近江商人、走る! / 江戸時代を舞台に、店を救おうと紛争する商人たちの紛争を描く。もしも遠く離れた場所の米相場を知ることができたら。仲間の絆が起こす逆転劇。主演は上村侑。

商人との出会いをきっかけに米問屋で丁稚として働き出し、成長した主人公が店のピンチを救うために策を講じる。遠く離れた米相場を知ることで利益を出す、その伝達の方法とは。上村侑主演。三野龍一監督作品。

森永悠希、筧利夫、真飛聖、黒木ひかり、前野朋哉、田野優花ら共演。
あらすじ
ある近江商人との出会いをきっかけに、銀次(上村侑)は大津の米問屋・大善屋で丁稚(でっち)奉公することになる。5年が過ぎ、銀次は店の仕事だけでなく、職人の互助組合の結成や、茶屋の看板娘であるお仙(田野優花)の"アイドル化"計画などを次々と手掛けていく。そんな彼を、同じ店で働く楓(黒木ひかり)や眼鏡職人の有益(前野朋哉)らが慕うようになる。


最序盤こそ王道の始まり方をしたのものの、そこからの展開は「え?こんな話なの?」っていい意味で裏切られました。予告動画でも史実に基づくとか説明されているし、主人公がその才覚、奇策によって世話になった店を救うっていう感動ストーリーを思い描いていると違う要素がバンバン出てきてびっくり。上記あらすじの「アイドル化」ってワードで察してください(笑)

父親の代わりに野菜を売りにきても相手にされなかったところを気のいい商人に救ってもらい、憧れるように。父親が死んでしまった後も彼のツテで米問屋で働くことに。ここまではかなり泣けるんですけど、そこからは「風変わりな主人公が街のお悩みを解決していく」というスタイルなのでちょっと連続ドラマのダイジェスト感が出ちゃってるかなぁと。せっかく【遠く離れた市場の価格を知り得る】っていうメインがあるのだからそこ一本に集中しても悪くないのでは?と個人的に思います。一気に時が飛んだので信頼を得たり頭角を表していく少年時代を掘り下げてもいいし。

でももちろんそういう一つ一つの解決パートによって、大善屋以外の街の人との絆が出てきたからこそ、あの方法がでできたわけだしね。全く意味ないとかはありません。今では当たり前になっていう相互互助の考え方だとか、ちょっっとふざけすぎだけどキャバクラ、アイドル、オタゲーなど奇抜なアイディア入れてて新鮮だったし。数字だけに強い、人付き合い苦手なタイプかと思いきや普通に人に寄り添えるし、セールストーク上手いし(過去の経験があるから当たり前か)ちょと一言ではいいにくい魅力のある主人公でしたね。
そんな彼に対して「なんでそんなこと覚えてるんだよ、きもいなぁ」とかセリフが出てくるし、前述の要素を含め時代劇っぽさがあんまりなかった。

もう一人感情移入させられたのは別の商店から学びにきている森永悠希さん演じる蔵之介で、大戸屋を潰そうとしている父親や悪代官にいいように使われて仲間なんだけど裏切り行為を余儀なくされてるのが辛かった。「お前だけなんだよ〜頼むよ〜」って父親の圧がマジで怖くて、悪いことしてるんだけど彼自体を責められないなぁって。ほんと代官がコッテコテの悪人なんで、ずっっとむかつきましたが最後の最後に藤岡弘、さんに成敗されるのでスッキリ。序盤で主人公に因縁つけてきたお侍さんもその代官にやられちゃって、悪人の上をいく悪人って描写が良かった。

どんな方法を使ったのかまあ実際見てのお楽しみだとして、実際にうまくいくのだろうか、そして結果が出てからの裏切りにあってのピンチ。そこからの巻き返しとやはりメインだけあって米相場のお話はすごく引き込まれたし、主人公というよりも街の仲間たちの頑張り、そして前述の蔵之介の改心などハッピーエンドに向けての盛り上がりはとても面白かった。最後の最後にあの人とも再会できるしね。

時代劇要素ありの、ストレートな感動お仕事モノだと思っていると色々と驚かされますが、テンポよく進むしエンタメとして楽しめました。ちょいちょいお笑い芸人出てきたりギャグ要素もあるし、軽い気持ちでサラッと見れる映画だと思います。


WOWOWにて録画、視聴


余談ですがこの映画を手かげる三野龍一さんが弟で脚本家の三野和比古さんとやっている「こねこフィルム」っていう企画がyoutubeなどに動画を投稿してるのですが、今回侍役ででた半田周平さんが出演してる「年齢確認男VSプライド女」ほんと大好きなので映画には関係ないのですが載せておきます。

後日談


一瞬で変わる役者さんうますぎる。赤間麻里子さん、朝ドラに出てるし。


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