【Netflix映画】全部ゲームのせい / 新しい恋人ピアができて幸せな日々を過ごすヤンだが、彼女が友人たちと過ごす「ゲームナイト」に参加することに。元彼が登場、それぞれが不満をぶちまけ、散々な夜がはじまる。

ドイツ産、Netflixオリジナル作品。主演はデニス・モーイェン、ヤニナ・ウーゼ。恋人が友人たちと集まっている「ゲームナイト」に初めて参加した男がつぎにつぎにトラブルを引き起こす&巻き込まれる様を描いたドタバタラブコメディ。
散歩中の犬同士がきっかけで知り合い交際をはじめたヤンとピア。彼女が友人たちと定期的に集って参加しているという「ゲームばかりする夜」に参加することになる。高級住宅街、みんな社会的なステータスが高い友人たちを前に自転車販売店のヤンは気後れするが、さらにピアの元カレも登場。彼女との思い出をこれでもかと語り、知識などの差を見せつけられたことでさらにイライラはつのるばかり。もってきたゲームがきっかけで参加者たちの不満が爆発し、ヤンは元彼と直接対決することに……。
アンナ・マリア・ミューエ、アクセル・シュタイン、シュテファン・ルカ、エディン・ハサノビッチ、タネシア・アブトら共演。

あらすじ
ヤンは、ピアという新しいガールフレンドができて有頂天。すべてがうまくいっていると思っていた矢先、ピアに誘われて参加した友達とのゲームナイトで事態はどんどんエスカレート。何気ない集まりのはずが、ピアの元カレが現れたことで、常軌を逸した戦いの火ぶたが切られ、突然すべてが危険にさらされることに...。(youtune動画概要欄より)


作品を選んだ時にでてくるサムネが上半身裸で戦いあうシーンなのでボクシングでもするのかと思っていたら、予告動画で出ているとおりまさかの「全裸卓球」で爆笑。ネトフリなのでノーモザイク(もちろん見えませんが)下半身ジョークなどもあり、一応R16+ですのでご注意を。

タイトルのとおりゲームナイトが行われる一夜のドタバタがメイン要素で、いざ招かれてからはずっとカオスな状況が続いてて面白かった。単純に経済面で気後れしちゃってるし、元カレがガンガン存在感アピールしてくるしで主人公ヤンが一番まともなのかと思っていたのですが、ひがみとか苛立ちがピークにたしたのか、卓球対決のあとに本性が見えてきてちょっと考え直しました。まあムカつくのはわかるけどちょっと引いちゃうよ。ピアの気持ちもわかる。

とにかく登場人物がみな癖のあるものばかりで笑えます。仕事がいそがくてメイドさんに料理をつくらせ自分の手柄にする妻(精神病薬常用)、そんな妻と関係がひえてて、コスプレイベントに参加したりメイドとの浮気疑惑がある夫。妻の兄弟で居候している変人。友人で距離をおいた恋人との関係をひたすら実況してる薬剤師に、いじわるな元カレ。そこにヤンの友人や、猪討伐にもえる風変わりなご近所さんまで絡むからねー。

変人クルトが終始独特のキモさで、人との距離感がわかってない感じ。プライベートなことまで詮索してくるし。でも番号交換に応じてくれたり大人として最低限の会話はしてあげたので妙にヤンに懐いてて、皮肉たっぷりの他のメンバーにくらべて応援してくれたのは良かった。

いやそもそも彼ら目線だと公園で偶然あっただけで大事な友達の一人がお金も知識もないどこの誰かわからない人と付き合ってたら「慎重になったら?」って思うっちゃうだろうし、歯科医の元カレとの復縁も後押ししちゃう気持ちもちょっとはわかるかなーって。デフォルトでヤンのことを「自分たちとは違う」って態度で接してるのがね……。それで元カレがいいやつならいいのだけど、ひたすら「いかに相思相愛だったか」を見せつけるのはありえない。卓球勝負にて、「ある意味で自分が商品にされたこと」をピアが起こるくだりがありますが、選ぶのは彼女だってことをみんな忘れてる。それは高給な仕事を紹介するうんぬんもそう。

ピアも性格まともな方ではあるけど、婚約のことやキスのことという大事なことを黙っていたのでこれまた手放しで褒められなくて(汗) 私はきにしないからね、って言いつつやっぱりちょっと気にしてる(ヤンがアンティーク集めてると嘘ついたり)のが見えるのも人間くさくて面白かった。
経済格差があまりにもあると友人付き合いって難しいよなーって。

ヤンがオウムを逃して、どう捕まえるかっていう場外のお話も同時進行で描かれてて、友人の奮闘っぷりに笑えます。猪おじさんがいるからね。罠とか、撃たれる恐怖とか。そもそもバレないかっていうヒヤヒヤ。

で、最悪なかたちでお開きになったと思ったらさらに続きがあって。なんか単純に交通事故とか予想してたんだけど、その斜め上の行動してみんな振り回されちゃう。んでなんだかんだでハッピーエンド。バカだなーって笑ってるうちにサクッと明るく終わってくれてすごく気持ちよかった。
オウムの結末や、浮気疑惑や薬のこともいろいろ真相がみえてきてぜんぶいい方向にいくのもいい。
ただ、一番ラストの展開は……。こいつら、こりてないー(笑)

原題はゲームナイトという意味の"Spieleabend" ですが、英語タイトルはBlame the Gameなので、これが邦題とおなじニュアンスですね。

ドタバタものや、日頃の鬱憤をぶちまける人間の姿を描く非喜劇が好きな人に特におすすめ。

ネトフリにて吹き替え版で視聴。
主人公を担当するのは山猫は眠らないシリーズとかの中川慶一さんでした。

Netflixオリジナル映画として独占配信中。

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