355 / 世界を脅威にさらす秘密兵器を追うCIAエージェント。目的を同じくするドイツ連邦情報局、MI6、コンロビアの組織、そして中国政府と凄腕の女性たちが集結しドリームチームを結成。主演のジェシカ・チャステインのほかダイアンクルーガーやペネロペクルスら共演。

言うなれば女性スパイ版アベンジャーズ、エクスペンダブルズ!? 企画を持ち込んだ主演のジェシカチャステインのイメージは「ミッションインポッシブル」らしいのですが、各国のスパイ組織の精鋭女性エージェントたちがその場限りのチームを結成して脅威を潰す痛快アクションサスペンス。ダイアンクルーガー、ペネロペクルス、ファンビンビン、ルピタ・ニョンゴ(ブラックパンサー)ら豪華共演。監督はX-menなど脚本家や製作陣としても活躍してきたサイモン・キンバーグ。
CIAエージェントであるメイスはとある兵器を探す任務を受けていたが、謎の女性に妨害を受け、恋人関係でもあったパートナーと連絡がつかなくなる。国際テロ組織が使おうとしている装置は一瞬にして世界を混乱に陥れいれるものであり、ドイツも探っていたのだった。旧友であるMI6のITに強い女性や、スパイが殺された現場に居合わせたことで巻き込まれたコロンビア組織のカウンセラーなど仲間を増やしメイスは兵器を取り戻すことに。舞台を上海に移してからは中国政府の人間も加わり……。
セバスチャン・スタン、エドガーラミレスら共演。
あらすじ
ある秘密兵器の存在を追う、CIAのメイス(ジェシカ・チャステイン)。彼女は同じように秘密兵器を捜すドイツ連邦情報局のマリー(ダイアン・クルーガー)、MI6のコンピュータースペシャリストであるハディージャ(ルピタ・ニョンゴ)、コロンビアの諜報(ちょうほう)組織に所属する心理学者グラシー(ペネロペ・クルス)、中国政府で働くリン・ミーシェン(ファン・ビンビン)と出会う。スパイチーム「355」を結成した彼女たちは、第3次世界大戦勃発をもくろむ国際テロ組織に戦いを挑む。(シネマ・トゥデイより)


冒頭でも触れた通り、アクションできる女優さんをここまで集めてスパイものやってくれたっていうことだけでかなりテンション上がって、ずっと楽しみにしていた一本。たびたび書いてるけどジェシカさん僕の好きな女優さんでかなり上位なんですよね。一応彼女が主演ということで一番スポットは当たっていますが、チーム結成してからはそれぞれの適材適所でガッツリ活躍するのでみんなが主役って感じです。予告ではファン・ビンビンも戦ってますがかなり後の方になってからの参戦です。最初敵かと思った……。

意外に面白かったのが割と気が強い役柄のイメージが(勝手に)あるペネロペ・クルスが、「巻き込まれ系一般人」として出てて普段とのギャップがすごかった。他のメンバーはどこかで覚悟決めているというか、大事な人がいても自分が死ぬかもしれないっていう現場に出てて死線に慣れている一方でカウンセラーの彼女は違う。夫や子供と「母親としての顔」見せつつ電話するシーンが緊迫な状況下の中での癒しみたいになって笑えるし、スパイとして生きてきたメイスとの違いを見せつけられて辛くもある。『だからジェームズボンドは1人なのよ』って言われるの切ないね。

意図的でしょうが基本的に主人公チームが女性、敵は男っていう構図がずっと続きますが、肉体的な格闘、ドンパチでバンバン倒して行ったり、数が多いことを利用して翻弄するなど1対1や乱戦とバリエーションがありました。舞台も色々変わりますしね。上司がやられた現場に駆けつけたら犯人と勘違いされて大勢を相手にする下での、停電の間にボコボコにして気付けば銃を奪ってるというのはロマンがありました。終盤のホテル?での戦いは命の危険が一気にアップしてかなり見応えありますし、メイスはほんとにミッションインポッシブル的な状況になったりしてます。

先に言ってしまうと、人質を取られて犠牲者が出てしまうのでご注意を。主人公がパートナーだった同僚に裏切られるという展開だけでも結構あれなのに一般人が殺されるのはたとえ相手が残虐なのを出す効果があるとしても若干キツかったなぁ。それでも気丈に振る舞って最終決戦に傾れ込んでいくわけですが、前述のスパイの哀愁が強調されすぎかなと。普通に幸せになっていいと思うですよね。それぞれの国のためにやってるわけだから完全に正義の人たちだし。

そのカタルシスに関しては敵を倒すことで多少スッキリしますが、悪者同士の小競り合いもあったのが不完全燃焼。もっと完膚なきまでにやっつけて欲しかったのが正直なところ。それだけ組織にとっては一人ひとりは大事にされないし、女性スパイの立場はよくない。

アクション以外の面も見どころがたくさんあって、特にオークション会場でのやりとりは全員がおめかしするしオドオドしてるペネロペクルスが頑張って色仕掛けしてるのも笑えました。同じく女性チームが活躍する「オーシャンズ8」を彷彿とさせます。もちろんドレスでの戦闘シーンもありました。

僕の大好きな強い女性が活躍するタイプの映画でありながら、スパイが主役なのでかなりのハラハラ感、そして所属が違えど同じ立場に置かれた女性たちが少しずつ絆を深めて共闘するチーム結成の物語として面白かったです。なかなかこのレベルのメンバーをまた揃えるの大変だと思いますが、続編があったら嬉しいなと。カレンギランとかデビッキさんとかも新キャラで。祐真キキさんが日本刀振りかざすのもあり。

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23年9月現在会員は見放題対象です。

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The 355

動画はこちら
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