殉職した父に憧れ刑事になるも、いつもヘマばかりでバカにされているライアン。医者の誤診によって余命わずかと知らされた彼は半ばやけくそのように今までとは別人になり、麻薬組織の摘発に乗り出す。密かに思いを寄せていた同僚や、助っ人として二人の刑事も参加し捜査を続けるが、予想外のトラブルは続く。さらには彼のおばあちゃんも様子がおかしくて……。
シティハンターで担当した浪川大輔、山寺宏一、多田野曜平らが日本語吹き替え続投。
あらすじ
小心者のライアン(タレク・ブダリ)は、殉職した父親の意志を継いで警官になるものの、いつもヘマばかりしていた。ある日、彼は捕まえ損ねた犯人を追いかけている最中にゴミ箱に突っ込んだ揚げ句、ネズミにかまれてしまう。病院で傷口を診てもらったところ、ネズミが媒介する奇病にかかっていることが判明し、医師に余命が30日しかないと告げられる。(シネマ・トゥデイより)
これまでのヒャッハー!シリーズやシティハンターに比べるとお下品度、おバカ度は若干抑え目で、どちらかというとMr.ビーンでお馴染みローワンアトキンソン主演「ジョニー・イングリッシュ」みたいな、本人は至って真面目なんだけど全部裏目に出てドタバタしちゃうというタイプ。もちろんユーモアが劣るというわけではなくて普通にゲラゲラ笑っちゃいました。予告動画でのドアをぶち破ろうとしたらおばあさんが、とかブラックなのも、車での売春とかのアダルトな内容もありますし。今回特に痛そうな場面が結構ありまして、その反応を見て笑う的な面白さ。
今回はあくまでタレクブタリが主演なんで、フィリップたちは脇に控えててちょいちょいギャグシーンに登場というスタイルなんですが、潜入してる時にとんでもない手術を施されたり、捕まった挙句に家事を起こしたり(全てが裏目に出る怒涛のコミカルシーンはドリフっぽくてほんと爆笑でした。)と結構なインパクトがあります。この手の作品でお馴染みの「麻薬でトリップして〜」な流れもありましたし。
冒頭でも触れましたがおばあちゃんを主役にしたサイドストーリーも並行して描かれ、テレビ番組に出たいがために「バズらせる」という悪ノリのもと過激youtuberみたいなことさせられててちょっと可愛そう。しかも本人はよく意味が分かってないからタチが悪いんですよね。僕自身はピンと来なかったんですが、出てくるラッパーやサッカー選手はもしかして本物の有名人を起用してるのかもしれません。『何やってんだよバーサン』というふうに「笑われてる」わけですが、自分の身内だと思うと辛い。
メインはあくまで事件捜査なんで、そういったギャグシーンを挟みつつも確実に進展してくのが良かった。シティハンターほどじゃないですがアクション要素もありますし、死の危険こそないものの適度なハラハラ感。ちょいちょいカッコいい場面もありますからね。バイクのところとか、間一髪で赤ちゃんを、とか。予告でやってる「消化ホースを巻きつけて窓から参上」はそのあとがなければ結構いいいシーンだったのに。人質取られて〜というくだりは終盤にももう1回あるのでライアンの活躍をお楽しみに。
最後の最後まであと1歩足りないみたいなヘマをして笑わせつつ、決めるところは決めてくれて良かったし、ヒロインの恋の行く末についても微笑ましくて好きでした。ただ、一件落着でこれで父親も誇らしく思うよね、というムードの中でやっぱりオチがあるのでニヤッとして終われます。キャスト陣の出演作品群の中では一番見やすく人に薦めやすい方かなと思います。
U-NEXTにて動画レンタル。吹き替え版で視聴。
シティーコップ 余命30日?!のヒーロー(字幕版)
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