オール・チアリーダーズ・ダイ / カップルもおり仲の良かったアメフト部とチア部が仲違い。カーレースの末に車が川に転落し、乗車していた女子たちは悲惨な姿になってしまうが・・・。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2017年01月30日 19:00

オール・チアリーダーズ・ダイ / カップルもおり仲の良かったアメフト部とチア部が仲違い。カーレースの末に車が川に転落し、乗車していた女子たちは悲惨な姿になってしまうが・・・。

スクールカーストの上位、高校の部活動の花形といえば大抵アメフト部＆チア。海外ドラマや映画でもよく見る光景ですが、この作品は仲が良いはずの二つの団体が喧嘩をし、その結果起こってしまった悲劇と、激しいバトルを描いた異色ムービーで、タイトルで察しちゃうんでネタバレすると「死の淵から蘇ったチアリーダーたちの復讐劇」です。
出演はケイトリン・ステイシー、トム・ウィリアムソン、アマンダ・グレイス・クーパーほか。
あらすじ
注目度ナンバーワンのチアリーダー、アレクシスが練習中に事故死した。すると、彼女の恋人でアメフト部次期キャプテンのテリーが、チア部のトレーシーと事故後すぐにつきあいを開始する。そのことを不審に思ったアレクシスの友人マディはチア部に入部し、事件の真相を突き止めようと画策。徐々に周囲の信頼を得たマディだったが、あるときアメフト部とチア部が衝突を起こし、チアリーダーのメンバー全員が死亡してしまう。しかし、自称魔女っ娘リーナの黒魔術により、なんとチア部全員が不思議な力を得て蘇生するのだが…。(allcinama Onlineより)

基本的にメインとなる女性陣は５人で、高校生でありながら死者を生き返らせるという超魔術をやってのけるゴス系のリーナと、残りは一度死んで生き返るチア部の４人。主人公のマディ、アレクシスの死によって１番手になったトレーシー、そしてタイプの違う姉妹のハンナとマーサ。最初はキャラの違いを見分けるのに若干の難がありましたが、基本はマディが中心になって展開するのでわかりやすかったです。

生きるしかばね、という意味ではゾンビなんですが、体の一部に石が埋め込まれているくらいで見た目にはほとんど変わらないのでパニックとかは起きず。だけど事故を目撃しているアメフト部だけは別で、なんで生きてるんだ？俺たちに怒ってないか？やられる前にやるしかないのか？と戦々恐々。チア部は生きている人の血（生気）を吸ってパワーアップするので、当然復讐を兼ねてアメフト部が犠牲に。特殊メイクもなかなか凝ってました。座れる→しおしおに枯れるというようになるべく予算をかけないようにしていた印象。

石の力で通じ合っている５人は色々な感覚が共通していて、誰かが「人を殺した(食べた)」ことがわかったりしてしまう部分は面白かったです。なんか急に悶え始める→その時じつは、というように後から描写されたり工夫してた。そうだ、後からといえば、なぜイメチェンまでしてマディがチアに加入したかの答えも終盤に明らかになります。そこが最初から疑問だったのでちゃんと意味があったのも良かった。

売られた喧嘩とはいえだんだんと過激になっていくアメフト部リーダー、テリーの暴走と蘇りチアたちの戦いも面白かったですが、その前提に登場人物同士の色恋沙汰を入れていて、学園ドラマらしい要素もあって意外でした。マディのことが好きすぎるリーナのいじらしさ。あとは妹を好きな男を好きな姉、みたいな三角関係。しかも運悪く生き返る時に姉と妹が入れ替わったことで・・・。

設定を聞いた時からどんな感じなのかと気になっていたのですが、ネトフリで配信されたのでやっと見れました。いわゆるB級映画ですが、思った以上にいろんな要素があって面白かったです。正直買うまでの作品とはいえないかもしれませんが、レンタルなどで一見の価値ありだと思います。