コリン LOVE OF THE DEAD / 愛する人がゾンビになったら、あなたはどうしますか?低予算ながら世界観や哀愁に胸をうつゾンビドラマ。

コリン LOVE OF THE DEAD スペシャル・エディション [DVD]

先日紹介した「ビフォアドーン」の製作総指揮を担当したマーク・ブライスが監督、製作、脚本、撮影、編集を一人で務めたゾンビドラマ。
わずか45ポンドという低予算ながら描き出される世界観、哀愁に注目。
あらすじ
世界中で死者がよみがえり生きた人間を襲い始め、ロンドンの街もパニックに陥る中、青年コリンも地獄絵図に巻き込まれ、自らもゾンビになってしまう。やがてコリンの意識は遠のいていくが、ある場所へ行かなければならないという衝動に駆られ始める。思うように動かない体を引きずりながらコリンがたどり着いた場所は……。(シネマトゥデイより)


この作品もウォームボディーズのようにゾンビと化してしまった青年を主人公にした作品ですが、どうやらどこかに向かっているということはうかがえるものの、ほとんど理性は残っておらずうめきながらさ迷い歩き続けます。その"とある目的地"に向かう中で彼が見る、あるいは俯瞰的に描写されるゾンビ模様がかなり凝っていて。ゾンビを襲って靴を奪おうとする輩がいたり、グループを形成してゾンビ狩りを興じるものたちがいたり。家の中に大量のゾンビがあふれ、阿鼻叫喚の中なんとか逃げおうせた女性がたどり着いた民家。その地下室にあったものは……というようにもしも町がゾンビだらけになったらこういう事になるのでは、というリアルな風景がそこにあって、面白かった。
しかし一番心にくるのは「愛する人がゾンビになったら」という部分で、中盤あたりから登場する主人公コリンの姉。彼女はコリンに何とか正気になってもらおうと危険を顧みず行動する姿は見ていてつらかったですし、ゾンビとなった元家族を悲しげに見つめる様子は泣けましたね。
副題に含まれる「ラブ」ついては最終的な彼の目的地と、過去にあった悲劇が関わってくるのですが、どちらかというとその姉のストーリーの方が印象的でした。
低予算ながらかなり様々な場面、場所を経てますし、特殊メイクを含めチープさはあまり感じませんでした。あえて気になったところをあげれば、ゾンビがたくさん出てくるシーンの手ぶれや、暗い場所のシーンではちょっと見にくい時もあったことですかね。

DVDレンタルで字幕版を視聴。吹き替えなし。

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