クワイエット・プレイス 破られた沈黙 / 音に反応して人を襲うモンスターに怯えながら暮らす世界を舞台に、逞しく生きる家族の戦いを描くホラーの続編。新しい避難場所を求めて旅は続くか、そこにも困難は待ち受けていて……。

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音を立てらその瞬間化け物にやられてしまうという恐怖を描いたホラー映画第2弾。前作に引き続きジョン・クラシンスキーが監督、そして主人公の夫役で最出演。
音に反応して人間を捕食するモンスターが突如として現れ、生き残った人々は音を鳴らさないように様々な工夫を凝らしてひっそりと暮らしていた。エヴリンとその子供たちも偶然彼らの弱点に気がつき難を逃れたが、物資もつきかけ新たな避難場所を求めて家を後にすることに。移動を続ける中、
エヴリン役エミリー・ブラント、長女リーガンにミリセント・シモンズ、長男マーカスをノア・ジュプらオリジナルキャストに加え、新キャラにキリアン・マーフィー。
※1作目のネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
世界は、音に反応し人間を襲う何かによって荒廃していた。夫のリー(ジョン・クラシンスキー)と家を失ったがかろうじて生き延びた妻のエヴリン(エミリー・ブラント)は、赤ん坊と2人の子供(ミリセント・シモンズ、ノア・ジュープ)と一緒に、新たな避難場所を探しに行く。


ほんとに見ているこっちまで音立てちゃいけない、なんなら呼吸さえ止めてしまうような極限の緊張感を味合わせてくれる作品ですよね。今回もほんとビクビクしながら見ましたよ。

(1作目ふりかえり)
冒頭で注意書きした通りあらすじに前作のネタバレが思い切り出ちゃってまして、メインキャラの一人である父親リーが子供たちを守る形で最後犠牲になってしまうんですよね。ちなみに監督自らが演じてます。だけど長女の付けている補聴器がモンスターの弱点になりえるってことが分かって、最後は怯んでいる好きに母親エブリンが銃をぶっ放して倒す。そのカッコ良さやスカッとする感じ、絶望の中にも光が見えたというラストを受けての続編になってるので、本当は1,2通して見た方がいいです。

最序盤はモンスターが突如として現れた1日目、まだみんな普通に生活して、音も立てていた時のパニックが描かれます。もしかして過去の話をやるのか!?と思いましたが体感10分程度でそれが終わると普通に1作目ラストの続きがはじまります。それにしても突然化け物が出てきて人々を襲うって衝撃にも程がありますよね。十分わかってることでしたが攻撃力だけでなくスピードもあるので、車に乗って逃げればいいってものじゃない。とにかく見つからないように息を潜める、その結果「音に反応してるのでは」って共通認識が生まれるのがすごいリアルでした。

1作目2作目に言えることですがこの「音を立ててはいけない」という設定に加えて、「意識的に無音の瞬間をつくる」ことによってこちらもシンクロしていく。特に耳の不自由な長女の目線になった時におきますが、町がパニックになってても何が起きてるか分からないっていう恐ろしさ。家族なのに父親チームと母親チームってふたつに別れちゃってるところもより不安になりますよね。自分の安全もそうだけど、無事なのかっていう。

この2作目もその「家族がバラバラ」という描写は似ていて、結論から言うと今回は子供二人がそれぞれかっこいいです。元々長女は後悔してたこともあって単独で動くのは前回からありましたが、「補聴器がモンスターに効く」ということをなんとかできないものかと考えていて、わずかな望みをかけて突っ走ってしまいます。流石に一人は危険がありすぎるので中盤で出会ったとある大人(この人の境遇もなかなか泣ける)とのふたり旅に。たどり着いた先ですごことが起きます。

一方で長男はというと罠にはまって負傷。前回の「釘」もそうだけど、痛そうで見てるだけでもきつい。こっちは割と臆病タイプだし、留守番で出番少なめかなと思ってたんですけどね、かなり頑張ってました。赤ちゃんの世話まで。エブリンはエブリンで物資の補給に出かけるし、孤軍奮闘。特に隠れ場所が金庫?ということで酸素残量という懸念事案があって、見つかっても死亡、隠れ続けて窒息しても死亡という恐ろしい状況に。なんかホラーゲームでありそうな二択でした。

赤ちゃんの鳴き声がネックになるかな、と思ってたんですが、ぐずったら酸素マスクをつけて箱の中にという解決方法で結構あっさりなんとかなってましたね。今触れた残量のこととか、世話の問題で間違いなく足枷(っていう表現もどうかと思いますが汗)にはなっているものの、そこまでお荷物じゃなかった。むしろ酸素ボンベというアイテムがあることで……。これもまたゲームっぽい使い方で予想的中。

王道な展開の一つ、生き残った人間同士で争いあうってのもすぐに終わるし、シンプルに「モンスターに一矢報いるために目的地へ」という明確なゴールがあるのもわかりやすかったですし、人類の未来が長女にかかっているというシチュエーションも燃えました。絶対くるよなーって思ってたらやっぱりギリギリまで奴らが追ってくるし、最後まで息つく暇さえないんですけどね。

二つの場所でそれぞれ絶体絶命という状況になって、それでも諦めずに立ち向かった。そもそもラジオはずーっと父親リーが調べてたこともあって、家族全員の思いで成功したって考えるとめちゃくちゃ感動するんですよね。1作目をなぞりつつ、今回はシンクロさせての決着。スカッとしたなぁ。

おそらくこれでなんとか勝利する方法が見えたので綺麗に終わったなと感じてるんですが、どうやら第3弾が製作決定だそうで。「音を立てたら超即死」というこの世界観はハラハラ体験としてはかなりのものがあるので、続けたくなる気持ちもわかる。
びっくりものとかそういうの苦手な人はダメでしょうが、音を立てない創意工夫、人間の逞しさ、家族愛など見所たくさんなのでおすすめです。

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