アントマンとして世界を救って日常に戻ったスコットだったが、未だスパイダーマンに間違われてしまうような状態。幸せだとは思いつつも物足りなさを感じていた。そんな時娘のキャシーがこっそり作っていた実験装置によって家族もろとも量子世界に吸い込まれる。そこでは想像を絶する景色や生物が存在していて……。
マイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファー、エヴァンジェリン・リリー、キャスリン・ニュートンら家族のほか、ジョナサン・メイヤーズやビル・マーレイなど新キャストも。そしてクレジットのおまけ映像にはあのキャラが。
あらすじ
アントマンことスコット・ラング(ポール・ラッド)は、実験中の事故に巻き込まれ、相棒のワスプことホープ・ヴァン・ダイン(エヴァンジェリン・リリー)や娘のキャシーらと共に量子世界に引きずり込まれる。未知の世界で彼らを待ち受けていたのは、征服者カーンだった。(シネマ・トゥデイより)
毎回書いてますがMCUも31作となってしまいましたが、この映画が「フェーズ5」のはじまりなのでここからまた風呂敷が広がっていきます。全部追ってない人も知ってる「指パッチン」でお馴染みのサノスと同じく最終的にアベンジャーズが集結して倒すべき敵『征服者カーン』がいよいよ本格的に登場。※「アベンジャーズ カーンダイナスティ(カーン王朝)」という映画が25年に公開予定です。
まあ、僕自身もアメコミを読めているわけでもなくそうらしいよっていうことを知っている程度なので、基本的には【アントマン3作目】として楽しめばOK。最低限そこ観てれば十分ついてこれます。
ガーディアンズオブギャラクシーとかソーの直近2作に加えてアントマンはノリが軽くて家族の絆をテーマにしてるのでシリアスになりすぎずに見れるのところが魅力だと思うんですが、今回も「なんとく燃え尽きた感」あるスコットが父親として、ヒーローとして奮闘するっていう非常に素直なストーリーなので感情移入しやすかったと思います。そこに量子の世界っていう要素が加わってくるけど、なんなら「異世界」ってざっくりした理解でも普通に問題ない。
異世界に迷い込んじゃって、帰ろうとするけどそれを利用してくる悪役がいて、娘を人質に取られてしぶしぶ協力。だけど最後には虐げられてた物たちと共に力を合わせて一矢報いる。無事に帰れてハッピーエンドという(ネタバレすみません)王道モノ。カーンが「お前は小物だ」っていうセリフがあるんだけど、人質とってる方がよっぽど小物なんですが……。ってツッコミ入れたかった。
前作で感動的な再会を果たしたスコットの義両親ですが、ジャネットが30年間どう過ごしていたのか、という答えにもなっていて。今回のメイン部隊である「量子世界」は先日紹介した『ストレンジ・ワールド』どうように摩訶不思議空間でものすごくワクワクしました。監督がスターウォーズ好きと聞いて納得ですが、非常にいろんなタイプの生物(?)が共存していて、面白い。トロトロ、ヌルヌルしてるのは若干気持ち悪いですけどw
そこで出会う新キャラたちもなかなか濃くて「穴がない」って嘆いてたゼリーくんが最後ああいう風な展開を見せるとは。伏線回収の仕方が好き。テレパシーでのやりとりもお約束感があるし、戦闘面でもアマゾネス的な女性がカッコよかった。腹筋すごい。感想斜め読みしたらポリコレ、って指摘を見かけたけどこの人とキャシーの奮闘も『親も子のために頑張るけど、一方で少しずつ成長してるんだ』って感じられて好きだったな。
ほんと今回も父親としての想いっていうのに泣かされますよ。そもそもちゃんとした大人になりたくてアントマンになってるわけだし、かなり一般人に近いからこそスコットに共感できる部分が大きい。(キャプテン・アメリカと握手するシーンとか今でも思い出して笑える)だから【可能性の嵐】の中での出来事とかグッときちゃった。1人の人間としての魅力がある。
一方でガッツリ出るのが初回だからかカーンの方は想像してたほどのカリスマとか感じなくて、そこは期待値あげすぎちゃったかな、と。中盤にくるまでずっと「彼」って濁されててやっと登場しましたが、明らかに強くて本人も「アベンジャーズなんか何回も倒してる」っていうんだけど、まだサノスみたいな感じは受けない。ドラマ『ロキ』ですでに言及されてたから言っちゃうけど、カーンの変異体がたくさんいるわけで。この人が一番の邪悪なのかな?今後覚醒するのか??? ちょい役だけどビル・マーレイが出てきた時の方がテンション上がった。
でも絶対的な巨悪を前にみんなが一致団結する総力戦はすごい見応えあるし、アントマンとしても巨大化して戦うのでインパクトがすごくて楽しかった。他にもハンク博士がずっと抱えてた違和感の正体、からの……の展開もね。やっぱりアントマン3作目だこれ。ってなるという。過去作キャラがモードックという悪役として出てきますが、実写でやるとなんとも言えないキモさ(可愛さ)あってすごいな……。ゲーム版で敵として出てきたので知ってたんですけど、うまくアントマンに組み込んでるし今作での活躍もなかなか良かった。
すっごい綺麗な不思議空間がある一方で逃げてるシーンとか暗い中で光だけがめっちゃ強調されてるって見にくいところもあったし、舞台が舞台だからしょうがないけどCG感バリバリで若干気になってしまう部分もありました。ただ全体としては未知の世界を体感できてアトラクション的な面白さがありました。
最後の最後はボロボロになりながらタイマンというのも一般人スコットの魅力が詰まっててそこはかなりエモかった。今後に通じるってことはバッドエンドなのか?と身構えてたけど、不穏な空気を漂わせながらも前述の通りハッピーエンドなのでご安心を。とりあえず今年予定されている『ロキ』のシーズン2でちょいちょい触れつつかな?他の予定作品はあんまりカーン関係なさそう。
ここまで書いちゃうとわかっちゃうと思いますが、クレジットのおまけシーン(2種類あります)にはあのキャラが出てきますのでお楽しみに。
ちょいちょいコミカル要素を入れつつ1人の人間として父として精一杯頑張るヒーローのカッコ良さあふれる映画でした。
関連作、全部見ろっていうハードルもないのでぜひ。
5/17(昨日)よりディズニー+にて見放題配信中。
吹き替え版で視聴。
アントマン&ワスプ:クアントマニア 4K UHD MovieNEX [4K ULTRA HD+3D+ブルーレイ+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
アントマン&ワスプ:クアントマニア MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
人気ブログランキング参加中。
この記事へのコメント