軍隊をやめて故郷で警官となったアリソン。通報を受けて現場に行くもなぜか彼女だけは車で待機。心配になって先輩のあとを追うと、麻薬の売人を撃つ姿を目撃してしまう。制服についたボディカメラで撮影していたことで汚職警官たちに追われることになるが、かつての知り合いが経営する雑貨店に逃げ込み……。
フランク・グリロ、マイク・コルター、リード・スコット、ボー・ナップら共演。
あらすじ
アリシア・ウェスト(ナオミ・ハリス)は軍隊を退役し、故郷に戻って警察官としての任務に就く。ある日、彼女と先輩警察官は通報を受けて現場に出動するが、自分だけその場での待機を命じられる。現場の建物で銃声を耳にし、急いで様子を確認しに行ったアリシアは、警察官が麻薬の売人を殺害する現場を目撃したことで、同僚の警察官たちに狙われることになる。(シネマ・トゥデイより)
原題も邦題と同じく"Black and Blue" 青あざだらけの、という表現でもありますが、同時に黒人、そして警官の制服カラーの青を表してるのではと思います。ストーリーもかなり王道で、逃亡劇から後半反撃に転じるという燃えるもの。一部サポートしてくれる人はいるものの、基本的に周囲全員が敵の中で頑張る姿がかっこ良かったです。
汚職警官がテーマの作品なので誰も信用できないってのはある意味予想してた通りでしたが、そこかしこに巡回パトカーがある中で頼れないってのがほんと緊迫感あります。カメラという絶対的な証拠があるから、「生きてちゃんとした人間に渡す」という明確なゴールがあるものの、それがかなりの難関。良かった、これで終わるんだと思ったらこいつもあっち側かよ〜っていうのはわかっていても辛い。
冒頭で触れた通りワイスピでもお馴染みタイリース・ギブソン演じるマイロはそんな状況でも救いであり、最初こそ渋ってたもの色々サポートしてくれてかっこ良かった。アリシアは軍隊にいて最近帰ってきたという設定ですが、それがある意味「友人の元から去った」「汚職が蔓延する町から一人だけ逃げた」というような見方もされてしまうのが切ない。これはマフィアの関係者にもそういう態度を取られていましたね。悪に染まるしか生きられない状況がある。本筋じゃないまでも色々考えちゃいます。
それに関連して当然黒人であることっていうのも例によって描写されてますのでそこも心を痛めます。アリシアを匿ってるか探る意味もあったにせよ、なんの罪もおかしてないマイロをいきなり羽交締めして極悪人扱い。「店主?強盗かもしれないだろ」的なニュアンスが見え見えだし、潔白が証明されても少しも悪びれないからね。誇張されてるのはわかってるんすが、こういう映画見ると警官そのものに対するイメージがどんどん下がってしまうよ。フィクションだと大抵出てきますよね、悪徳警官。
マフィアという要素も絡んできて、きっかけとなる殺人がよりによってボスの身内だったことで自体が悪化。そこかしこでピリピリした状態になってしまいます。が、アリシアもそこをうまく活用し、なんと自分からそちらに出向く。「敵の敵は味方」を地でいくとは。この覚悟の強さもまた非常に魅力的でした。ほんと自分は死んでもいいから証拠だけはちゃんと残す、悪は倒すんだっていう決意ね。
それまでも結構激しいアクションのオンパレードでしたが、終盤はさらにヒートアップ。なんとしてもアリシアを倒して証拠隠滅したい敵(しかも数が多い)との激闘の末、最後の最後には……。
こういうお話で正義が負けるのはあり得ないのでわかってましたが、ギリギリでの勝利はかなり見応えありましたし、とてもスカッとしました。その後の後日談もとても爽やか。気持ちよく見終われました。
どんなにピンチでもめげないヒロインのカッコ良さ際立つ、ハラハラ連続の素直な傑作サスペンスでした。
Netflixにて吹き替え版で視聴。
昨年WOWOWでも録画。
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