ロードオブザリングのピーター・ジャクソン監督が指輪物語の前日譚を映画化した三部作のラスト。ついに念願の"はなれ山"に到達した一行、そこに眠る竜スマウグを倒せたかと思いきや、伝承よろしくバルドたち湖の町に飛び去っていき……前作の衝撃的なラストから続くのは、最後まで中身の濃すぎる傑作ファンタジーアクション。
あらすじ
トーリン率いるドワーフの一行やホビット族のビルボ、魔法使いのガンダルフは、“はなれ山”を取り戻すための旅の終盤、ついに邪竜スマウグと対峙する。怒り狂ったスマウグは、“湖の町”の無防備な人々に容赦なく襲い掛かる。その後、ドワーフの長トーリンはエゴを丸出しにして、取り戻した財宝に執着するが、周囲の一部はそれを認められない。そこへ新勢力“闇の軍団”が現われるという、予想しなかった事態が降り掛かるが……。(WOWOWよより)
145分という時間以上に中身の詰まった、三部作完結にふさわしい内容の物語。
サブタイトルの決戦、という言葉で今度こそ竜との戦いをやるのかと思ったら、それは結構な序盤で解決。それじゃあ何なのなか。悪のオーク軍団との戦いなんですよ。前回湖の町を襲い、おもにエルフたちが活躍して難を逃れたわけですが、大群で押し寄せてきます。しかもゴブリンたち別動隊も使って、徹底的につぶそうとしてくる。トーリンたち絶体絶命のピンチです。
そんな状態なのに、山の財宝に憑りつかれてまるっきり人の変わってしまったトーリン。ビルボ、ドン引き。今回は、なすべきことを見極め、みなを奮起させリーダーはかくあるべきという姿を見せてくれた"射手"バルド。そして途中までは協力してくれたのに「これ以上仲間の血は流せない」と見捨てて自分たちの種族だけを優先した森の王スランドイル。財宝を独り占めして我先にと逃げ出した湖の町の統治者。などなど、タイプの違う、「集団のトップ」が出てきて、面白かった。老婆のふりをしてまで自分だけ安全地帯にいようとした腰ぎんちゃくの小物っぷりも怒りよりもなんか哀れでした。
悪の軍団という共通の脅威が登場したことでエルフ、ドワーフ、そして町の人々は一致団結して戦いますが、もうその総数が半端なく多いので、スケールの大きさがすさまじく、大迫力でした。
もうひとつの見どころは種族を越えた友情と愛です。トーリンの目を覚まさせようとしたビルボの行動。そしてエルフであるレゴラスとの、言葉を越えた協力。彼の戦いに決着がついたときの一連の流れは非常にグッときました。
非常に満足して、最後までテンションの下がらないまま楽しんだのですが、一方で「これで終わってしまうのか」という寂しさもあるという。時間がゆるせばそのままロードオブザリングいっきみしたい感じでした。
スターチャンネルにて字幕版録画、視聴。
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