スラムドッグミリオネアほかのダニーボイル監督が、「トレインスポッティング」「シャロウ・グレイヴ」の脚本であるジョン・ホッジと再びタッグを組んで送るスタイリッシュな傑作サスペンス。
X-MENにも出演したジェームズ・マカヴォイ演じる主人公は絵画の競売人。40億もするゴヤの作品が盗まれる事件が発生。、実は彼自身も強盗団に協力する手はずだったのが、彼は別の行動をとり、頭を殴られてしまう。絵画を守ることには成功したが、どこに隠したか、思い出せず……
二転三転するストーリーに騙され続ける102分。はたして真実とは?
あらすじ
白昼のオークション会場からゴヤによる「魔女たちの飛翔」が盗まれる。日本円で40億円もする名画を奪ったのはギャングたちと手を組んだ競売人のサイモン。なぜか計画とは違う行動に出た彼はギャングのリーダー・フランクに殴られ、その衝撃でサイモンの頭の中から絵画の隠し場所の記憶が消えてしまう。催眠療法で記憶を取り戻そうとフランクは催眠療法士のエリザベスを雇うが、サイモンの記憶にはいくつもの物語が存在していた。(WOWOWより)
設定や予告動画見てこれは間違いなく面白いぞ、と期待していたのですが、それを余裕で越えてくるとんでもない作品でございました。消えた記憶を思い出すなかで衝撃の事実が!っていうのはある程度織り込み済みでしたけどそれが非常に複雑で、騙されましたよ、ほんとに。
あらすじにある通り、競売人であるサイモンの協力も得、すべてはスムーズに運ぶと思っていた中での、まさかの行動。おまけにいくら拷問しても隠し場所を吐かない『思い出せない』なんて言うもんだからフランクとしては相当焦りますよね。どうなってるんだと。
そして催眠療法士を使い何とか聞き出そうとする。この女性エリザベスがタダモノじゃななかった。すぐに状況を理解し、なんとかサイモンを助けようとしてくれます。単身フランクら強盗団と取引しようとする。肝が据わってるというのか、怖いもの知らずというのか。
とは言え、終盤で明らかになってく"真相"を知ると彼女の行動にもガッテンが行くわけですが、そこからは心理戦の始まりです。あの手この手で記憶を呼び起こそうとしますし、同時にフランクらにもとりいろうとするエリザベス。サイモンに対しては治療が進むように恋愛感情(感情転移)を利用しようとまでします。
催眠を使えばどんなことでも思いのままなのか?とフランクが疑問を持ちますが、魔法のように感じますよね。もしかして最後に笑うのはエリザベスなのか?全員手のひらで転がされてしまうのだろうかと。
でもそれだけじゃなかった。サイモンがなぜあの行動に出たのか、そもそもなぜ強盗団に手をかしたのか。今見ているのは真実なのか?それとも植え付けられた記憶なのか?現実と夢と記憶と、それが入り混じった映像に混乱しそうになりますが、それがまた妙な気持ちよさでもあるんですよね。物語の中にまどろんでいくような感覚。
そういう描写で結末への期待、ボルテージが高まっていくなかでのああいう衝撃的な展開。そしてあのラスト。鳥肌が立ちましたね。『うわー』って声にだしちゃったくらいです。
あらすじと予告だけでここまでの予想はしてなかったです、ほんとに。
WOWOWだとR15指定でしたのでまあ衝撃の度合いが何となく理解できるかと思いますが、『予想できない物語』が好きな方にはかなりのおすすめです。
アンストッパブルや7つの贈り物にも出演してたロザリオ・ドーソンの悪女っぷりも見ごたえありました。
WOWOWにて字幕版録画、視聴。
次回放送は10/29(水)深夜3:15
11月12日、廉価版発売。
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