『宇宙人ポール』ほかのジェイソン・ベイツマンが初監督(&主演)を務めたコメディ作品。子供向けのスペル大会に参加してしまうだけでなく、全体的に「大人げない」っていう主人公がどんどんと勝ち進んでいく騒動を描いていて、ブラックジョーク的。あらゆる人々から避難を受ける彼ですが、参加者のひとりチャイタニアだけは妙になついて……最後には温まる大人向け映画。
あらすじ
全米スペル大会のある地区予選で異常事態が起きる。子どもの出場者たちに混じり、大会の要綱にのっとっていると主張する40歳の独身男性ガイが出場し、その予選で優勝して全国大会に出場することになったのだ。ガイは伝統を重んじる主催者側のボウマン博士ら大人たちからバッシングを受けるが、それでも出場する気は満々。ガイは自分を支援するオンライン新聞の記者ジェニーにも出場の動機を隠し続け、全国大会当日を迎える。(WOWOWより)
子供向け大会に参加しちゃう恥知らずだし、言葉は汚いし、現実でなかなかこんなことできないだけに見ていてどこかスカッとする(ひどさにアッパレ)な主人公ですが、どうも嫌いになれず、不思議と不快な思いはしません。
序盤からそれとなく彼の子供時代のことがちょいちょい描写されることで彼の出場の動機は割と予想しやすいと思うのですが、チャイタニアとの関係性のなかでそれが確信に変わりました。
参加者仲間として同じホテルに泊まり、ことあるごとに話しかけてくる自分より30も年の離れた子供。最初は鬱陶しいと思っていたガイも少しずつ会話に応じるようになって、しまいには一緒に色々なところに出かけたり、悪ふざけをしたり。劇中ではずっと友達っていう感じでしたが、ガイが『自分が父親とやりたかったこと』をやってるように見えて、すごく微笑ましかったです。
ただ、チャイタニアには優しいのに、大会での他の参加者を蹴落とすための作戦は『子供相手になんてことを』っていうレベルで、視聴したスターチャンネルで【PG12指定】になってるのもうなずけます。基本的に言葉が汚いっていうのもあるんですけどね……原題はBad Wordsですし。
もちろん大会の結果も見どころで、運営側がガイにわざと難しい単語をぶつけてきたり(!)しつつも最終的にはチャイタニアと戦うことになってしまうのですが、その決着のつき方がかなり爽やかでグッときました。二人の絆をより深めるために、一回決別するというストーリー展開もナイス。裏切られたと思ったガイがやった行動がこれまたやりすぎでちょっと引きましたけど、最後は本当にジーンときた。
全部で89分ですし、ストーリーもテンポよく進むのでサクッと見れて良かったです。ブラックコメディが好きな人には特におすすめ。
スターチャンネルで字幕版録画、視聴。
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