【Netflix映画】アーミー・オブ・シーブズ / 「アーミーオブザデッド」のメインキャラ、金庫破りのルートヴィヒにスポットを当てた前日譚。ゾンビとの戦いの前、彼はとある犯罪組織からオファーを受け……。

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ザックスナイダー監督によるNetflix映画「アーミーオブザデッド」の少し前。のちに金庫破りとしてメンバーに加わることになるルートヴィヒ・ディーターが挑んだとっておきの犯罪計画とは。マティアス・シュヴァイクホファーが主演と監督を兼任し、スナイダープロデュースで送る前日譚。
冴えない銀行窓口係として働くセバスティアン。小さい頃から金庫を開けるのが趣味でその様子をyoutubeにアップするほどだったが、再生数はほぼゼロ。しかし謎の女性からの誘いを受けて金庫破りの試合に参加。実力を認められたことで国際指名手配された犯罪チームにスカウトされる。しかも彼に与えられたミッションは、長年夢見てきたワーグナーに因む4つの難関金庫に挑むというものだった。
ナタリー・エマニュエル(ワイルドスピードシリーズ)、ドミンゲス - ルビー・O・フィー、スチュアート・マーティンら共演。
あらすじ
田舎町の銀行で、窓口係として勤務するルートヴィヒ・ディーター(マティアス・シュヴァイクホファー)。ある日、彼は謎の女性からインターポールが追っている最重要指名手配犯たちのチームに加わらないかと持ちかけられる。チームに入ったディーターは、鉄壁のセキュリティーを誇るヨーロッパ各地の金庫に狙いを定める。(シネマ・トゥデイより)


無事に金庫は破れるのか、っていうケイパームービーの面白さと、ナヨナヨ系主人公がやる時はやる、という王道要素を混ぜて今回もとても面白かったです。ルートヴィヒ自体が前作の時点で魅力的で、戦闘面とかでカッコいいメインキャラたちの中で唯一一般人に近くてそれが笑いにつながってましたし、変わり者、だけど腕は一流って部分が相変わらずでますます好きになりました。実はこういう大冒険があったからこそあの大作戦も乗り切れたのかも?って思わせるいいスピンオフでしたね。

この手の作品で割とよくありますが、誘ってくれたミステリアスな女性に一目惚れしちゃって、「自分の夢に挑戦できる」のと、「彼女と一緒に仕事したい」の二つの要素で犯罪に加担していきます。そうじゃなきゃ全く縁のない世界ですからね。だからか序盤の方はビビりっぱなしで面白いですし、好意的な女性陣に対して肉体面担当のブラッドが露骨にうざがってるのが笑えます。金庫破れなかったら誰がこんなやつと……ってオーラ出過ぎ。オブザデッドの面々はもうちょっと優しかったような気がする。

前日譚ということになってますが、ニュースとしてゾンビ発生したことがわかることとと、ラストで「オブザデッド」のキャラが出てスカウトするシーンが流れれるくらいなので基本的には見てなくてもこの映画だけで楽しめます。ただ一人でテンション上がってた金庫「神々の黄昏」と関連している、ワーグナーにちなんだ4つの金庫のうち3つが今回出てくるので、残り1つが彼にとってどれだけ特別な存在なのかが分かりますし、二つ返事で受けた意味もよく分かります。そしてセバスティアンがルートヴィヒと名前を変える理由も。

ゾンビこそ出てきませんがアクション要素も結構あって、周到に用意されたはずの計画が狂ってドンバチに発展したり、予想外の方法で金庫と戦うことになったりと見応えは十分。何よりすごかったのは中盤でセバスティアンが一人で逃亡するシーンがあり、自転車で市街を爆走するのは本人のキャラも相まってドタバタっぷりが最高。全然スタイリッシュじゃないけど、なんとかなってしまう。階段降りるの怖いよね……。

一応彼らを追うインターポールも登場しますが基本的には主人公チームの方が実力が上で、そこまで脅威ではありません。ただこの作品に出てるキャラがオブザデッドに出てないのは何か理由があるんだろうなってことで安心できないのが辛い。スカウトされた時セバスティアン一人でしたからね。あれだけ好きだったから、自分から離れるっていうことはなさそうだし。

そのラブロマンス要素も、最初に成功した時に感極まってキスしようとしたら普通に断られていたのにだんだん距離が縮まっていく様子が微笑ましくて良かった。グウェンドリンにとっても今まで知り合って来なかたタイプなんでしょうね。そのことも余計にブラッドをいらつかせたのかも。変人だと思いつつもそこまでむげにしてなくて見てるこっちも不快にならなかったです。最終盤でのやり取りとか、ラストの彼が勤めている店の名前とか見るとジーンとくるものがあります。

金庫破りやその揺動作戦は3つ、それに加えて前述の一人での自転車チェイス、インターポールとの逃亡も含めて結構いろんな要素が含まれてて、少数精鋭チームがいかにして計画を遂行していくか、ケイパームービーとしてとても面白かったですし、前日譚ということで主人公がどんなキャラかある程度分かった上で楽しめたのも良かった。冒頭で触れた通り主人公を演じるマティアス・シュヴァイクホファーがちゃんと役のイメージを含まらせて延長線上の物語として作ってるからいいんですよね。

ゾンビがいる中でのカジノ襲撃という、若干ジャンルの違う作品ですが「アーミーオブザデッド」ともども、おすすめです。

Netflixで吹き替え版で視聴。



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