典型的なダメ男キャラで、エミリーがそんな風にシッカリしてるからどっちが年上かわからないくらい。最序盤の面接の時点で爆笑の連続だった。ちなみにそれは終盤の展開に繋がってて、この手の映画でありがちですが「ちゃんとやるときはやる」ので普通に魅力的でした。姪っ子思いなのは間違いないし。ただだらし無いだけ。オーウェンも金持ち+パソコン知識など活躍の場もありつつ、年相応の部分もあってこれまた良いやつ。3人+クリフォードのドタバタ劇は見てて飽きなかった。

街の人たちもあったかくて、同じアパートの手品おじさんやミルクセーキお婆さんはちょっと風変わりなものの、義手の人や弁護士夫婦などストーリーが進んで巨大企業と立ち向かうときはほんと心強かった。誰が善人で誰が悪人かはっきりしてるところも良かったな。当然そういう悪い奴はきちんとやられるんですが、肝心な決め手となるのは魔法頼みなのはちょっと拍子抜け。でもそこに至るまでのエミリーの演説が心を打つもので、原作絵本にも含まれる作者の言いたいことが詰まってましたね。

アドベンチャーとしての見応えある映像も多々あり、カーチェイスシーンや、SPY×FAMILYのボ…犬さんみたいにエミリーがクリフォードの上にまたがって疾走する映像はめちゃくちゃ心が躍った。かっこよさと可愛さが絶妙なバランス。ただの犬ってだけでやばいのに大きいんですからね。ほんと可愛すぎたし、ああいうのが居たら良いなぁって思いました。せめて超巨大な抱き枕が欲しくなっちゃう感じ。

エンディング映像では後日談的な内容がおそらく原作絵本と同じような画風の紙芝居風に表現されて、そちらのクリフォードも可愛かったです。出版してる会社のマスコットにもなっているようで、検索すると着ぐるみとか色々出てきて、ニヤニヤしました。

動物映画として家族で楽しめる映画。おすすめです。

Netflixにて吹き替え版で視聴。

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