西遊記 ~はじまりのはじまり~ / チャウシンチー(少林サッカー)監督最新作は、あの有名な物語の前日譚。玄奘ほか妖怪ハンターたちの活躍を描く傑作エンターテイメント。

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チャウシンチー監督があの有名な西遊記を映画化。タイトルからわかる通り、玄奘(三蔵法師)が孫悟空ら4人の妖怪と出会い、旅に出るに至るまでの過程を描く。オリジナルキャラクターとのラブストーリーや、大胆なアレンジ、圧倒されるアクションとギャグというおなじみのワールド全開で、全く新しい西遊記が誕生。
主演は海洋天堂のウェン・ジャン。ヒロインにスー・チー。日本語吹き替えには山寺宏一の他に斎藤工、貫地谷しほり。
あらすじ
若き妖怪ハンター玄奘(ウェン・ジャン)は、“わらべ唄 三百首”を武器に妖怪たちの善の心を呼び起こそうとするがいつもうまくいかない。ある日、彼が半魚半獣の妖怪に襲われた川辺の村で、村人たちと協力して陸に上げた魔物が人間の姿に変身する。玄奘が歌うわらべ唄は全然効果がなく、逆に攻撃された彼を女性妖怪ハンターの段(スー・チー)が救う。(シネマ・トゥデイより)


これまでの作品も楽しませてもらってる監督の作品ということで、どんなぶっ飛んだ西遊記なのかとワクワクで視聴したのですが、予想以上に魅せてくれました。最初から期待値の高かったアクションシーンは、どのキャラクターも個性的な武器&攻撃方法で見応えがあましたし、CG技術も及第点レベルなので迫力満点。特にヒロインである段の輪っかがすごくて、弱い主人公(玄奘)と比較して強さを誇ってる彼女のカッコよさが際立ちました。オリジナルキャラクタということで不安もあったのですが、物語の中でかなり重要な役どころで、玄奘とのラブストーリーも時に笑い、時に切なくてグッときました。

沙悟浄、猪八戒、そして孫悟空という妖怪たちを倒す過程でライバル妖怪ハンターたちも登場するのですが、皆キャラがとても濃くてびっくり。自分の足を巨大化させて戦うおじいさんとか、おつきの人とのやりとりが最後までコントじみてた虚弱王子とか。名うてのハンターだけあってかなり強いんですけど、復活してしまった孫悟空の前では……

最後まで玄奘が攻撃力的には最弱のままいったのも良かったですし、「わらべ歌集」の伏線は見事でした。全体的にテンポが良く、内容的にゴールが見えてる=ある程度予想できるお話ながら、あっという間に見終わってしまえるほどストーリーに引き込まれました。

DVDレンタル、吹き替えでの視聴でしたが、斎藤工(玄奘)貫地谷しほり(段)という俳優陣も聴きやすかったですし、山寺宏一、羽佐間道夫、神谷浩史らという実力声優の安定した演技ですごく面白かったです。歌うシーンもちゃんと日本語の歌詞になってました。

序盤の方で妖怪が猛威を振るい犠牲者が出てしまう関係で(?)PG12指定ですが、基本的には誰にでも楽しめる傑作アクションエンターテイメントなのでご安心を。

続編の制作も予定されているとのことで、今から楽しみです。
前述のとおり、いざ天竺へっていうところで終わってるのでこの作品単体でも十分面白いのでぜひ見てほしいと思います。

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