【Netflix映画】希望のカタマリ / 厳しい家庭環境でも誰にでも優しく夢に向かって頑張る少女アンバー。彼女にとって大きな障害が立ち塞がった時、人々は手を差し伸べる。施こされたら施しがえす、感動作。

マシュー・クイックの2010年発表の小説「Sorta Like a Rockstar」を原作に、Netflix映画「最高に素晴らしいこと」(エルファニング)などのブレット・ヘイリー監督が実写化。主演はアウリイ・クラヴァーリョ(ディズニー「モアナ」オリジナル版の主演(声)) 。
母親とともにバスの中でこっそり寝泊まりするという過酷な住環境に加え、いくつものアルバイトを掛け持ちし、音楽の夢に向かって明るく逞しく生きてきたアンバー。テストを受けられることになり目標大学への道が見えてきたのも束の間、彼女に困難が立ち塞がる。なんとか一人で解決し、あるいは諦めかける彼女だったが……。
人の優しさに涙する感動ドラマ。
ジャスティナ・マシャド 、フレッド・アーミセン、キャロル・バーネット、ジュディ・レイエスら共演。

あらすじ
アンバー・アップルトン (アウリイ・クラヴァーリョ) は、どんなに生活が大変でも、苦労は表に出さずに希望を持ち続ける明るい女子高生。厳しい家庭環境に生まれながらも、いつも笑顔でアルバイトと学校生活をこなすアンバーは、音楽の才能を活かしてカーネギーメロン大学演劇学院への入学を志す。ところがそんな彼女の前に、夢を脅かす問題が立ちはだかる。この大きな試練に、アンバーは堅い絆で結ばれた仲間たちの力を借りて立ち向かっていく。(Youtube予告動画概要欄より)


主人公と互いに惹かれあっている同級生役でアメコミドラマ『ランナウェイズ』のアレックス役レンジー・フェリズが出てててちょっと嬉しかったです。とはいえこの映画自体がラブストーリーというよりもヒューマンドラマですし、恋愛という意味では彼だけですが、基本的に出てくる人はみんな主人公のアンバー大好きという感じなので、

終盤に向けてそんな人々の優しさを痛感するために仕方ないのでしょうが、ほんと母親が酷すぎてドン引きします。この人がもう少しまともだったらアンバーだってここまで辛い思いしてないと思うんですが、変なところで実の親だからっていうのを出してきて、イライラ。精神的にはアンバーの方がずっと大人でも、年齢的な意味でどうしても権限がありますし、アンバーが優しいからこそ「母親を見捨てられない」のがわかるだけにキツイです。ここだけネタバレしちゃいますけど、そんな母親は交通事故で死んでしまいます。流石に亡くなってスカッとはしませんし、原作が小説なので若干「都合が良すぎる」気もしないでもないですが、例えば『今後アンバーが成功してもことあるごとにお金をたかってくるのでは?』みたいな余計な想像する余地がなくなったのは救いです。完全に邪魔しかしてなかったから。

序盤中盤にかけてはそんな家庭環境でもいかに明るく逞しく生きてるかってのが強調されて、すぐ上で書いた通り彼女の周りの人がみんな好きだっていうのがこっちまで伝わってきます。もちろん見てる僕らも例外じゃなくて、「なんていい子なんだろ」って感動しちゃいますよ。ユーモアのセンスもあるのでやりとりを見てるだけで癒されます。老人ホームでのとある老婦人が結構な皮肉屋で、アンバーの優しさに対しても(比較的)偏屈な対応してるのが面白かったです。口ではキツイこといっててもとても信頼してるし気にかけてるのは十分バレてるし、それはアンバーにも伝わってるんですけどね。この手の映画を見てきてる人だとおそらくピンとくる人もいるかもしれませんが、後半かなり重要なキャラの一人です。

毎年開かれてるチャリティーイベントへの準備もアンバー以外の個性的な面々が少し見れて楽しかったですし、最初に触れた同級生タイと歌の練習するところも微笑ましくて良かった。なんと歌唱シーンも日本語吹き替えされています。ちなみにモアナの時と同じ屋比久知奈さんが担当されています。ネトフリさん、ナイスキャスティング。主人公が頑張って明るく勤めてるからこそ映画自体もそういう雰囲気になってるし、そこまで暗い気持ちにはならないんですが、そこかしこに劣悪な環境だからこそ(例えばスマホを持っていないとか)の要素が見え隠れしていて、逆に強調されてたように感じました。

それに加えて人にはものすごく優しさを与えてるのに、アンバー自身はあまり人を頼ろうとしない必死さが痛々しくて。特に夢が危ぶまれた時の反応とかは顕著でしたね。お金ならなんとか、みたいな提案を……。

それに対しての周囲の行動がこれまた涙を誘いまして。エントリタイトルにもしてますが、ドラマ半沢直樹の「施されたら施しがえす、恩返し」って言葉を噛み締めたくなるようなそんな展開。一方的に与えるというよりも、「善意によって彼女を救う」というシステムがすごく良かったですよね。そして最終的に起きた、すごいこと。タイも目を疑ってましたけど、あれはびびる。でもアンバーが与えてきたものはそれだけ大きな愛だったということです。

全体的にはどこかアンバーの素晴らしい性格や強さを含めて、どこかおとぎ話のような物語でもあったのですが、見終わった後誰をも「誰かに優しくしよう」「優しくされたらその優しさで応えよう」って暖かい気持ちにさせてくれる素敵な作品だと思います。おすすめです。

Netflixにて吹き替え版で視聴。

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