野生馬だったものの商人に捕まった一頭の黒い馬。彼女を購入したバートウィック厩舎では親を亡くしたばかりの少女ジョーが未だ悲しみの中にいたのだが、一人と一頭は少しずつ心を通わせ、ビューティーという名前をつけ良き相棒になっていく。しかし経営が経ちいかなくなった結果全ての馬は売られることになり離れ離れに。しかしビューティーは「必ずあなたを迎えにくる」というジョーの言葉を信じ、あたら得られた仕事を懸命にこなすのだった。
イアン・グレン、カラム・リンチら共演。
あらすじ
商人に捕らえられた野生の黒馬“ブラック・ビューティー”は、家族と引き離され、バートウィック厩舎にやってくる。そこでブラック・ビューティーが出会ったのは、親を亡くした少女ジョー・グリーン(マッケンジー・フォイ)だった。ブラック・ビューティーとジョーは互いに信頼を寄せるが、周囲の無理解から引き裂かれてしまう。しかし彼らは、ある約束を交わしていた。(予告動画概要欄より)
ディズニーの、しかも動物を扱ったものということで見る前から名作なのは確信していました(笑) ディズニー+限定として配信自体は結構前からあったんですがようやく見られまして。つい1月ほど前に「くるみ割り人形と秘密の王国」を見たばかりのなので、主演が同じだ〜と嬉しくなりました。
冒頭ビューティーの声がケイトウィンスレットと書かれていますが馬が喋るといっても直接会話するわけではなく、あくまで「彼女の心の声」というスタイル。そもそも冒頭から彼女が生まれたところから始まり、どのような一生をたどるのかを彼女目線で描いているため実質的に主人公はタイトル通りビューティーであり、人間の声も聞こえて理解できているというイメージ。彼女とジョーの絆は凄まじく、ほんとに会話してるかのように意思疎通ができているからすごいですし、ペットとか、動物と触れ合った人なら「こういう風に考えてくれてるかな」「伝わったらいいな」という感覚でやりとりだけでも感動しちゃうと思います。
ジョー自体も突然親を亡くして心を閉ざし厩舎経営のおじさんにも心を開かない。方やビューティーも捕まって家族と離れ離れ、人間のことなど信頼できない。そういう似たところのある彼女たちだったからこそ心を通わせられ、さらには焦らずに少しずつ歩み寄って行けたのだと思います。僕自身と野良猫との距離感思い出してジーンと来ちゃいましたよ。他の人間には気性が荒くお転婆娘なビューティーと、「遊んであげてる」って彼女のモノローグとでとても微笑ましいです。
それでもその後の展開はずっと「ジョーに迷惑がかかるから我慢した」とか「ジョーの約束を希望にして頑張った」とか、懸命に仕事をやるようになって、ビューティの賢さ、健気さに泣きっぱなし。それだけ彼女の存在が大きかったのか。ジョーもまたビューティーのおかげで明るさが出てきたし、明確な目標ができていった。劇中で「魂を分かち合っていた」って表現されてますが、本当一心同体ってこのことか、って思わされます。
ディズニーといえども、いつまでもにこやかなシーンばかりが続くわけでなく、わがままお嬢様の家に貸し出された時の意地悪っぷりや、山岳救助隊(?)での過酷な任務、馬車での酷使などなど、単に「ジョーと離れ離れ」なだけでも辛そうなのに、身体的精神的にもかなり辛そうな場面がいくつもあって、見るのがキツかったですし、ただただ『死んじゃったけど生まれ変わって再会とかやめてくれよ』って祈るばかりでした。
ジョーが探していたのは当然のこととして、ビューティーもまた街の中で似た髪型を見つけると立ち止まって確かめてしまうって描写も泣けましたね。もしかして会えるかもしれない。ああ、違った、という落胆。それでもずーっと約束を胸に、諦めることはしなかった。そしてついに奇跡が起きる。
嫌な人物も出てきますが、馬に携わる人のほとんどがいい人だったのが救いでしたね。ジョーのおじさんしかり、貸されたお金持ちの家の世話人。警備隊の人。そして最後ジョーからの電話に真実を伝えた人。恋仲になる相手も、あの母親や妹と全然違って、良き理解者でよかった。一応同性代の女子たちも出てきますが、そこまでひどい嫌がらせとかもなかったですしね。
最後もとても良くて、ジョーの、そしてビューティーの夢が叶ったのもめちゃくちゃ感動しました。ああいう場所は人間にとっても馬にとっても大切で、また彼女たちのような運命的な出会いがあるんだろうな。そう感じさせられました。一応ジョーの生涯の幕まで言及されますが、悲しみとはまた違う爽やかさがあって、静かに泣けました。野生馬の魂。
誰もが感動できるさすがディズニーという映画。おすすめです。
動画配信サービスディズニー+にて吹き替え版で視聴。
ジョーは早見沙織さん、ビューティーは林真里花さん(ケイトウィンスレットもよく担当する方)でした。
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