ミラクル・ニール！ / 宇宙人の「テスト」のため、地球人代表として全能のパワーを授かったニール。しかし彼はせっかくの能力をしょうもないことに使ってばかり。サイモンペグ主演。モンティパイソンのスタッフが再集結して作ったSFコメディ。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2017年10月16日 19:31

ミラクル・ニール！ / 宇宙人の「テスト」のため、地球人代表として全能のパワーを授かったニール。しかし彼はせっかくの能力をしょうもないことに使ってばかり。サイモンペグ主演。モンティパイソンのスタッフが再集結して作ったSFコメディ。

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人気テレビ番組「空飛ぶモンティパイソン」などでおなじみのコメディグループ、モンティパイソンのメンバーが再集結し、これまたイギリスのコメディ映画でよく見るサイモンペグを主役に製作されたSFコメディ作品。
宇宙人たちが地球を滅ぼすべきか否かを判断するために秘密裏に行ったテスト。それは無作為に選んだ一人の人間にどんな願いも叶うパワーを与え、どのように使うかその善悪の価値観などを試すというもの。選ばれた当人の教師ニールは理想の体にしろ、とか、アメリカ大統領にしろ、などしょーもない願いばかりで・・。
サイモンの他、ヒロインにアンダーワールドなどのケイトベッキンセイル、愛犬の声にロビンウィリアムズ(これが遺作)など豪華共演。
あらすじ
はるか銀河系の彼方ではエイリアンたちが地球を滅ぼそうと画策していたが、一度だけ地球存続のチャンスを与えなくてはならないというルールが存在していた。そこで彼らはロンドンの教師ニール（サイモン・ペッグ）を適当に選出し、全知全能の力を授ける。何も知らぬまま地球の命運を託されたニールだったが、そのパワーで愛犬デニスと会話をするなど、くだらないことに能力を使ってばかりで……。 (シネマ・トゥデイより)

僕は予告動画を見ずに視聴したので、愛犬デニスがここまでがっつり活躍するなんて思いもよらず、驚きながらもとても笑えました。彼を喋れるようにしたのは全然しょうもなくない。むしろ一番のファインプレー。

サイモンペグ出演というか彼の手がけるコメディはこれまでいくつも見てきましたけど、本人は普通にしてるのに笑えるっていう役はほんとに板にハマってて。善悪とか倫理的にどうなのっていうのは置いといてもニールの能力の使い方はとても人間的でめっちゃ共感できるんですが、ドラえもんの秘密道具のように「そう解釈されるのか！」っていう予想外の展開にニヤニヤしっぱなし。

およそ教師とは思えない行動に出たあとになかったことにしようとして「生き返らせろ」と命令したら、墓場の下からみんな蘇って全部ゾンビになっちゃう、というのが予告動画にも使われてますが、予想できることを改めて映像で見せられるのも、それはそれで面白いです。

マンションの上下階の関係にすむヒロインとのラブロマンスは、あまり能力を活用せずに進行していくのも裏切られた感があってよかったのですが、彼女にしつこくつきまとう元彼？が本当にひどい奴で、仮にテストの候補者になってたら地球はもっと早い段階で破壊すべきとの結論が出ちゃったと思う。ニールはなんだかんだでそこまで悪いことはしてないし、やばくなったら元に戻してたし・・。

中盤あたりからはテストそのものよりもその元彼のせいでニールが危険にされされてしまい、ヒロインや同僚教師(身から出た錆とは言え、彼もニールの能力の被害者かも)の活躍シーンが入るのもよかった。そしてそれがひと段落したあとももう一つストーリーがあり、これがまた良い話で終わらせていて個人的に大満足。いやほんとにデニスはすごい。彼もある意味で主人公だよ。

Netflixで吹き替え版で視聴。デニスの声はオネェキャラからC3-PO(ドクターXのソンタくんやっててニヤリとしました)、さらに素の声だとめっちゃ男らしい岩崎ひろしさんが担当してたんですが、オリジナルはあのロビンウィリアムズが担当。これが彼の本当の遺作だそうです。機会があれば字幕でもみてみたいな。一応エンディングで収録風景が流れたのでちょっとは聞けました。ネトフリだとボタン一つで切り替えられるから便利です。
宇宙人たちの声はモンティパイソンのオリジナルメンバーがやっているそうです。

ギャグに対しても「しょーもない」って感じの笑いなので、ゲラゲラ大爆笑するタイプの作品ではありませんが、ニヤニヤ系が好きな人はおすすめ。犬が好きな人もおすすめ。とにかくデニスが最高でした。