まるでアメコミの世界観。小さな田舎街でコンビニ店員をしているマイク。彼は最愛の恋人がおり、ハワイ旅行とプロポーズを計画していたが、例によって「街を出ようとすると襲いかかる発作」になり、断念。せめてプロポーズは成功させようと準備を進める彼の前に暴漢が現れるが・・・。
CIAのプロジェクトによって超人的な能力を得たものの記憶を消されただのダメ男として暮らしてきたマイクが「起動」する時、戦争が始まる。メガホンを取るのは「プロジェクトX」のニマ・ヌリザテ監督。
あらすじ
片田舎のコンビニでバイトをしている青年マイクは、フィービーという恋人がいながら、のらりくらりと暮らすダメ男。店番中にある女から謎の暗号を告げられた彼は、気が付くとスプーン1本で2人の暴漢を刺殺していた。実は、マイクの正体はCIAの極秘計画でマインドコントロールされた最強エージェントだったのだ。覚醒したマイクは計画の封印を目論むCIAによって命を狙われ、やがてフィービーまでもが人質に取られてしまう。(スターチャンネルより)
前述の「プロジェクトX」ってのはNHKのドキュメンタリーじゃなく、誕生日パーティで羽目を外しすぎた若者の様子をリアルに描いた映画。そういえばあれも舞台は狭いのに密度がこくてかなり楽しめました。
<参考リンク>
プロジェクトX / 冴えない高校生が開いた"お誕生日会"「はめを外す」とはこういうコトだ。 ※良い子はまねしちゃダメ
http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/387404341.html
映画冒頭、取調室で手錠をかけられたマイクが数枚の写真を見せられ「どこから話す?」と聞かれるところからスタート。本編は回想シーンという形で描かれます。この時の雰囲気で『もしかして最後まで町の中だけのお話なのか?ボリューム少なめ?』という不安がよぎったのですが最後まで見てみればそんなのは気にならないくらいのテンポの良さと内容の濃さ。ものすごい爽快感とスピード感でした。
面白いのが、マイクが覚醒しても基本ちょっと抜けたままなところ。スプーンやフライパン、花火、そしてホームセンターの数々の商品など、身近なものを活用して精鋭部隊を倒していく発想はあるのに、おバカのままなのでそこが非常に愛らしい。フィービーが好きになるのもわかります。可愛らしい感じ。例えば敵から逃げる必要があるのに、普通に自宅に戻ろうとしたり。マイク以外の登場人物全員が「それはさすがにないだろ」って反応なのはわらいました。
敵の存在も「失敗した計画なんだから生かしておくこともないだろ」っていう見切り発車でマイクを消そうとしてて、いい感じで小悪党ぶり。仲間としては計画の指揮していたおばさん(今回マイクを起動させた人)と、今は事務職になったぽいかつての部下のみ。「武器装備が潤沢にある、たくさんの洗脳兵士たちVSマイク」という図式で、かなりのピンチなはずなのに無双しちゃうもんだから気持ちいい。特にホームセンターで一気に片付けてテンション上がりっ放しでした。Youtubeに「スパイの必要経費」と題して、売り物を活用して倒していく公式の動画もありましたが、先に見ちゃうと勿体無いのでぜひ本編で見て欲しいです。
ラストへの展開も小気味良くて、ファービーとのやり取りも予想通りながらハッピーエンドでグッときます。「いいところなのに〜」ってセリフ、ほんとこの二人お似合い。その後に関しての描写もありますが、イメチェンしすぎ。思い返すとマイクが描いてる漫画が彼自身の境遇を反映しててなるほどなーって感じでした。
約1時間半と短めながら前述の通り中身が濃くて期待を裏切らない傑作アクションでした。そしてラブストーリーとしてのツボも抑えてて、そこも満足。
スターチャンネルにて吹き替え版を録画、視聴。
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