ボブという名の猫2 幸せのギフト / 1匹の猫との出会いが人生を変えた、ノンフィクション実写映画の続編。出版社のパーティの帰り、1人の青年と出会ったジェームズは路上で過ごした最後のクリスマスの思い出を語る。

肩にのり、ハイタッチする猫ボブとともに日々奮闘する中で人生が好転していった青年ジェームズの自伝的ノンフィクションを実写化した『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』の続編。前作に引き続きルーク・トレッダウェイが主演したほか、ボブ本人(猫)も出演。
本が大成功を収め、出版社のパーティに呼ばれていたジェームズ。その帰り道、路上で演奏したことで警察とトラブルになったホームレスと出会う。彼に食事を与え話すうち、ジェームズ自身にも忘れられないクリスマスがあったことを思い出していく……。
猫の可愛さが今回も炸裂、人の暖かさに涙する感動ドラマ。
クリスティーナ・トンテリ=ヤング、ファルダット・シャーマ、アンナ・ウィルソン=ジョーンズら共演。
あらすじ
ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)と猫のボブは、出版社のクリスマスパーティーに参加した帰り道、路上演奏をしたことで警察に捕まったホームレスを助ける。ジェームズは捨て鉢になっている男性に、自分が生計を立てるために路上で過ごした最後のクリスマスのことを語り始める。それはジェームズとって最も難しい選択を迫られた、忘れられないクリスマスだった。(シネマ・トゥデイより)


いやー、今回も可愛かった。前作はボブとの出会いとそれによって変わっていくジェームズが描かれたことで正直見てるのが辛いシーンもあったんですけど、この2作目は「すでに作家として成功している」ことがわかった上での「路上最後のクリスマス」を回想しているスタイルなのでどこか安心できるというか【ハッピーエンドが約束されている】のがいいですね。

とは言え予告動画の通り2人(?)を引き裂くトラブルが次々に起こっていくのは間違いないことで、それらを人の優しさや絆の強さで打ちまかしていくのが泣かされました。ジェームズがクリスマスツリーに書いた「2人なら強くなれる」が本当に象徴されてます。前作だと結構やさぐれてた、あんまりそういうの信じないタイプっぽかったけど、確実に変わってきてるのもいい。

冬が舞台なのでとにかく寒そうで、かくいう僕も数日前という冬に見ちゃったから余計に辛かった。その中で「電気がない」ことの苦しみ。劇中ではテレホンカードのようなチャージ式の電気システムが出ててびっくりしました。ざっくりとしたこと言うと僕らでいうところの「灯油」と似たイメージだと思うのですが(関東民、この時期に必要な分だけ買って使う)、節電意識とかもより芽生えやすい。でも一方でジェームズがやらかしちゃったようにつけっぱなしで使い切るリスクもある。

映画の都合とはいえ、あんな一瞬で冷蔵庫の中身がダメになるのか?とか思ったけど少ない収入でなるべく長持ちさせようとした結果冷凍にかなり頼ってたのかな?とか考えました。この失敗は痛い。結果、ゴミを漁ったボブが病気になっちゃうし。

もう一個のトラブルとしては動物福祉局。日本だと保健所=殺処分の方が先に浮かんじゃいますが、福祉なので「動物にとって好ましい環境/飼い主かどうか」を見られて、ダメなら引き離される。雑貨店でボブの餌だけ買って食べさせてやったりジェームズはめっちゃいい飼い主なんですけど、路上でお金をもらって生活してるっていうのが争点になるのはちょっと理解できる。まず自分の生活をなんとかすべきなんじゃないのか?っていうのも正直思っちゃうし。

そういう偏見も映画の中では描いていたし、それでトラブルになるからジェームズも変に攻撃的に勘違いしちゃってるのも見てるこっちがハッとさせられましたね。ビールを一緒に飲んで打ち解けられて良かったし、最後の家族のシーンもジーンときちゃった。娘さんいい人でよかったね。

福祉関連で働いているヒロインもジェームズの支えになってたけど、一番印象深いのは雑貨店の店主。この人もまた大きな苦しみを抱えてるんだけど、それを乗り越えてすごく頑張ってた。そもそもネットで呼びかけをしてくれたのもこの人きっかけだし。荷物を持ったひとの話(辛いかことの向き合い方)など、心に刻みたくなる話がいくつも出てきて、今までもこれからもジェームズの良き友人でいてくれるって安心できた。

ジェームズが助けた人が実は……というのはすごく映画っぽいのですが、情けは人の為ならず。優しさが循環してる優しい世界で、たとえできすぎててても感動しちゃった。というか絶対これ伏線だろ、早く助けてくれよ〜って思っていた(笑) 福祉局もいろんな価値観がいて、お嬢(?)が葛藤しつつも最後はちゃんとボブの幸せを考えてくれてそこもいいお話でした。
あとすっごい感動したのはジェームズの家の前の落書き。あれ不意打ちだからマジでグッときました。

原題がA CHRISTMAS GIFT FROM BOBでボブからの〜ってタイトルですが、邦題サブタイトルみたいに幸せのギフトってやった方がぴったりだと思います。もちろんボブが、ボブとの出会いがもたらしたものだけど、ジェームズが与え、そしてそれを返してもらったり、人々の中でギフトを送り合ってるイメージ。だからこれを見たら誰かに優しくしたくなります。

残念ながら本物のボブはこの世を去ってしまいましたが、この映画の中でのかわいい姿、そして物語はずっと残り続けるはず。1作目とあわせて、ぜひに。
サンタの服装させられてるボブの破壊力がすごい。(超かわいい)

U-NEXTにて吹き替え版で視聴。WOWOWでは字幕版のみでした。


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ボブが遺してくれた最高のギフト

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