オバタリアン、という流行語の元になった傑作ホラーコメディ。
ロメロ監督のナイトオブザリビングデッドの続編?パロディ?的な位置づけの作品ながら、体がバラバラになっても動ける、などのオリジナル要素を含み、よりコミカルなゾンビ作品となってる。
あらすじ
アメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビルにあるユニーダ医療会社で働くこととなったフレディは、先輩社員のフランクから、軍の移送ミスによって会社の倉庫にゾンビが保管されている事を知らされる。2人がそのゾンビの入った容器を叩いてみたところ、そこから突然ガスが噴き出した。ガスは“死体を蘇らせてゾンビ化させる”という物質「トライオキシン245」だったため、医学用に保管されていた死体がゾンビとなる。フレディとフランクは社長のバートを呼び、3人がかりでゾンビを取り押さえる。バートはゾンビを秘密裏に処理しようと、会社のそばにある火葬場で働くアーニーの元へゾンビを持ち込み、焼却することにした。しかし、煙突から舞い上がった煙は雨雲を呼び、墓地に染み込んだ雨水は死体を次々とゾンビにしていく。そして、ガスを浴びたフレディとフランクも・・・(wikipediaより)
今見てもかなり面白い、傑作コメディ。
ストーリーとしては『ゾンビ化させる薬が漏れ出したことで感染が拡大していくパニック』という王道プロットながら、"バラバラにしても動く"、"ある程度の知能があって会話ができる"っていう要素のおかげでゾンビ一人一人に個性が生まれ、恐怖の大将であるゾンビが可愛らしく見えてしまう。
しかもタイトル『バタリアン』を含め、日本の配給会社のオリジナル邦訳のセンスがとても冴えていて、オバンバ、タールマンといったキャラ名がさらにいい味を出してる。
タールマン、といいながらコールタールじゃなくてただの泥まみれゾンビなんですが、全身ドロドロで目玉ギョロギョロ。脳みそへの固執が妙に愛らしい。
オバンバ、胸の半分から上しかないのに、しゃべるたびに背骨がくねくね動いててめっちゃ笑ってしまった。
喋れる、というのがミソで、警察・救急無線に勝手に出て『応援を頼む』→食料である人間がさらに増えてウマー、という頭脳プレイを見せたりなかなかの策士。助けがくるそばから次々にゾンビにやられていく絶望感もあるはずなんですが、気がつけばバタリアン側を応援してる僕がいたりして。
最初に薬を開けてしまったメインキャラ二人がだんだんとゾンビ化していくんですが、そのうちの一人が最後にとった行動が非常にせつなくて……おいおいホラーコメディでこんなにしんみりさせないでよって感じ。
ゾンビに襲われたりパニックを起こす若者大勢も適度なキャラ立ちで良かったですが、サービス要員?の女性が裸のまま感染し全身青白い状態で人を襲う姿はシュールでした。
オチに関してもホラーコメディとしては100点というような内容で、これはヒットするのも納得。
ホラー苦手という方にもおすすめしたい一本。
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