レディバグというコードネームの殺し屋は急病で辞退した同業者の代わりに「ブリーフケースを奪って運ぶ」だけの任務を遂行中。彼が乗る京都への高速列車には、大物の息子を護衛する二人組や、家族を殺された復讐に燃える男、可愛い少女の皮をかぶった悪女などさまざまな人物が乗り合わせていた。いつの間にか死んでいるもの。奪われたケース。へび。着ぐるみ。事態はどんどんカオスな方向へ。
ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、真田広之、マイケル・シャノンら共演。
あらすじ
あるブリーフケースを盗むよう謎の女性から指令を受け、東京発京都行の高速列車に乗り込んだ殺し屋・レディバグ(ブラッド・ピット)。ブリーフケースを奪って降りるだけの簡単な任務のはずだったが、疾走する車内で次々に殺し屋たちと遭遇してしまう。襲い掛かってくる彼らと訳も分からぬまま死闘を繰り広げる中、次第に殺し屋たちとの過去の因縁が浮かび上がってくる。
原作のマリアビートルは殺し屋シリーズ(?)の2冊目で、第1弾の「グラスホッパー」も生田斗真主演で実写化されています。
2017年に書いた感想はこちら
http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/Grasshopper.html
実は結構前に原作本を電子書籍で購入済みだったのですが、例によって「積読」してましてね。ということで何にも情報がない状態での視聴。そもそも予告でわかる通りこれだけ色んなキャラでバトルてんこ盛り、しかも日本の新幹線が舞台って言われたら誰だってテンション上がるってもんですよね。
結論から言うとそういう風に登場人物が複数いてなお、それぞれのキャラがしっかりたってて、ある意味全員が主人公になり得るっていうのはやっぱり原作のクオリティの高さそして脚本家の手腕だったなぁと。ぶっちゃけ単純に巻き込まれてるだけって意味じゃブラピが一番キャラ弱いまであると言う始末。誰でもお気に入りキャラが見つかるはずです。
特に「機関車トーマス」の話がインパクトあって、人生の教訓を教わったという流れで「この列車には悪役=ディーゼルがいる」っていう言い回しがいい。コンビ愛というか絆も結構泣かせるものがあります。序盤〜中盤にかけてはブラピ同様に『いったい何が起きてるんだ?』って手探り状態なので、そこにワクワクハラハラ要素があります。全員ヤバいやつなのは間違いないけど少しずつ何を目的にしてどういう過去があるか判明していく。
先日「ザ・プリンセス」を紹介したジョーイ・キングは女子高生って出立なのにやってることがえげつない悪役で、これまた印象が強い。日本人キャラ・木村にとっては彼女と一番縁が深いんですが、人質を取られて言われるがままになっていくのが辛いし、それ以外の殺し屋に対しては演技でやり過ごすからタチが悪い。真の目的も闇が深かった。ちなみに吹き替えは山本舞香さんが担当してます。
殺し屋連中とのバトルシーンも当然ウリの一つで、狭い空間でのハイテンションなアクションはすごいカッコ良かった。予告動画でもわかってもらえるはず。全員命をとりにきてるから殺意MAXで強い強い。ずっと愚痴りながらやってるけどレディバグもさすがプロだなってわかるのもいいし、キックアスのアーロンテイラージョンソンのバトルがまた見れた嬉しさがあります。同時に随所にユーモアも散りばめられてて、戦闘中に車内販売がやってきて一時休戦になったり、油断させて……的なのも面白かった。あと着ぐるみにもご注目を。
終盤になる連れ脱落者も出て、殺し屋たちと関わりの深い「死神」本人が登場。さらに我らが真田幸村もちょっとだけ戦ってくれます。短いけど超良かった。なるほどそれがそうなって、っと全部が繋がっていくのも気持ちよかったな。レディバグ、どんまい。駅や列車内、乗客や彼ら「ヤクザ」を含め【ハリウッドの描く日本】のなんともいえない微妙な違和感が好きです。
当然ながら高速列車というシチュエーションを生かした怒涛の展開もありますし、その後の決着のつけたかも。最後までアクション、そして笑いがありますのでお見逃しなく。
そうそう、出番が少ないキャラたちも面白くて。特に切符チェック係のマシ・オカが妙に冷たかったり、前述のパーサーの福原かれん(ザボーイズとか)あと一瞬でやられるウルフとかね。カメオ出演も豪華で、本来のレディバグの仕事をやるはずだったカーバーや、変装に協力してくれる乗客とかすごかったです。
若干暴力描写が激し目なのと(R15+)、いい意味でツッコミどころがあるものの高速列車だけにノンストップ殺し屋バトルと伏線回収を堪能できるアクションエンタメなのでおすすめです。
アマプラにて視聴。
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