ウォーターボーイズほか数々のヒューマンコメディをヒットさせてきた矢口史靖監督の最新作は、三浦しをん原作の、林業を舞台にした若者の成長期。
受験に失敗し無気力になっていた主人公勇気。偶然見つけた林業1年研修のパンフレットに映る美人につられ軽い気持ちで参加するも、そこは想像以上に厳しい世界だった。一度は逃げ出そうとする勇気だったが……
林業についてちょっと詳しくなれる爽やかな傑作青春奮闘記。
主演の染谷将太のほか、師事する先輩に伊藤英明、ヒロインは長澤まさみ。優香、マキタスポーツ、光石研、柄本明など豪華共演。
※2月24日(水曜)深夜2時、TBS系で地上波初放送予定。
あらすじ
大学受験に失敗した勇気は、たまたま目にしたパンフレットに写っていた美女・直紀に憧れ、三重の山奥で営まれていて直紀もいるという林業に従事すべく現地の村に引っ越す。そこで飯田家の世話になるが、東京で暮らしてきた勇気にとってはすべてがカルチャーショックだった。それでも勇気は直紀の気を引こうと一人前の林業マンになろうと目指す。しかしそんな村には大人になるための“通過儀礼”というべき、ある儀式があって……。(WOWOWより)
新人の奮闘+その業界のリアルを丁寧に描く、という意味では「ハッピーフライト」を思い出しますが、今回もそれと同じくらい面白くて非常に楽しめました。
もともと原作の三浦しをんがかなりガッツリと取材をした上で書き上げた小説ということなんですが、かなり細かい部分まで分かって、前述のとおりより林業に詳しくなった気がします。これまで、その大変さはなんとなく理解していたつもりでも、黙々と作業をする男の職業、どちらと言うと縁の下の力持ち的な役割っていう漠然としたイメージしかなかったわけですが。主人公勇気が勉強、あるいは修行していく中で「どんな仕事なのか」がより実態をもって見えてきました。
スローライフを取材させてくれときた大学生に対する反応とか、木を伐るときのうれしそうな顔とか。勇気が林業の楽しさや、カッコよさみたいなものを少しずつ感じていく様子が、見ているこっちとシンクロしていって、どんどん世界に入り込んでいけました。
予想通りのラストを含めてそういうヒューマンドラマ的な側面も非常に満足だったのですが、矢口作品なので、コミカル要素も健在。きょうび、入れ歯を入れてた水を一気飲みしてしまうというベタなシーンが見れるとは思わなかった。ヒロインとのやりとりだったり、伊藤英明優香夫婦の痴話げんかだったり。主役以外の面々も魅力的で、シーンのひとつひとつがニヤニヤでした。
もうひとつ、サブタイトルの神去というのは村の名前なんですが、それに関連して(?)終盤ちかくにちょっとしたファンタジー的な要素もありまして。そこは予想外でしたが、おにぎりの伏線だけでなく、成長した勇気が”認められた”ように見えて、グッとくるものがありました。
期待値も高かったのですが、それを裏切らない素晴らしい作品で、大好きになりました。いろいろな人におすすめできる映画。
前述のとおり、今度の水曜(2016/2/24)の深夜に放送されますので、見てほしいと思います。
チャンネルNECOでの放送を視聴。
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