プラチナデータ / DNAから犯人を探しだす。完璧とも思えたシステムだったが……東野圭吾原作を、二宮和也＆豊川悦司ら豪華共演で実写化。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2015年02月23日 12:00

プラチナデータ / DNAから犯人を探しだす。完璧とも思えたシステムだったが……東野圭吾原作を、二宮和也＆豊川悦司ら豪華共演で実写化。

東野圭吾の同名小説を、実写版るろうに剣心の大友監督が映画化。
もともと映像化をを前提に書かれたという傑作サスペンスを、最先端の犯罪捜査システムにリアリティを持たせる演出と、豪華俳優陣によって見事に表現。
二宮和也、豊川悦司の他、杏、鈴木保奈美、生瀬勝久、水原希子共演。
あらすじ
神楽は警察庁の科学捜査機関“特殊解析研究所”、通称“特解研”に所属する天才科学者。同じく天才数学者である早樹とともに開発したDNA捜査システムを用い、所長の志賀のもと、いくつもの難事件を解決してきた。神楽はDNA捜査の重要関係者が次々と殺された事件の捜査を担当するが、システムを開発した早樹も被害者となってしまう。犯行現場からわずかに見つかった証拠からシステムが導き出した人物はなんと神楽自身で……。(WOWOWより)

想像してた以上に深い物語で、最後までハラハラしながら見ることができた。そしてやっぱり二宮君は演技うまい。

現在における捜査でも、指紋やDNAによる犯人特定はよくされていると思うのですが、一番のネックが、「すでに保管されている情報」がないと意味がないということ。例えば過去に犯罪を犯した人なら指紋データが残ってるので照合できるのですが、一般の指紋となると……
この物語では法律によって全員のDNAデータが集められているので、事件が起きてDNAが判明したらあとは膨大な中から一致するものを探すだけ。行っちゃえば簡単ですけど、現実世界でそれをやろうと思ったら技術や、倫理的な問題でかなり難しそう。

この設定だけで一気に引き込まれてしまうのですが、その検索システムとかコンピュータ関連の演出が邦画としてはかなり頑張っていて、すごく見やすかったですね。非常に説得力がありました。DNA捜査だけでなく、日本中の監視カメラにアクセスして逃走した犯人を捜し出し、声紋認証で確定する、だとかすごく近未来感がありました。

物語の中盤にある逃走劇。アクション的要素もありつつの、新しい情報が判明していく中での心理戦。見ているこっちも、誰が味方で誰が敵なのかわからないところでとてもスリリングでした。特にそこで判明する意外な真実。これがね、主演二宮君の演技によってすごく見応えありましたね。葛藤。

事件自体の真相は比較的読みやすかったのですが、開発者のメールにあった『モーグル』だとか、そのあとの展開にさらにひとひねりあって、そこも面白かったです。

豊川さんが刑事役だったので、「犯人に告ぐ」を思い出しました。
本日2月23日の21時からNHKBSで放送みたいです。こちらも見応えあるサスペンスですので、おすすめです。