ナナがマッチングアプリで知りあい、婚約を決めた相手は牧場で働きみんなから慕われる一方、「信州のドン」と呼ばれる男の息子であった。彼を除くファミリーの多くはそれぞれやりたい放題やっており、その振る舞いによって地元民は虐げられていた。さらに政界とも癒着し新たなリゾート開発を計画する最中、突然牧場が火事になり、婚約者の彼も姿をけしてしまう。
悪役を美人秘書チームが成敗。スカッとするヒューマンドラマ。
前述の面々に加え、大島優子、シムウンギョン、室井滋、江口洋介ら共演。
あらすじ
壮絶なバトルの末に政界のドンを辞任に追い込んだ望月千代（木村文乃）ら7人の秘書たちのもとに、新たな依頼が入る。ターゲットは巨大企業を経営し信州一帯を牛耳る「九十九ファミリー」で、地元の名家として知られる彼らの実態は、国家とつながって私腹を肥やす極悪一家だった。利益のために手段を選ばない彼らを懲らしめるため、7人は雪深い信州を訪れ一家に近づこうとするが、照井七菜（広瀬アリス）が何者かに襲われてしまう。(シネマ・トゥデイより)
まず最初にお知らせしておくと、広瀬アリス＆濱田岳の出演シーンはかなり短いです。まあ登場人物が多いしファミリーの秘書となって個別に暗躍するパターンのために平均すればアリスが出ている時間が極端にないわけではないのですが、手切れ金を受け取って姿を消すし(もちろん諦めたふりをして動いています)、婚約者で次男のはずの濵田くんは序盤の火事の時点からずーっと隠れているしでそういうイメージが強かったですね。
完成披露イベントでの話題を含めてアリスさん体調が悪そうだったので(発汗などに悩んでいた)無事に映画に参加してくれただけでもありがたかったけど。
大まかなストーリー展開としてはドラマシリーズの良さをきちんと踏襲していて、誰が見ても悪役を「懲らしめてやる」ために秘書として近づいて色々と情報を集め、最後には倒すというスカッとするわかりやすいストーリー。現実世界の「紀州のドン」をパロディしたかのような信州のドンとその家族を相手にそれぞれの個性を出しつつ活躍が見れて面白かった。このドラマだと女性の魅力を出す役柄は菜々緒さんじゃなくて大島優子さんだったり微妙にいつもやらない役やってるのが面白い。相変わらず室井さんの「どこにでもいるおばちゃん家政婦」は最高でしたし。ずっと動かないおじいちゃんをハタキかけちゃうの爆笑しました。
そこにちょっとしたラブロマンスとして、玉木宏ふんする新キャラと千代とのお話や、養女としてあのファミリーにとらわれている吉瀬さんと江口さんの関係がでてきます。玉木の正体はもう出た瞬間に察したんですが、すごいいいキャラとして描かれていたので同時に不安も感じて。だってこういう場合「やっぱりあの人の息子だったんだ」って流れになるじゃないですか。玉木さんか濵田くん、少なくともどっちかは実は悪人パターンあるよな、って身構えちゃいましたよ。
アクションシーンもかなり頑張っていて、特にパーティ会場で全員で共闘するところはアベンジャーズっぽさありました。基本的にドレスとか秘書チームで個性出るように鮮やかな色してるからすごく映えるんですよね。強い女性のカッコ良さ出てましたし、本来はIT担当だからあんまり戦えないはずのサランまで結構ダメージ与えてて笑った。なんというかジャッキーアクション的でした。流石にスキーバイク運転シーンこそなかったけど、雪の中を追い詰めるところとかもやっぱりこの人たちには勝てないやって思わされてます。
すでに触れた「本性がいつ出るか」という問題に絡めて真の目的と、【なぜ火事が起きたのか】っていのを最終盤でやってくれるので、なるほどあれとあれが繋がるのかーという気持ちよさがありました。僕は全然わかってなかった。単純に寒そう、って見ていたので。信州の設定でも言われなきゃ北海道とかだと思っちゃう。そのくらい雪景色でしたからね。
例によって今回もラーメン食べるシーンが何度か出てくるのでこっちまで食べてたくなりますし、バンさんのセリフが沁みます。勧善懲悪のわかりやすいストーリーだからスカッとしますし、こんな時代だからこヒロインが必要なんですよね。
でも一方でドラマとかで倒したはずのあの政治家がまだ健在なのが判明しましてね。これはリベンジというかまた戦いをしてほしいと思っちゃう。ドクターXみたいにシリーズ化してほしいな。色々忙しそうだけど、中園さんお願いします。
ドラマを知ってる人なら期待した通りの面白さで楽しませてくれるし、初めてという人も今回出てきたキャラたちがそれぞれどんな人物なのかをしれるのでぜひ遡ってみることをお勧めします。
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