フィリッパ・ラングレーは自身の病気を抱えながらも仕事に邁進していたのにも関わらず、理不尽な評価を受けてしまう。そんな折、息子の付き添いでシェイクスピア原作の劇を鑑賞するが、そこに出てきた「リチャード3世」の描写に衝撃を受ける。残忍で悪名高く表現されているが、彼もまた死後に理不尽な評価をされているのではと感じ始め、本を買い漁ったり、彼のファンの集いに参加するように。劇でみた姿のままのリチャードが幻覚として現れだし「行方不明の彼の遺体を探し出さなければ」という衝動に突き動かされていく。
脚本にも参加したスティーヴ・クーガンのほか、ハリー・ロイド、マーク・アディら共演。
あらすじ
上司から理不尽な評価を受けたフィリッパ・ラングレー(サリー・ホーキンス)は、別居中の夫(スティーヴ・クーガン)から生活費のために我慢して仕事を続けるよう言われる。苦悩の日々を送る中、彼女は息子の付き添いでシェークスピアの「リチャード三世」を観劇して衝撃を受ける。残忍さで名高いリチャード三世も自分と同じく不当に評価されてきたのではないかと疑問を抱いたフィリッパは、王の汚名を晴らすため、独自に調査を開始する。(シネマ・トゥデイより)
これ実際のニュースをNHKかEテレ(英語学習番組だったかな?)で2012年当時見た記憶があるのですが、映画にもなるなんて。よくネットで感動的な話に対して「映画化決定」なんてコメント書かれたりしますけど、まさにそういうやつですよね。
まあ幻覚が見えたりとか、今回作品になるにあたって脚色されてる部分は当然あるんですが、実話だと思うと余計に感動があります。
サリーホーキンスさん演じるフィリッパはすごくおとなしい感じの女性なんですが、このリチャード3世にかける情熱だけは人一倍すごくて。いろんな壁にくじけずに諦めないってところがいいです。それこそ映画になってる時点で「最後には見つかる」のがわかっているんですが、少しずつ血がかりに近づいていったり、お金の問題だとか、大学側のよこやりっていう紆余曲折にハラハラさせられて面白かった。
彼女の目標に実際に貢献してくれる知識ある人たちもグッジョブなんですが、個人的には別居中の子供含めて家族の関係性も好きでしたね。最初こそすごい口悪い兄弟たちで、「そんなことよりも家族を大事にしてよ」っていう愚痴ももちろんありつつも、フィリッパの挑戦を認めてくれてる。【家庭がある身でどこまでできるのか】って難しいところですけど、彼女は恵まれていたと思います。これも映画だから美談にしてるのかな(汗)とくに匿名の寄付のくだりがグッときました。
あそこまでの行動力はなかなかいないけど、歴史上の人物にせよフィクションのキャラにせよ、自分と重なる部分があるとそれだけ肩入れしちゃう気持ちはわかりますよね。「トリッシュはおれなんだ」みたいな。彼女もちょうど理不尽な扱いを受けてたから、リチャードの汚名を晴らさなきゃって。それがきちんと身を結んだから気持ちいいし、上司とか、邪魔した奴らにたいして「ほれみたことか!」てこっちまでスカッとした気持ちになれる。
全体的にしずかな、でも決して消えることない炎みたいなテンションで展開してくので変に心拍数あがらずに(?)最後はさわやかに見られる作品でしたし、「ひとの死が絡まない感動」というのは個人的に大好きなので、おすすめの1本。
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