誰もが知る名作映画『メリーポピンズ』。しかし実写化にこぎつけるまで、20年という歳月がかかっていた。やっとハリウッドのスタジオに招いたものの、あらゆる提案を断り続ける原作者トラバーズ夫人の手ごわさに製作は難航。しかし彼女がそこまで拘るのには、父との思い出が関係していて……
いつものディズニーらしいハッピーエンドともちょっと違う、でも楽しくて感動できる傑作ドラマ。主演ふたりの演技対決もみもの。
あらすじ
1961年。アニメ・映画界の大立者ディズニーは、児童文学の名作「メリー・ポピンズ」を自らの手で映画化するという長年の宿願をいまだに実現できず、いらだっていた。それというのも、原作者のトラヴァース夫人がなんともお堅くて頑固な英国淑女で彼の話に一向に応じようとしないせいだった。ようやく彼女をロンドンからハリウッドへ招くのに成功したディズニーだったが、彼女は依然、彼の願いや提案をことごとく却下し続け…。(WOWOWより)
冒頭でも触れましたが、キッズ向けの、とにかく最後はみんな幸せ!なハッピーエンドともちょっと違ってて、どちらかというと『メリーポピンズ』にはそんな隠された物語があったのか……とその深さに驚き、また原作者が作品の中で何がしたかったのか、そしてウォルトはどんな映画を作りたかったのか。それが判明して涙で画面が見えなくなる。そんな映画でした。
あらすじの通り難航する映画製作の様子を「トラバース夫人容赦ないな……」とスタッフたちの気の毒さなどを笑いながら見ていくのと並行し、彼女の幼少時代の父と過ごした思い出の回想シーンを入れることで、ただの偏屈おばさんじゃない……、などとだんだんとトラバースに感情移入して見ることに。
"Saving Mr. Banks"という原題を見てしまうとちょっと物語が予想しやすくて、バンクス氏が誰の投影なのかってことが分かってくるのですが。
邦題に約束と言う言葉を使ってますけど、予告動画はかなりのミスリードで、ウォルトが娘たちに映画化することを約束したというよりも、父がトラバース夫人(キンディ)に残した言葉の方を指してるんだと思うんですよね。見ていくうちに序盤から結構な伏線が張ってあったりして(なぜナシは嫌いなのか、など)かなり深い物語になってる。
と同時にウォルト本人に感情移入しても楽しめるようになってて、彼が作品やテーマパークを作ることでどんな影響を及ばしたかったのかなど。ディズニーの顔である彼と、8歳の子供時代を経て今ある彼。エマトンプソンの演技もすさまじかったけど、トムハンクスも流石でしたね。
中盤あたりから結構切なさがこみあげてきて、終盤の映画プレミア上映のシーンで完全に涙が止まらなくなってしまいました。あの凧のシーンに込められた想い。特にあそこはウォルト、トラバース両方の感覚が理解できて……メリーポピンズもう一度見なくちゃと思いました。
僕の勉強不足かもしれませんがこの映画、他のディズニー作品に比べて知名度低いと思うんですが、特に大人にこそ見てほしいと思いました。
スターチャンネルで吹き替え版録画、視聴。
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